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特別な日
第140話
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「お兄ちゃんご飯ー」
妹に起こされる。
「んん?ん」
「ご飯ですー」
「はいはい。起きます起きます」
妹とリビングへ行く。父は遅いらしく、母、妹、僕の3人で夜ご飯を食べた。
お皿をシンクへ運ぶのを手伝い、お風呂を作りに行き
お風呂が出来上がるまでソファーで寛ぐ。
ポケットからスマホを取り出し、ホームボタンを押す。
「めっちゃ楽しかったです!見てくださいよこのフィンちゃんの変顔w」
「画像を送信しました」
?と思ったので、通知をタップし、トーク画面へ飛ぶ。するとそこには先程の
「めっちゃ楽しかったです!
見てくださいよこのフィンちゃんの変顔w」
の後に音成、妃馬さん、森本さん3人の
プリパニ(プリント カンパニーの略称)の写真が送られていた。
その画面でも充分見れるのだが写真をタップし、画面いっぱいになった写真を見る。
「ふっ」
思わず鼻から息が漏れ、笑いが漏れる。
「なに笑ってん」
妹が当たり前の疑問を僕にぶつける。
「いや、なんもない」
というものの顔が笑っているのが自分でもわかる。
妹が身を乗り出してきて、僕のスマホを覗く。
「おい」
「え!?誰この美人!?てかみんな可愛くない!?」
なんとなく誇らしかった。それにしても森本さんの変顔がすごかった。
「この変顔してんのは?」
「この人は森本さん。でこの黒髪チビが音成。ちなみに匠の彼女ね」
「え、マジ!?カワイー!ま、こんな可愛かったら小野田くんも落ちるわな」
高校の卒業アルバムの音成を思い出す。
「たしかにな」
笑う。目立ってないだけで当時から可愛かったのかもしれない。
そう思いながら音成がメガネの卒業アルバムの写真が思い浮かぶ。
「でこの人は?」
「その人が妃馬さん」
「え!?めっちゃ可愛いじゃん」
妹が人差し指と中指で妃馬さんをアップにする。
「イヤリングも可愛い」
アップにすると妃馬さんの耳元に僕のプレゼントしたイヤリングがキラリと光っていた。
「このイヤリング似合ってる?」
思わず聞いてしまった。
「え?うん。似合ってるっしょ」
ほっとした。
「え、マジか。こんな可愛い人たちと連んでんの?」
「連んでるってか、まあ仲良くはさせてもらってますね」
妃馬さんへの返信を打ち込む。
「このプリパニ(プリント カンパニーの略称)で伝わりますw
てか森本さん顔ヤバwこんな変顔できるんですねw」
送信ボタンをタップする。
「はぁ~。さすが元1軍なだけあるわ」
「はあ。そらどうも」
「この森本さん?のふつーの顔の写真ないの?」
正直なこを言えば、恐らくは検索すれば
昔のテレビに出ていたり、ファッション雑誌の画像だったりも出てくるだろうし
前に音成、森本さん、鹿島、匠の4人の
プリパニ(プリント カンパニーの略称)の森本さんは至って普通の表情をしていた。でも
「ないね」
と嘘をついた。なぜ嘘をついたのかはわからないが。
「でも変顔でも美人ってわかるってエグいね」
「やっぱわかるん?」
「わかるでしょ!わかんないの?」
「いや、オレは普通の顔知ってるから元々美人っての知ってるし」
「そっかそっか。普通の顔見たいなぁ~」
そんな話をしているとお風呂が出来上がった合図がして妹がお風呂へ行く。
妹が出てきたところで父が帰宅した。次に母がお風呂に入り、父が入り、最後は僕。
お風呂から出た後、各々のタイミングで部屋に戻った。
ベッドに座り、スマホを出す。ホームボタンを押す。
「伝わりました?w
そうなんですよ!この写真のフィンちゃんもw」
画像を送信しましたという通知もあり
少しワクワクしながら通知をタップし、トーク画面へ飛ぶ。
「ふっ…。ははははは」
思わず笑ってしまう。
送られてきたプリパニ(プリント カンパニーの略称)をタップし、画面いっぱいに表示させる。
「スゲェな」
ベッドの上で胡座をかく。1枚目とはまた違う変顔の森本さんの姿があった。
森本さんの変顔のインパクトがすごくて他に目がいかなかったが
2枚目の妃馬さんは右側の髪を耳にかけており
1枚目よりも耳元のイヤリングが目立っていた。
「似合ってるそうです」
そう呟きながら、イヤリングに触れないのも不自然なので
「楽しさが写真から滲み出てましたw
ヤバいっすねw女子のここまでの変顔初めて見ましたw
イヤリング、気にってくれたみたいで。ありがとうございます」
そう打ち込み、送信ボタンをタップした。
その後も寝るまで妃馬さんとのやり取りは続いた。
「あ、出ちゃってました?w
ですよねw可愛さ意識した変顔とかじゃないですもんw
はい!めちゃくちゃお気に入りです!ありがとうございます!」
「もう4D映画みたいに画面から出てましたよw
ですよねwアイドルとかの変顔とは格が違うw妹も似合ってるって言ってました」
「4D映画wたしかシルフィーランドにありましたよね?
格が違うw悪い意味でですねw
え、妹さんが?」
「あぁ!なんかあった気がする。なんかちっさくなるやつ?
悪い意味じゃない悪い意味じゃないw
スマホ覗かれたんですよ。でイヤリングも可愛いって言ってました」
「そうそう!自分が小さくなる映画みたいなアトラクション。
いや悪い意味でしょwアイドルさんは可愛さ残してるのにw
やったー!現役JKに褒められたー(∩´∀`)∩バンザ──イ!!」
「ありましたありました!乗った気します。
あそこまで振り切れるのはすごいことですよw
そんなイケイケJKじゃないですけどねw」
僕が送ったのが最後で寝落ちしたのか既読がついたまま、返信は来なくなった。
気づけば3時近く。僕も布団に入り、いつの間にか眠りについていた。
次の日。大学に行くと鹿島がいて
鹿島も森本さんのプリパニ(プリント カンパニーの略称)を見たらしく
その話で盛り上がり、爆笑した。
そのまた次の日。音成と妃馬さんに加えて森本さんもいて
鹿島もいて、5人で帰っている途中で
森本さんに実際に変顔を見せてもらい、爆笑しながら駅まで行った。
そんなこんなであっという間に1週間が過ぎ去った。
妹に起こされる。
「んん?ん」
「ご飯ですー」
「はいはい。起きます起きます」
妹とリビングへ行く。父は遅いらしく、母、妹、僕の3人で夜ご飯を食べた。
お皿をシンクへ運ぶのを手伝い、お風呂を作りに行き
お風呂が出来上がるまでソファーで寛ぐ。
ポケットからスマホを取り出し、ホームボタンを押す。
「めっちゃ楽しかったです!見てくださいよこのフィンちゃんの変顔w」
「画像を送信しました」
?と思ったので、通知をタップし、トーク画面へ飛ぶ。するとそこには先程の
「めっちゃ楽しかったです!
見てくださいよこのフィンちゃんの変顔w」
の後に音成、妃馬さん、森本さん3人の
プリパニ(プリント カンパニーの略称)の写真が送られていた。
その画面でも充分見れるのだが写真をタップし、画面いっぱいになった写真を見る。
「ふっ」
思わず鼻から息が漏れ、笑いが漏れる。
「なに笑ってん」
妹が当たり前の疑問を僕にぶつける。
「いや、なんもない」
というものの顔が笑っているのが自分でもわかる。
妹が身を乗り出してきて、僕のスマホを覗く。
「おい」
「え!?誰この美人!?てかみんな可愛くない!?」
なんとなく誇らしかった。それにしても森本さんの変顔がすごかった。
「この変顔してんのは?」
「この人は森本さん。でこの黒髪チビが音成。ちなみに匠の彼女ね」
「え、マジ!?カワイー!ま、こんな可愛かったら小野田くんも落ちるわな」
高校の卒業アルバムの音成を思い出す。
「たしかにな」
笑う。目立ってないだけで当時から可愛かったのかもしれない。
そう思いながら音成がメガネの卒業アルバムの写真が思い浮かぶ。
「でこの人は?」
「その人が妃馬さん」
「え!?めっちゃ可愛いじゃん」
妹が人差し指と中指で妃馬さんをアップにする。
「イヤリングも可愛い」
アップにすると妃馬さんの耳元に僕のプレゼントしたイヤリングがキラリと光っていた。
「このイヤリング似合ってる?」
思わず聞いてしまった。
「え?うん。似合ってるっしょ」
ほっとした。
「え、マジか。こんな可愛い人たちと連んでんの?」
「連んでるってか、まあ仲良くはさせてもらってますね」
妃馬さんへの返信を打ち込む。
「このプリパニ(プリント カンパニーの略称)で伝わりますw
てか森本さん顔ヤバwこんな変顔できるんですねw」
送信ボタンをタップする。
「はぁ~。さすが元1軍なだけあるわ」
「はあ。そらどうも」
「この森本さん?のふつーの顔の写真ないの?」
正直なこを言えば、恐らくは検索すれば
昔のテレビに出ていたり、ファッション雑誌の画像だったりも出てくるだろうし
前に音成、森本さん、鹿島、匠の4人の
プリパニ(プリント カンパニーの略称)の森本さんは至って普通の表情をしていた。でも
「ないね」
と嘘をついた。なぜ嘘をついたのかはわからないが。
「でも変顔でも美人ってわかるってエグいね」
「やっぱわかるん?」
「わかるでしょ!わかんないの?」
「いや、オレは普通の顔知ってるから元々美人っての知ってるし」
「そっかそっか。普通の顔見たいなぁ~」
そんな話をしているとお風呂が出来上がった合図がして妹がお風呂へ行く。
妹が出てきたところで父が帰宅した。次に母がお風呂に入り、父が入り、最後は僕。
お風呂から出た後、各々のタイミングで部屋に戻った。
ベッドに座り、スマホを出す。ホームボタンを押す。
「伝わりました?w
そうなんですよ!この写真のフィンちゃんもw」
画像を送信しましたという通知もあり
少しワクワクしながら通知をタップし、トーク画面へ飛ぶ。
「ふっ…。ははははは」
思わず笑ってしまう。
送られてきたプリパニ(プリント カンパニーの略称)をタップし、画面いっぱいに表示させる。
「スゲェな」
ベッドの上で胡座をかく。1枚目とはまた違う変顔の森本さんの姿があった。
森本さんの変顔のインパクトがすごくて他に目がいかなかったが
2枚目の妃馬さんは右側の髪を耳にかけており
1枚目よりも耳元のイヤリングが目立っていた。
「似合ってるそうです」
そう呟きながら、イヤリングに触れないのも不自然なので
「楽しさが写真から滲み出てましたw
ヤバいっすねw女子のここまでの変顔初めて見ましたw
イヤリング、気にってくれたみたいで。ありがとうございます」
そう打ち込み、送信ボタンをタップした。
その後も寝るまで妃馬さんとのやり取りは続いた。
「あ、出ちゃってました?w
ですよねw可愛さ意識した変顔とかじゃないですもんw
はい!めちゃくちゃお気に入りです!ありがとうございます!」
「もう4D映画みたいに画面から出てましたよw
ですよねwアイドルとかの変顔とは格が違うw妹も似合ってるって言ってました」
「4D映画wたしかシルフィーランドにありましたよね?
格が違うw悪い意味でですねw
え、妹さんが?」
「あぁ!なんかあった気がする。なんかちっさくなるやつ?
悪い意味じゃない悪い意味じゃないw
スマホ覗かれたんですよ。でイヤリングも可愛いって言ってました」
「そうそう!自分が小さくなる映画みたいなアトラクション。
いや悪い意味でしょwアイドルさんは可愛さ残してるのにw
やったー!現役JKに褒められたー(∩´∀`)∩バンザ──イ!!」
「ありましたありました!乗った気します。
あそこまで振り切れるのはすごいことですよw
そんなイケイケJKじゃないですけどねw」
僕が送ったのが最後で寝落ちしたのか既読がついたまま、返信は来なくなった。
気づけば3時近く。僕も布団に入り、いつの間にか眠りについていた。
次の日。大学に行くと鹿島がいて
鹿島も森本さんのプリパニ(プリント カンパニーの略称)を見たらしく
その話で盛り上がり、爆笑した。
そのまた次の日。音成と妃馬さんに加えて森本さんもいて
鹿島もいて、5人で帰っている途中で
森本さんに実際に変顔を見せてもらい、爆笑しながら駅まで行った。
そんなこんなであっという間に1週間が過ぎ去った。
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