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8話 過去
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「それで、どうしてこんな事を?」
会社にばれたら処分では済まないだろうし、そもそも会社自体が傾くかもしれない。
「どうしてだと思う?」
今井さんの顔を見ながら、その可能性を洗い出してみる。
「間違えたとか……」
微妙に口の端が引きつっている。
技術の今井が、その得意分野で失敗したと言われたのだから当然だろう。
慌てて、別の可能性を考える。
「えっと、公開してもそれほど問題にならないとか?」
「規模が十分の一、いや百分の一だったら、それもあり得たかも知れないね」
うん……分からない。
意図的に、しかも下手すると会社が傾くかもそれないリスクを冒して何が出来るか……
「会社を傾かせる?」
いやいや、あり得ないだろう。
今井さんは現在30歳位だった筈だ。
聞いた話では高校生の頃入社して、それ以来会社の為に尽くしている。途中で留学をしていたという話も聞いた事もあるが、結婚もせずにずっと会社の為に尽くしている。
ある意味、会社自体が今井さんにとっては"家族"のようなモノなのでは無いだろうか。
そんな風に考えて、自分が呟いた事を訂正しようとしたのだが、思わぬ反応があった。
「おお、流石だね!」
今井さんが、何やら心底感心したような表情を浮かべている。
しかし、なにが『流石』なのだろうか。
特に、核心を突くような事を言った覚えは無いのだが……
「あの、何が――」
『何が流石なんでしょうか』と聞こうとしたのだが、最後まで言い切る前に、今井さんが口を開いた。その視線は何処か遠くを見ている様だった。
「僕は、この会社が潰れてしまっても良いと思ってるんだ」
何でもない事かのように、とんでもない事を言う。
「何を……」
冗談だろう、と今井さんの顔を見る。
しかし――
「……本気ですか?」
その目は笑っていなかった。
「僕は人より色々と調べる事が得意でね。この会社は腐ってるんだよ……」
絞り出すように『心底ね』と呟く。
「腐って……?」
確かにこれだけ大きい会社だと、全てがクリーンで真っ当な会社と云う訳にも行かないだろう。時には、交渉などで優位性を使って交渉をする事もある。しかし、今井さんの言う『腐ってる』は、何処か違うニュアンスを含んでいるように感じる。
「勿論、大半の社員は善人だし、腐ってもいない。でもね……君はうちの会社のどこまで知ってる?」
途中で言葉を切ると、こちらを向いて問いかけて来た。
その表情には、先程迄の様な笑みは欠片も無い。
「"どこまで"ですか?」
ウチの会社は、国内最大手の世界的規模の貿易会社で、従業員は国内で正社員が500人。関連事業社を合わせると20万人強、関連会社を含めると100万人は下らない。
当然、世界各国の主要都市に支社を持っている。
最近国外の支店が、1000支店を越えたとニュースを聞いて間もない。
「京生貿易は、世界中の需要と供給を支える為に世界各国に支店を持ち、ありとあらゆる商品を扱っている」
「はい、その通りです」
そう、ウチの会社の社訓は”世界の需要を満たす事を果てし無く求める”だ。
果てし無く……つまり際限なく。
と言っても勿論、その気概を持ち、お客様の要望に敏感でいるように。というのがその意図している事だと社員研修では教えられるし、俺もそう思っている。
「本当に、分かってるのかな?……果てしなくという意味はそのままだよ?」
今井さんは何を言っているのだろう。
そんな事研修で教えられるのに。
「はい、そうやってお客様の要望に敏感でいた事で、今の会社があるんですよね?」
今井さんは微妙な顔をしている。
「やっぱり分かってない……あぁ、そう言えば僕が新人研修の内容を変えて……」
ため息をつくように小さく呟いた後、何やら納得している。
「今の新人研修では、正巳君が言ったよう理解するように教えられていると思う。でもね、昔は文字そのままの意味だったんだよ。本当の意味で、何でも仕入れては売っていたんだ」
何でも売っていた?
「何でもと言うと……?」
「そうか、もう10年以上前になるから正巳君は知らないか……」
思い出すように考え込んだ後、今井さんが口にした言葉は衝撃的な内容だった。
「今から、そうだね……15年ほど前に一時期こんな噂が流れた事があったんだ」
そう切り出すと、話し出した。
とある大企業の”噂”とその顛末について――
◇◆◇◆◇
今から15年ほど前。
とあるゴシップ週刊誌の記事の小さい一角に、『ある黒い噂』という題で記事が掲載されたのが始まりだった。
”人を商品として売っている会社がある”
週刊誌が出てから直ぐは、ありふれた”都市伝説”として扱われた。
しかし、次の週の記事には更にこう続けられていた。
”その会社は国内の会社で、モノを売る会社”
単発の記事だと思っていたら、次の週にも連載されていた為か、ネット上である程度話題になったが、皆これで終わりだと思っていた。しかし、次の記事にも続いていた。
”どの会社が人身売買をしているか掴んでいて、潜入取材をする”
ネットは盛り上がり、皆期待した。面白い話だ、次はどんな展開で書く?と。完全に小説や都市伝説の話を楽しむノリだった。
しかし、次の週刊誌には、続きの記事は掲載されていなかった。
ここで終われば、よくある都市伝説で済んだだろう。
だが、約一年後。
話題にしていた本人達でさえ、すっかり忘れ始めていた頃、再び記事の続きが掲載された。
”実態は完全な人身売買。奴隷を売っている。顧客は世界中の富裕層。国内でも購入している資産家がいる。大物政治家の○○もその顧客である。そしてそれを斡旋している会社が……”
記載している内容は衝撃的な内容だった。
大物政治家の名前も、実名で記載されており、当人は当時の政権で大臣をしていた政治家の名前だった。あまりに衝撃的な内容だった為、瞬く間に拡散した。
大物政治家の実名が記載されていたのもあり、話題性としては都市伝説や噂の域をとっくに脱していた。もし、虚偽の内容であった場合、出版した会社自体が名誉棄損で莫大な金額を請求されるだろうから。
これだけでもとんでもない内容だが、更に記事の最後は、こう締めくくられていた。
”来週の雑誌では、入手した顧客一覧と会社の実名を暴露する”
当然、ネット上はわきに沸いた。しかし、ネット以外……主要なメディアを始めとしてあらゆるメディアの何処も、話題として扱う事は無かった。
代わりに、一つのニュースが取り上げられていた。
”海外で30代半ばの女性の死体が発見された。裸の状態で、体中に乱暴を受けた痕があった。ジャーナリストと見られ、取材中に何らかの事件に巻き込まれた模様だ”
ネット上では、雑誌の記事についてテレビや他のメディアが取り扱わない事が話題になっていた。しかし、その結論はどれも次の記事に期待したいと云う内容だった。
そんな、次の週刊誌に期待が集まる中、次の週に記事が掲載される事は無かった。
ネット上は荒れた。
”話題を求めただけの記事で作り話”
とか
”圧力がかかった”
とか
”大物政治家の名前を出した為、賠償を請求されてそれ処でなくなった”
とか色んな噂が飛び交った。
そんな噂も、雑誌を出版していた会社がその次の月に倒産した為、殆どのサイトや掲示板では、”大物政治家に賠償金を請求された挙句、支払いが出来なくて倒産した”という結論に落ち着いた。
ただ、一部のサイトでは、”海外で亡くなったジャーナリストが関係している”とか、”暴露される予定だった会社は国内最大手の貿易会社だった”などといった考察もされていたが、それも時間がたつと共に忘れられていった。
◇◆◇◆◇
放し終わった今井さんの表情を見た。
……そこには、いつもの技術の今井はいなかった。
「あの、ハンカチどうぞ」
強く握りしめた手の平から血が滲んできている。
「あ、ああ、ありがとう」
その様子に少しの違和感を覚える。
「今井さんにも関係している事が何か……?」
聞いた話は確かに、ただ聞き流す事が出来るほど軽い内容ではない。
しかし、今井さんの様子はそんな程度の話ではない。
なにか、心を削るような……
「海外で死んだジャーナリストは、僕のお母さんだったんだ」
そんな……
「で、でも、人身売買はあったか分からないって……ウチの会社が関わっていると言う事実も公表されなかったし、単にタイミングが同じ時期だっただけで…それに、雑誌の出版社は賠償金を払えなくて倒産したっていう……」
最後まで話そうとしたが、今井さんの表情を見て、それ以上を話す事が出来なくなってしまった。
今井さんは、正巳の言葉を聞くと小さく首を振った。
「そうじゃないんだ……」
奥歯を噛みしめているのが分かる。
今井さんは数泊置いた後で、押し殺すような声で絞り出した。
「その出版社社長は僕の父さんだ。それに、政治家への賠償金で倒産したんじゃない。父さんが殺されたから出版どころじゃなかったんだ」
予想外の内容に絶句した正巳は、開いた口をパクパクとする事しか出来なかった。
会社にばれたら処分では済まないだろうし、そもそも会社自体が傾くかもしれない。
「どうしてだと思う?」
今井さんの顔を見ながら、その可能性を洗い出してみる。
「間違えたとか……」
微妙に口の端が引きつっている。
技術の今井が、その得意分野で失敗したと言われたのだから当然だろう。
慌てて、別の可能性を考える。
「えっと、公開してもそれほど問題にならないとか?」
「規模が十分の一、いや百分の一だったら、それもあり得たかも知れないね」
うん……分からない。
意図的に、しかも下手すると会社が傾くかもそれないリスクを冒して何が出来るか……
「会社を傾かせる?」
いやいや、あり得ないだろう。
今井さんは現在30歳位だった筈だ。
聞いた話では高校生の頃入社して、それ以来会社の為に尽くしている。途中で留学をしていたという話も聞いた事もあるが、結婚もせずにずっと会社の為に尽くしている。
ある意味、会社自体が今井さんにとっては"家族"のようなモノなのでは無いだろうか。
そんな風に考えて、自分が呟いた事を訂正しようとしたのだが、思わぬ反応があった。
「おお、流石だね!」
今井さんが、何やら心底感心したような表情を浮かべている。
しかし、なにが『流石』なのだろうか。
特に、核心を突くような事を言った覚えは無いのだが……
「あの、何が――」
『何が流石なんでしょうか』と聞こうとしたのだが、最後まで言い切る前に、今井さんが口を開いた。その視線は何処か遠くを見ている様だった。
「僕は、この会社が潰れてしまっても良いと思ってるんだ」
何でもない事かのように、とんでもない事を言う。
「何を……」
冗談だろう、と今井さんの顔を見る。
しかし――
「……本気ですか?」
その目は笑っていなかった。
「僕は人より色々と調べる事が得意でね。この会社は腐ってるんだよ……」
絞り出すように『心底ね』と呟く。
「腐って……?」
確かにこれだけ大きい会社だと、全てがクリーンで真っ当な会社と云う訳にも行かないだろう。時には、交渉などで優位性を使って交渉をする事もある。しかし、今井さんの言う『腐ってる』は、何処か違うニュアンスを含んでいるように感じる。
「勿論、大半の社員は善人だし、腐ってもいない。でもね……君はうちの会社のどこまで知ってる?」
途中で言葉を切ると、こちらを向いて問いかけて来た。
その表情には、先程迄の様な笑みは欠片も無い。
「"どこまで"ですか?」
ウチの会社は、国内最大手の世界的規模の貿易会社で、従業員は国内で正社員が500人。関連事業社を合わせると20万人強、関連会社を含めると100万人は下らない。
当然、世界各国の主要都市に支社を持っている。
最近国外の支店が、1000支店を越えたとニュースを聞いて間もない。
「京生貿易は、世界中の需要と供給を支える為に世界各国に支店を持ち、ありとあらゆる商品を扱っている」
「はい、その通りです」
そう、ウチの会社の社訓は”世界の需要を満たす事を果てし無く求める”だ。
果てし無く……つまり際限なく。
と言っても勿論、その気概を持ち、お客様の要望に敏感でいるように。というのがその意図している事だと社員研修では教えられるし、俺もそう思っている。
「本当に、分かってるのかな?……果てしなくという意味はそのままだよ?」
今井さんは何を言っているのだろう。
そんな事研修で教えられるのに。
「はい、そうやってお客様の要望に敏感でいた事で、今の会社があるんですよね?」
今井さんは微妙な顔をしている。
「やっぱり分かってない……あぁ、そう言えば僕が新人研修の内容を変えて……」
ため息をつくように小さく呟いた後、何やら納得している。
「今の新人研修では、正巳君が言ったよう理解するように教えられていると思う。でもね、昔は文字そのままの意味だったんだよ。本当の意味で、何でも仕入れては売っていたんだ」
何でも売っていた?
「何でもと言うと……?」
「そうか、もう10年以上前になるから正巳君は知らないか……」
思い出すように考え込んだ後、今井さんが口にした言葉は衝撃的な内容だった。
「今から、そうだね……15年ほど前に一時期こんな噂が流れた事があったんだ」
そう切り出すと、話し出した。
とある大企業の”噂”とその顛末について――
◇◆◇◆◇
今から15年ほど前。
とあるゴシップ週刊誌の記事の小さい一角に、『ある黒い噂』という題で記事が掲載されたのが始まりだった。
”人を商品として売っている会社がある”
週刊誌が出てから直ぐは、ありふれた”都市伝説”として扱われた。
しかし、次の週の記事には更にこう続けられていた。
”その会社は国内の会社で、モノを売る会社”
単発の記事だと思っていたら、次の週にも連載されていた為か、ネット上である程度話題になったが、皆これで終わりだと思っていた。しかし、次の記事にも続いていた。
”どの会社が人身売買をしているか掴んでいて、潜入取材をする”
ネットは盛り上がり、皆期待した。面白い話だ、次はどんな展開で書く?と。完全に小説や都市伝説の話を楽しむノリだった。
しかし、次の週刊誌には、続きの記事は掲載されていなかった。
ここで終われば、よくある都市伝説で済んだだろう。
だが、約一年後。
話題にしていた本人達でさえ、すっかり忘れ始めていた頃、再び記事の続きが掲載された。
”実態は完全な人身売買。奴隷を売っている。顧客は世界中の富裕層。国内でも購入している資産家がいる。大物政治家の○○もその顧客である。そしてそれを斡旋している会社が……”
記載している内容は衝撃的な内容だった。
大物政治家の名前も、実名で記載されており、当人は当時の政権で大臣をしていた政治家の名前だった。あまりに衝撃的な内容だった為、瞬く間に拡散した。
大物政治家の実名が記載されていたのもあり、話題性としては都市伝説や噂の域をとっくに脱していた。もし、虚偽の内容であった場合、出版した会社自体が名誉棄損で莫大な金額を請求されるだろうから。
これだけでもとんでもない内容だが、更に記事の最後は、こう締めくくられていた。
”来週の雑誌では、入手した顧客一覧と会社の実名を暴露する”
当然、ネット上はわきに沸いた。しかし、ネット以外……主要なメディアを始めとしてあらゆるメディアの何処も、話題として扱う事は無かった。
代わりに、一つのニュースが取り上げられていた。
”海外で30代半ばの女性の死体が発見された。裸の状態で、体中に乱暴を受けた痕があった。ジャーナリストと見られ、取材中に何らかの事件に巻き込まれた模様だ”
ネット上では、雑誌の記事についてテレビや他のメディアが取り扱わない事が話題になっていた。しかし、その結論はどれも次の記事に期待したいと云う内容だった。
そんな、次の週刊誌に期待が集まる中、次の週に記事が掲載される事は無かった。
ネット上は荒れた。
”話題を求めただけの記事で作り話”
とか
”圧力がかかった”
とか
”大物政治家の名前を出した為、賠償を請求されてそれ処でなくなった”
とか色んな噂が飛び交った。
そんな噂も、雑誌を出版していた会社がその次の月に倒産した為、殆どのサイトや掲示板では、”大物政治家に賠償金を請求された挙句、支払いが出来なくて倒産した”という結論に落ち着いた。
ただ、一部のサイトでは、”海外で亡くなったジャーナリストが関係している”とか、”暴露される予定だった会社は国内最大手の貿易会社だった”などといった考察もされていたが、それも時間がたつと共に忘れられていった。
◇◆◇◆◇
放し終わった今井さんの表情を見た。
……そこには、いつもの技術の今井はいなかった。
「あの、ハンカチどうぞ」
強く握りしめた手の平から血が滲んできている。
「あ、ああ、ありがとう」
その様子に少しの違和感を覚える。
「今井さんにも関係している事が何か……?」
聞いた話は確かに、ただ聞き流す事が出来るほど軽い内容ではない。
しかし、今井さんの様子はそんな程度の話ではない。
なにか、心を削るような……
「海外で死んだジャーナリストは、僕のお母さんだったんだ」
そんな……
「で、でも、人身売買はあったか分からないって……ウチの会社が関わっていると言う事実も公表されなかったし、単にタイミングが同じ時期だっただけで…それに、雑誌の出版社は賠償金を払えなくて倒産したっていう……」
最後まで話そうとしたが、今井さんの表情を見て、それ以上を話す事が出来なくなってしまった。
今井さんは、正巳の言葉を聞くと小さく首を振った。
「そうじゃないんだ……」
奥歯を噛みしめているのが分かる。
今井さんは数泊置いた後で、押し殺すような声で絞り出した。
「その出版社社長は僕の父さんだ。それに、政治家への賠償金で倒産したんじゃない。父さんが殺されたから出版どころじゃなかったんだ」
予想外の内容に絶句した正巳は、開いた口をパクパクとする事しか出来なかった。
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ジャンプ血清の力、そして人類の未来をかけた壮大な戦いが、いま、始まる――。
彼らに関連する人々の生き様を、笑いと涙で送る物語。疲れたあなたに贈る微妙なSF物語です。
本格的な戦闘シーンもあり、面白い場面も増えます。
是非、ご覧あれ。
※加筆や修正が予告なしにあります。
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