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14.初めて知ること③※
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私が天井を眺めながら息を整えていると、傍で布の擦れる音が聞こえてくる。
視線を音のする方向に傾けると、ユーリの逞しい肉体が露わになっていた。
騎士にしては少し細身だと感じていたが、服の下はしっかりと筋肉が付けられていて思わず魅入ってしまう。
彼の体には目立つような傷はなく、白くて綺麗な肌に見えた。
そんな時、不意に視線が合ってしまい、私は慌てるように視線を逸らした。
(……やばっ!)
「どうした?」
「な、なんでもないっ」
突然声を掛けられて、私は視線を天井に向けながら戸惑いがちに答えた。
するとギシッとベッドが軋む音が聞こえ、ユーリの顔が視界に入り込んでくる。
「……っ!」
真っ直ぐな瞳で見下ろされ、私の鼓動はバクバクと動き出す。
今はお互い何も身につけていない姿であることもあり、それが追い打ちをかけるかのように私の羞恥心に火を付ける。
(そんなに、見つめないでっ……)
「随分動揺しているように見えるが、男の裸を見るのは初めてか?」
「生で見るのは、初めてかも……」
「生……?」
「雑誌、……じゃなくて、本で見たことは何度かあるので」
私の言葉にユーリは不思議そうな顔を浮かべていた。
焦っていたこともあり、私は元いた世界の話をしようとしてしまったようだ。
途中でハッと気付き、なんとか誤魔化した。
「もしかして、こういうことに興味があるのか?」
「え……? こういうことって?」
「今から私達がしようとしていることだ」
「……っ、ち、ちがっ……!」
(もしかして、何か勘違いしてる……!?)
絶対に勘違いされているような気がする。
私は慌てるように否定するも「隠さなくていい」と言われ、更に戸惑ってしまう。
「セラに満足して貰えるように精一杯頑張るよ」
「だから、違うって……っんぅ」
私が再び言い返そうとすると、ゆっくりとユーリの顔が下りてきて、唇を塞がれて言葉を封じられてしまう。
「……はぁっ、……ぁっ、や……ん」
「セラはそのままキスに集中していて。ぐずぐずになっているここを、もう少し弄ってやる」
啄むキスを繰り返しながら、熱くなっている中心に彼の指が触れる。
ぐちゃぐちゃに濡れている蜜口は、簡単に彼の指を呑み込んでいってしまう。
(あ……、入って来る……)
「んっ、ぁっ……はぁっ」
「いい子だな。そのまま舌を出して」
私は彼の言われるが儘に従ってしまう。
恥ずかしさは若干感じているが、この熱に当てられていると頭がとろとろに溶けて正常な思考が持てなくなってしまうのだろう。
ただ気持ちいいことに従順になってしまいたくなる。
(やっぱり私、ユーリとのキス好きかも……)
キスに酔いしれていると、ゆっくりと唇が剥がれていく。
そして蜜口からも指を引き抜かれる。
あともう少し刺激を与えて貰えれば、もっと気持ち良くなれそうだったのに。
中途半端な状態で止められ、体の奥が余計に疼いてしまったようだ。
「……っ」
「どうした? そんなに物欲しそうな顔をして」
「べ、別にっ……なんでもないよ」
無意識にそんな表情をしていたのだと知ると、カッと顔の奥が熱くなり、慌てるように視線を逸らした。
(私、そんな顔してたの!? 恥ずかしいっ……!)
私がそんなことを考えていると、彼の顔が再び迫ってきた。
もしかしてまたキスを貰えるのかと思い、ドキドキしながら目をぎゅっと瞑った。
しかし、いつまで経っても唇には何の感覚も訪れない。
おかしいなと思って瞼をゆっくりと開くと、彼は満足そうな顔で私のことをじっと見下ろしていた。
「……っ!? な、なに?」
「いや、本当にお前を見ていると飽きないなと思って。やっぱり、私はセラことが欲しい。心も体も……な」
彼は私の頬に片手を添えて、優しく肌を撫でた。
それが擽ったくて、恥ずかしくてドキドキしてしまう。
「……っん」
ゆっくりと顔が迫って来て、ちゅっと音を立てて軽く唇を吸われると、すぐに剥がれていった。
この男は、私の心を揺さぶるのが本当に上手い。
私がこういうことに全然慣れていないと言うのもあるが、簡単に絆されてしまう。
ユーリは女の扱いに慣れていて、いつも余裕そうに見えて何だか悔しくなる。
「セラの蕩けた姿を見ていたら、私の方が我慢出来なくなってきた。そろそろ先に進んでも構わないか?」
「う、うん」
私が緊張した面持ちで答えると、ユーリは私の額にそっと口付けた。
そして「そんなに緊張する必要は無いよ」と柔らかい声で呟いた。
そんな風に言われても、私にとっては初めてのことなので緊張はどうやってもしてしまう。
彼は私の足下の方に移動すると、私の膝を持ち上げて左右に開かせた。
私はドキドキしながらその行動を視線で追いかけていた。
先程何度も解された蜜口に、硬いものが押し当てられる。
実際にそれを見るのは初めてだった。
お腹に向けて大きく反り返っていて、私にはそれが凶器のようにも見えていた。
(……あれが、これから私の中に入るんだよね。絶対に無理な気がする)
視線を音のする方向に傾けると、ユーリの逞しい肉体が露わになっていた。
騎士にしては少し細身だと感じていたが、服の下はしっかりと筋肉が付けられていて思わず魅入ってしまう。
彼の体には目立つような傷はなく、白くて綺麗な肌に見えた。
そんな時、不意に視線が合ってしまい、私は慌てるように視線を逸らした。
(……やばっ!)
「どうした?」
「な、なんでもないっ」
突然声を掛けられて、私は視線を天井に向けながら戸惑いがちに答えた。
するとギシッとベッドが軋む音が聞こえ、ユーリの顔が視界に入り込んでくる。
「……っ!」
真っ直ぐな瞳で見下ろされ、私の鼓動はバクバクと動き出す。
今はお互い何も身につけていない姿であることもあり、それが追い打ちをかけるかのように私の羞恥心に火を付ける。
(そんなに、見つめないでっ……)
「随分動揺しているように見えるが、男の裸を見るのは初めてか?」
「生で見るのは、初めてかも……」
「生……?」
「雑誌、……じゃなくて、本で見たことは何度かあるので」
私の言葉にユーリは不思議そうな顔を浮かべていた。
焦っていたこともあり、私は元いた世界の話をしようとしてしまったようだ。
途中でハッと気付き、なんとか誤魔化した。
「もしかして、こういうことに興味があるのか?」
「え……? こういうことって?」
「今から私達がしようとしていることだ」
「……っ、ち、ちがっ……!」
(もしかして、何か勘違いしてる……!?)
絶対に勘違いされているような気がする。
私は慌てるように否定するも「隠さなくていい」と言われ、更に戸惑ってしまう。
「セラに満足して貰えるように精一杯頑張るよ」
「だから、違うって……っんぅ」
私が再び言い返そうとすると、ゆっくりとユーリの顔が下りてきて、唇を塞がれて言葉を封じられてしまう。
「……はぁっ、……ぁっ、や……ん」
「セラはそのままキスに集中していて。ぐずぐずになっているここを、もう少し弄ってやる」
啄むキスを繰り返しながら、熱くなっている中心に彼の指が触れる。
ぐちゃぐちゃに濡れている蜜口は、簡単に彼の指を呑み込んでいってしまう。
(あ……、入って来る……)
「んっ、ぁっ……はぁっ」
「いい子だな。そのまま舌を出して」
私は彼の言われるが儘に従ってしまう。
恥ずかしさは若干感じているが、この熱に当てられていると頭がとろとろに溶けて正常な思考が持てなくなってしまうのだろう。
ただ気持ちいいことに従順になってしまいたくなる。
(やっぱり私、ユーリとのキス好きかも……)
キスに酔いしれていると、ゆっくりと唇が剥がれていく。
そして蜜口からも指を引き抜かれる。
あともう少し刺激を与えて貰えれば、もっと気持ち良くなれそうだったのに。
中途半端な状態で止められ、体の奥が余計に疼いてしまったようだ。
「……っ」
「どうした? そんなに物欲しそうな顔をして」
「べ、別にっ……なんでもないよ」
無意識にそんな表情をしていたのだと知ると、カッと顔の奥が熱くなり、慌てるように視線を逸らした。
(私、そんな顔してたの!? 恥ずかしいっ……!)
私がそんなことを考えていると、彼の顔が再び迫ってきた。
もしかしてまたキスを貰えるのかと思い、ドキドキしながら目をぎゅっと瞑った。
しかし、いつまで経っても唇には何の感覚も訪れない。
おかしいなと思って瞼をゆっくりと開くと、彼は満足そうな顔で私のことをじっと見下ろしていた。
「……っ!? な、なに?」
「いや、本当にお前を見ていると飽きないなと思って。やっぱり、私はセラことが欲しい。心も体も……な」
彼は私の頬に片手を添えて、優しく肌を撫でた。
それが擽ったくて、恥ずかしくてドキドキしてしまう。
「……っん」
ゆっくりと顔が迫って来て、ちゅっと音を立てて軽く唇を吸われると、すぐに剥がれていった。
この男は、私の心を揺さぶるのが本当に上手い。
私がこういうことに全然慣れていないと言うのもあるが、簡単に絆されてしまう。
ユーリは女の扱いに慣れていて、いつも余裕そうに見えて何だか悔しくなる。
「セラの蕩けた姿を見ていたら、私の方が我慢出来なくなってきた。そろそろ先に進んでも構わないか?」
「う、うん」
私が緊張した面持ちで答えると、ユーリは私の額にそっと口付けた。
そして「そんなに緊張する必要は無いよ」と柔らかい声で呟いた。
そんな風に言われても、私にとっては初めてのことなので緊張はどうやってもしてしまう。
彼は私の足下の方に移動すると、私の膝を持ち上げて左右に開かせた。
私はドキドキしながらその行動を視線で追いかけていた。
先程何度も解された蜜口に、硬いものが押し当てられる。
実際にそれを見るのは初めてだった。
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