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※5.罰ゲーム

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「いいだろ~、アオは罰ゲームだからな!」

 はるちゃんは鼻歌さえも歌いだしそうな雰囲気だった。
 見やすいようにか、俺の目の前でゆっくりとちんこをいじっている。

 はじめは軽く上下に動かしていた。
 肌色をした包皮が指の先でつままれて引きよせられる。
 くびれの辺りを越えると自然と根元へとよった。
 その時に力を入れたのか、ちんこがピンと天を向いた。

 明かりに照らされて、テラテラと光っている。

 腰が左右に振られるとつい目で追いかけてしまう。
 それがまるで餌を待つ子犬みたいだったな、と思って恥ずかしく感じた。
 綺麗なピンク色のふくらみが目と鼻のすぐ先にあり、裏筋のしわの一本一本、細部までよく見える。

「食べるか?」

 ほほにグイッと押しつけられる。
 するとむわっと、男くさい匂いが届く。
 
 はるちゃんは、ちんこを下へ向けると手を離した。
 はじかれるようにピンッと上を向く。

 興奮してきたのか、ちんこの先っぽから透明な液がでていた。

「ん」

 はるちゃんに触発されたのか、律も目の前に立った。

「……さわってほしい」

「あ、ずりぃ! オレも!」

 律も興奮していたみたいでいつもより積極的だった。
 はるちゃんと同じようにピクピクとちんこを勃起させて、先端を濡らしている。

 二人の勃起したちんこが目の前に並べられる。
 俺はそれを両手で一本ずつつかんだ。
 二人のちんこの温度が違うことに驚いた。

「熱い」

 はるちゃんのちんこは特に熱を持っていた。
 律のものが熱くないわけではない。
 やけどしそうなほどだったのだ。

 皮を動かせば、たらたらと透明な液体があふれてきた。

 このまま動かしていけば、そう遠くないうちに限界がくるだろうことがわかった。

 ならば、と律のちんこを集中的にいじった。
 律のちんこは形がいい。
 美術品のような美しさがあった。

 それを汚しているような、背徳的な感情になってしまう。

「んぅ」

 と、そんな喘ぎ声を聞いて俺も我慢が出来なくなってきた。
 今すぐに自分のものをいじりたい欲求にかられる。
 はるちゃんのちんこから手を放して、自分のちんこに手を伸ばしたとき。

『あ、ちなみに負けたやつはオナニー禁止な』

 思い出してしまった。

「ダメだろ、アオ」

 興奮で顔を赤くしながらもはるちゃんがにやりとする。

「はやく」

 そうして急かしてくる。
 堪らなくなって、自分ができないぶん、律のちんこをいじる手を速めた。

 出したい、出したい。

「っ、んぁ、あ、ああ、あおと」

 律が顔を真っ赤にし始めた。

「で、でそ」

 絞り出すような声だった。
 はっ、と気づいてコップを手に持った。
 律のちんこをそこへ向けつつ、手の動きをさらに速めた。

「ぁあ、うっ!」

 律の硬くて熱いちんこが手の中で脈動する。
 力が抜けるような、気持ちのよさそうな声をあげて律は果てた。
 ビクンビクンと震え、コップの中に大量の精液を放出する。

 ドピュッ、ドピュッとそれは二度三度と続いた。

 はるちゃんは俺と一緒になって律の射精をながめていた。
 ムッと栗の花のような濃厚なにおいが部屋に充満する。
 それが律のにおいだと思うと、イヤには感じない。
 癖になるような匂いだった。

 コップの中をのぞくと、白色をした、律の興奮した証が注がれていた。

「アオ」

 切なげによばれる。
 その意味は簡単にわかった。

「うん」

 はるちゃんの限界まで勃起したちんこを手で包む。
 そうして上下に動かした。

「はぁ、はぁ」

 一往復するたびに熱さを増していき、透明な汁がこぼれていく。
 いつ我慢の限界がくるのか。見上げてみれば、はるちゃんは眉根をよせて震えていた。
 こんなにも色っぽい表情は、はじめてだった。

「アオ、だすっ」

 律の出したコップを手にしてそこへ向ける。
 手のなかで、だんだんと硬くなってきた。
 そして亀頭がふくらんできた。

「あぁっ!!」

 はるちゃんがそう鋭く叫ぶ。
 するとビュルッと勢いよく精液が吐き出された。
 体全体を震わせながら、びゅっびゅっとコップへ注ぎ込まれる。

 その間、ちんこがビクッビクッと上下に震えるのをおさえる。
 はるちゃんは腰が抜けたみたいで力なくもたれかかってきた。

「きもち」

 コップの中をのぞき込むと、二人分の精液がまじりあって、溶け合っていた。

「「のんで」」

 その二人の言葉を皮切りに俺はコップに口をつけた。
 意を決してそのまま傾けていくと、どろりとした感触がくちびるの先にふれる。
 それと同時にツンとした匂いが届き、脳を蹂躙した。

 口にふくむ。
 癖のある匂いと温かさ。

 コクリ、コクリと飲んでいく。
 二人が出したものだと考えると、ゾクゾクとした。

「ごちそうさま」

「……っ!」

 二人とも顔を赤く染めて俺をみていた。
 やはりこの経験は衝撃的で、つい二人の味を思い出してしまった。
 俺しか知らない、二人のこと。俺は飲んでみた感想を伝えた。

「そ、そういう感想とかいいから!」

 とんでもない量だったなぁ。

 ……これは、絶対に自由研究にはかけない。
 でも、今日は二人のことをたくさん知ることができてよかった。



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