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クラスメイトが委員長に献精されるのを、ただ見ている話
しおりを挟む「それじゃ、今日はチャイムも鳴ったことだし終わるか」
先生の合図で、いつものように鈴音が澄んだ声で号令をかける。さすが真面目な委員長、とても冷静だ。それに対して他のクラスメイトたちはまったく冷静ではなかった。まるで時を忘れていたかのように勢いよく席を立つ。なかには椅子を転がしたやつもいる。
無駄に息をぴったりにして椅子が蹴飛ばされたため、とんでもない騒音が立った。
思わずこめかみがヒクつく。
「ふんっ」
ゆっくり腰を持ちあげながら鼻をならした。
学ランを肩にかけて、屋上に上がる準備をする。
「ありがとうございました」
「っしたー。行くぞ一虎」
「はいっす、兄貴!」
号令をすませて、さっそく教室のドアを開けようとした。
そのとき黒板の方から、陽気な声が聞こえた。
「来週のこの時間は献精をするからな」
ギロッ、と勝輝はきつい視線を返した。
けんせい?
ああ、献精のことか。たしか献血のように精子をプレゼントする行事だと、教科書に書いてあったはずだ。それがSDGsなんたらとかいうもののためになる、と……。それを学校でするのか。
その意味を理解したとき、勝輝は学校をサボろうとした。
しかし先んじて釘を刺される。
「ちなみに当日休んだやつは、後日またやるからそのつもりでいろよーぉ」
ふざけんな。
「ひぃ」
勝輝の方をチラチラと気にしながら声を震わせる先生。その説明によれば、補佐として献精係を二人募集するらしく、その仕事内容は前日に指導するという。
「はい! はいはいはい!」
クラス一の色欲魔が立候補した。
あとは誰も立候補しなかったため、委員長の鈴音がすることになった。
献精当日。不機嫌さを隠すことなく、その日の授業に勝輝は参加していた。
一時限目を担当する英語の先生は顔を真っ青にしていた。
二時限目を担当する数学の先生は白目になって気絶した。
三時限目を担当する科学の先生は失禁した。
四時限目を担当する社会の先生はよだれをまき散らしながら発狂した。
迎えた五時限目、保健室に呼ばれたクラスメイト一同。
そこには色々な器具の設置されたベッドが二つ鎮座していた。清潔な白いベッドのようで、確認したかぎり汚れがあるようには見えなかった。その前方には保健室の先生と色欲魔と委員長の三人が整然と並んでいる。
あれは何だ。そんな風にざわめくクラスメイトたち。
先生が唇にそっと人差し指を寄せると、しんと静まった。
「献精をはじめますね。献精用のベッドは二つありますから、背の順で二列に並んでください。右のベッドは鈴音くんが担当をしてくれます。左の……」
具体的な献精の内容については、献精係から伝えられるという。準備をするので、列をつくって、ちゃんと服を脱いで待っているようにと説明された。
「ちっ」
勝輝は眉根を寄せる。どの列に並びたいかは言うまでもない。幸運なことに、勝輝は鈴音の列らしく、ささっと並ぶことにした。背の順のため、あっという間に時間がくるだろう。
周りのクラスメイトに合わせて服を脱ぎ、パンツ一丁になった。
やがてベッドに仕切りが立てられる。どうやら準備とやらが完了したらしい。
「じゃあ献精をはじめます」
その声とともに、二人のクラスメイトが呼ばれていった。
数分もたつと、かすかに声が響いてくる。
「んっ、ひゃ、ああっ!! そ、そこっ……ダメェ!」
ピクリと勝輝の耳が反応する。……本当に、何をしているんだか。と強がってみるも、股間の薄布がなんとも頼りなく感じられた。
他のクラスメイトも、その声を聞いてかざわついた。しかし先生が人差し指を口の方に寄せると、静かになる。
「次は勝輝くん、入ってください」
先生の言葉が勝輝の耳を素通りしていく。
仕切りから出てきたクラスメイトに、勝輝の目が釘づけになっていた。
「……」
「勝輝くん?」
「あ、ああ」
返事をして、仕切りのなかに入った。
そこは少しだけ暗く、勝輝が思ったよりも狭い空間だった。
ベッドの横には鈴音と琉輝がいる。
「あわ、あわわわ、か、かつきくん」
「いらっしゃい勝輝君。献精について僕から説明されることはちゃんと聞いていた?」
「ああ」
「これから琉輝君の献精を実際にしながら説明するから、注目していて」
「あ゛? わかったから早くしろよ」
内心の戸惑いを誤魔化すようにすごむ。
鈴音は気を悪くするでもなく、献精をすすめた。
「はじめは検査段階」
「あう……ぅ」
小さな身体に鈴音の手がゆっくり伸びていく。琉輝の両手が股間部から移動される。琉輝が必死に隠そうとしていた場所には、大きなテントが張られていた。頂点にしっとりとシミができている。
「んぁ!」
そこを鈴音の手が掠めるようにすると、たまらずテントの支柱が跳ねた。その一部始終は遠目からでもよくわかった。
勝輝が目をそらそうとすると、鈴音から「ちゃんと見てる?」と釘が刺される。
マジかよ。
「それじゃあ、琉輝君、出すからね」
鈴音がブリーフをめくりさげ、勃起しきった青竹を窮屈なところから取りだす。琉輝の肉茎は唸りをあげて反りかえった。天井の明かりを反射して、先端部がテラテラと光沢を放っている。プクリと透明な液があふれ出た。
「み、みないで……」
「無理だよ、検査なんだから。っていうか、琉輝君が勃起するから、通常時のサイズが計測できないね」
「うぅ」
ペニスの皮が上下されて、完全に亀頭部が露出した。
目線だけで「みないで」と伝えてくるが、勝輝はどうしようもなかった。その小さな身体のすべては、鮮烈な記憶となって定着していた。
「仮性包茎ね」
鈴音が定規のようなものを琉輝のペニスにあてる。琉輝が耳まで赤くなっている間、無言で紙に書き記していく鈴音。
それが終わると鈴音の指は、肉棒の付け根の睾丸にまで伸びていった。手のひらで陰嚢が支えられ、二つの玉の形が浮きあがる。そのサイズを計測した後、交互にぐりぐりと揉みしだく。
「ぁ、ぁあ……ぁ」
鈴音の手に、たらりと雫がたれ落ちた。
たれ落ちたものは、ベッドの枕元にあるティッシュで拭い取られる。
そればかりか、濡れ茎までも鈴音に捧げ持たれて、丁寧に綺麗にされた。
「とくに問題はなさそうかな。ひくひくと跳ねていて、元気が良すぎると思うけど、健康なオチンチンだね」
赤面しながら、そっと両手で顔を覆い隠した。
「次は愛撫段階」
鈴音は琉輝の分身をやさしく手でつつみこむ。
「ひゃぁ!」
もう片方の手は頭をなでていた。数回ほどなでると、今度は耳をやわやわともみこんだ。
ビクンビクンとチンポが跳ねる。
「んぅ」
「耳が弱いのかな? 亀頭がふくらんだね」
それから琉輝は一言も声を発さなかった。ただ喘ぎ声を洩らすだけだった。乳首をつままれて、その周囲をこねくり回されてヒイヒイと身体をのけ反らせる。ローションがお尻の穴に垂らされ、ツプリと指を挿入されると、電撃が走ったかのように痙攣した。
ひとたび弱点が判明すると、そこをじっくり責め立てられた。クパァと開かれた秘孔に視線が吸い寄せられる。おそらく勝輝に見せるという意図なのだろう。その企みにまんまと嵌められ、瞬きも忘れて注視する。
その過激ともいえる愛撫の一方で、肝心なところは手でつつみこむだけ。琉輝の身体は刺激をもとめて揺れ動く。手のひらにこすりつけようと。そうすると鈴音は刺激を与えないように手を離した。
「さ、さわってぇ……!」
ビクビクと脈動させながら、懇願する琉輝。
「あと一分は頑張ろうね」
それに対して鈴音は冷静だった。
真面目とも言い換えられるだろうか。
つとめて義務的に、琉輝の情感を高めて、高めつづける。
「ぁ、ああ、あああ!」
「そろそろかな。最後は献精段階ね。この器具をつけて……」
慣れた手つきで、鈴音がオナホールのようなものを装着させる。透明な素材でつくられていて、内部の肉の尖塔がよくわかる。注目している間に、鈴音がオナホールをつかむ。そのまま数回扱いただけで、琉輝は音を上げた。
「い、いき、いきそ……」
切羽つまった声。いよいよ高まりくる射精感に、我慢できなかったのか、自分からも腰を前後に揺り動かしていた。
「出していいよ」
「ィクッ、イクッ、イク……あああ!」
その瞬間、腰を突きだして、盛大に果てた。亀頭部先端の割れ目から、ドピュ、ドピュッ、ドピュルッと白濁液が勢いよくほとばしる。数秒もしないうちに、透明だったオナホールが白く染まっていく。容量が限界を迎えたのだ。
人には見せられないような蕩けた顔で、琉輝は何度も精液を奥に注ぎこんだ。
肉幹の付け根からトロリと琉輝のエキスがあふれ出る。間もなくして、ツーンとした濃厚なオスの匂いが立ちこめた。
「あー、もったいないね。健康にいいらしいから、勝輝君。琉輝君のお汁、飲んでみる?」
まるで花の匂いに惹き付けられた蜂のように、勝輝はフラフラと近づいていった。やわらかくなった熱棒の付け根に手をやり、ヌルヌルとした液体をすくい取る。独特な匂いに頭がクラクラとした。
「ぁ」
そんな琉輝の声を聞きながら舐め取った。
口のなかを埋めつくす味と匂い。
それを一言で表すなら、琉輝の濃縮液だった。
「うん、通常サイズも計測できたし、これで献精は終わり。お疲れさま」
赤面しながら保健室から出ていった琉輝。
もちろん次は、勝輝の番だった。
「あ、兄貴!」
背後から舎弟の一虎が入ってきた。
__________
はたして親分としてのプライドを、勝輝は守れるのか。
……ちなみに作者のあそびごころによって、単語縛りを開催していました。お品書きはぺニス、陰嚢、カウパー、精液です。青竹だとか、テントの支柱だとか言っていたのは、そのせいです。←おい
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