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親友の新しい1歩
第131話
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ホームに降りて、改札を通り、いつもの道を歩き始める。
「そういえば暑ノ井くんはどっち派なの?」
「ん?」
「たしかに。怜夢さんは猫派ですか?犬派ですか?」
「あぁ、それですか。僕は猫派です」
「へぇ~。前猫飼ってたとか?」
「いや、うちはいたことないね」
「そうなの?」
「うん。でもおばあちゃん家にいたのよ」
「へぇ~」
「ちっさい頃。幼稚園くらいかな?のときに行って、可愛くて
その後もちょくちょく、年1、2くらいで行ってたから、まあ、その影響もあって猫派かな」
「ほーなんだー」
「音成さっきから興味ないよね?」
「そーんなことなーいよー?」
「嘘つけ」
「ごめんごめん」
「でも飼おうとはならなかったんですか?」
「いや、なった…気がするんですけど
なんか、なんもないまま今に至ります」
「なんだそれ」
「な。妹も飼いたいって言ってた記憶はないな」
「そっか。暑ノ井くん妹ちゃんいるのか」
「そうそう。妹猫井戸高だよ」
「マジ?」
「マジ」
「竹内先生まだいるのかな~」
「竹内先生って音楽の先生だっけ?」
「そうそう。吹奏楽部の顧問でもある」
「あぁ~お世話になったわけだ」
「どんな先生?」
笑顔で音成と僕の話を聞いていた妃馬さんがやっと会話に入れた。
「ん?どんな先生…そうねぇ~。音大出身で元から音楽の先生になりたかったらしくて
自分が高校生のときに全日本コンクールで優勝出来なかったから
教師になって今度は顧問として生徒と全日本コンクール行って優勝させたいって言ってた人」
「熱いな」
「熱いですね」
「で、行ったの?全日本コンクール?」
「全日本コンクールは行ったよ?」
「おぉ~」
「いや、全日本コンクールは行けるのよ」
「あぁ、なるほど。結果か」
「そーゆーこと」
「で、結果は?」
「全然ダメでしたー」
「あら残念」
「残念」
「2位か3位にサクオカ(桜ノ丘高等学校)入ってたよ」
「サクオカ(桜ノ丘高等学校)って吹奏楽強いんだ?」
「らしいね。あそこ結構平均的にレベル高いって聞くよね」
「私の中学の友達にもサクオカ(桜ノ丘高等学校)行った子いますけど
偏差値はもちろん、部活とかもレベル高いらしいですよ。あと文化祭もレベル高かったです」
「高かった?行ったんですか?」
「行きましたよー。五ノ高校は全部行ってます。
…あ、黒ノ木(黒ノ木学園の略称)は行ってないや」
「黒ノ木(黒ノ木学園の略称)は男子校ですからね。僕は行こうと思ってました」
「思ってましたってことは行ってないんだ?」
「うん。なんでか行ってないね」
「理由覚えてないんかい」
「うーん…。覚えてないね」
そんな話をしているといつの間にか
根津家の入っているマンションのエントランスを過ぎていた。音成の家の前につく。
「んじゃ、早くお泊まり会済ませてくれ」
「今週末まで待ってくれ」
「んじゃ、またね~」
「またねー」
「またー」
手を振って帰っていく音成。今度はすぐそこまで妃馬さんを送る。
「うち学祭いつ頃でしたっけ?」
「うちは10月の後半です」
「あぁ~そっか、そんくらいか。
妹の文化祭に顔出すって理由でテニサーの準備サボってた記憶あります」
「うわ、サボってるー」
「ゆーてもテニサー人数多いし、やることっていっても大体焼きそば焼くだけなんで。
屋台の設営は大抵当日やるし「今年はなにしよう?」って話し合うのが大抵居酒屋で
最終的にはみんな飲みたいだけなんで、そのときには「あ、妹の文化祭があるので
すいません」って口実でその決起集会はサボってます」
「なるほどですね」
「そういえば妃馬さんは?どっかサークル入ってるんですか?」
「あ、言ってませんでしたっけ?」
「はい…たぶん?聞いてないと思います」
「そっか。私は無所属です」
「あ、そうなんですね。無所属ってなると…なにしてるんですか?」
「無所属の人は教室に集められて
校内の飾り付けとか先生の手伝いとかに駆り出されます」
「うわぁ~、無所属のほうが大変だ?」
「そうだと思います。たぶん」
「森本さんは?どこか所属してるんですか?」
「フィンちゃんもどこにも入ってないですね」
「でも、文化祭の準備にも来ないとか」
「そうなんですよぉ~。フィンちゃんも恋ちゃんもいないから
そこそこ仲良い子に混じって作業するんですよ」
「あ、音成はどっか入ってるんですね」
「はい。恋ちゃんは大学でも吹奏楽部ですよ」
「おぉ~続けてるんだ」
「ですです。文化祭でも毎年演奏してますよ」
「へぇ~。聞いたことないや」
「今年はぜひ聞いてあげてください」
「みんなで聞きに行きましょう」
「いいですね」
とっくにエントランス前は着いていたが会話が終わらず、エントランス前で話し続けた。
「じゃ、また明日」
「はい。また明日。あと」
「LIMEですね」
「です」
「じゃ、また明日と、また後で?」
「ですね」
妃馬さんが笑う。
「じゃ」
と手を振る。
「じゃ」
妃馬さんも手を振り返してくれる。振り返り、駅に向かって歩き出す。
音楽と共に駅につき、電車に乗る。電車に乗り、最寄り駅で降りる。
帰り道を歩き、玄関の扉を開く。リビングの方から母が歩いてきた。
「あ、おかえりー」
「ただいま。どっか行くん?」
「ちょっと買い物に」
「ほー。気をつけて」
「はいはい」
僕と入れ違いに母が玄関で靴を履き、出掛けて行った。カチャンと鍵が締まる音がした。
洗面所で手洗いうがいを済ませ、自分の部屋に行く。自室で部屋着に着替える。
スマホのホームボタンを押す。
妃馬さんと鹿島、匠、僕の3人のグループLIMEの通知が来ていた。
「そういえば今日姫冬、怜夢さんから貰ったTシャツ着て行ったらしいですよ」
「マジか」
と呟く。妃馬さんからの通知をタップし、妃馬さんのトーク画面へ飛び、妃馬さんへ返信する。
「マジっすか!嬉しいですね」
送信ボタンをタップする。
今度はなにやら盛り上がっている鹿島、匠、僕、3人のグループLIMEのトーク画面に入る。
「今度の金土、なんか匠ちゃんご飯頼んでたりする?」
「ん?いやなんも頼んでないよ。なんで?」
「いや、ちょっとまあ、使わせてもらえるならだけど、料理でもしようかなと」
「ん?いいけど、ダークマター生んだら後処理はちゃんとしてね?」
「誰がダークマター製造機やねん。ウォンモーアしたろか」
「なにそれ」
「グリクエ(グリフォンクエスト)ネタ」
「あぁ、わからん」
「てか匠ちゃんオレが遊び半分で料理しようと思ってるって思ってる?」
「思ってるが重複して気持ち悪いけど、思ってる」
「あぁ、そう思ってるって思ってるって思ってたわ」
「わざとだろww」
「ごめんごめんwwでも大丈夫よ。オレ料理できる人だから」
「え?それマジ?」
「マジマジ。怜ちゃんに聞けばわかるけど、割と料理男子な自覚はある」
「マジか。それは惚れる」
「キャー」
宇宙人が照れて頬を赤らめているスタンプ。
「なにが得意?」
「得意。得意…。わからん」
「わからん?w」
「いや、作るのが簡単とか慣れてるってのならチャーハンとかオムライスとかだけど
得意かって聞かれると…うぅ~んってなる」
「オムライスはふわトロ?」
「お店のナイフ入れてぱっかーんってのも出来るし
オーソドックスな固めのやつも出来るよ」
「マジで料理男子じゃん」
「えへへへへ~」
「んで、まあ金土、出前も全然ありだけど
キッチン使わせてもらえるならなにか作ろうかなと」
「おぉ~、じゃあ夜ご飯頼もうかな」
「オッケーオッケー!任せなさい!まあ、まずご両親に了解取ってね」
「わかってるわかってる」
そこが最新だった。話は一段落している感じだったが既読はつけたしと思い
「鹿島、料理うまいよ」
とだけを送った。すぐ既読1がついた。
「お!ほらね匠ちゃん。オレの料理大丈夫だからw」
「まだご家族に料理してんの?」
「うん。朝ご飯。お弁当いるときはお弁当も。夜ご飯も大概はワシやね」
「偉いなぁ~」
「罪滅ぼしよ(小声)」
「あぁわかるわかる」
既読が2つになっていることに気づいてすぐ
「あぁ察し」
と匠が参戦してきた。
「てか京弥、ご家族の朝夕作ってんの?」
「うん。大概家にいるから」
「うん。まあ、そーゆーことじゃなくて偉いなって話」
「まぁ今は慣れたね。偉いとも思わん。だって罪滅ぼしだから(小声)」
「なんで毎度毎度小声なんw」
「なんで罪滅ぼしのときは毎回小声なん?w」
「なんでだろうねw」
「ということでまあ、金夜はオレの手料理やでぇ~」
「や、やった~?」
「う、うえ~い」
「ちゃんと喜んで?」
「まあ食べたいやつは当日決めて、スーパーで買い物しよ。近くにスーパーある?」
「近くーにはないけど、遠くではない」
「重いかな」
「チャリ出せるよ」
「いいね!台車代わりに」
「あ、てか今日夜空いてる?」
「実況?」
「オレは空いてるよ」
「そうそう」
「お、匠ちゃんいける」
「オレも行けるよ」
「じゃ、3人でワメブロ(ワールド メイド ブロックスの略称)でも撮るか」
「りょー」
「りょー」
トーク一覧に戻り、スマホの電源を切り、枕元の充電ケーブルに繋ぐ。
今日着た洗濯に出すものを持って、1階へ下りる。
洗面所の洗濯籠に入れて、2階の自室に戻る。テレビをつける。
ニュース番組しかやっていなかったが
パスタイム スポット 4のつけるのも面倒だったので
そのニュース番組を流しながら、寝転がる。
今週末の金土が楽しみで、鹿島の料理だったり
結果発表がどのタイミングなのかを考えているといつの間にか眠ってしまっていた。
妹に起こされる。
「夜ご飯ですぜー」
「ん?あぁ…はいはい」
「今日ずっと家?」
「大学行ったわ」
「行ったんだ。で、帰ってきて寝てたと」
「そ」
妹と一緒にリビングへ行き、家族4人で夜ご飯を食べた。
その後、家族で団欒して、各々のタイミングでお風呂に入り
各々のタイミングで部屋に戻った。テレビを見ながら、ダラダラし
約束通りその日の夜、鹿島と匠と
ワメブロ(ワールド メイド ブロックスの略称)の実況動画を撮った。
ひさしぶりに撮り溜めていた動画を編集し、朝日を拝んでから眠りについた。
「そういえば暑ノ井くんはどっち派なの?」
「ん?」
「たしかに。怜夢さんは猫派ですか?犬派ですか?」
「あぁ、それですか。僕は猫派です」
「へぇ~。前猫飼ってたとか?」
「いや、うちはいたことないね」
「そうなの?」
「うん。でもおばあちゃん家にいたのよ」
「へぇ~」
「ちっさい頃。幼稚園くらいかな?のときに行って、可愛くて
その後もちょくちょく、年1、2くらいで行ってたから、まあ、その影響もあって猫派かな」
「ほーなんだー」
「音成さっきから興味ないよね?」
「そーんなことなーいよー?」
「嘘つけ」
「ごめんごめん」
「でも飼おうとはならなかったんですか?」
「いや、なった…気がするんですけど
なんか、なんもないまま今に至ります」
「なんだそれ」
「な。妹も飼いたいって言ってた記憶はないな」
「そっか。暑ノ井くん妹ちゃんいるのか」
「そうそう。妹猫井戸高だよ」
「マジ?」
「マジ」
「竹内先生まだいるのかな~」
「竹内先生って音楽の先生だっけ?」
「そうそう。吹奏楽部の顧問でもある」
「あぁ~お世話になったわけだ」
「どんな先生?」
笑顔で音成と僕の話を聞いていた妃馬さんがやっと会話に入れた。
「ん?どんな先生…そうねぇ~。音大出身で元から音楽の先生になりたかったらしくて
自分が高校生のときに全日本コンクールで優勝出来なかったから
教師になって今度は顧問として生徒と全日本コンクール行って優勝させたいって言ってた人」
「熱いな」
「熱いですね」
「で、行ったの?全日本コンクール?」
「全日本コンクールは行ったよ?」
「おぉ~」
「いや、全日本コンクールは行けるのよ」
「あぁ、なるほど。結果か」
「そーゆーこと」
「で、結果は?」
「全然ダメでしたー」
「あら残念」
「残念」
「2位か3位にサクオカ(桜ノ丘高等学校)入ってたよ」
「サクオカ(桜ノ丘高等学校)って吹奏楽強いんだ?」
「らしいね。あそこ結構平均的にレベル高いって聞くよね」
「私の中学の友達にもサクオカ(桜ノ丘高等学校)行った子いますけど
偏差値はもちろん、部活とかもレベル高いらしいですよ。あと文化祭もレベル高かったです」
「高かった?行ったんですか?」
「行きましたよー。五ノ高校は全部行ってます。
…あ、黒ノ木(黒ノ木学園の略称)は行ってないや」
「黒ノ木(黒ノ木学園の略称)は男子校ですからね。僕は行こうと思ってました」
「思ってましたってことは行ってないんだ?」
「うん。なんでか行ってないね」
「理由覚えてないんかい」
「うーん…。覚えてないね」
そんな話をしているといつの間にか
根津家の入っているマンションのエントランスを過ぎていた。音成の家の前につく。
「んじゃ、早くお泊まり会済ませてくれ」
「今週末まで待ってくれ」
「んじゃ、またね~」
「またねー」
「またー」
手を振って帰っていく音成。今度はすぐそこまで妃馬さんを送る。
「うち学祭いつ頃でしたっけ?」
「うちは10月の後半です」
「あぁ~そっか、そんくらいか。
妹の文化祭に顔出すって理由でテニサーの準備サボってた記憶あります」
「うわ、サボってるー」
「ゆーてもテニサー人数多いし、やることっていっても大体焼きそば焼くだけなんで。
屋台の設営は大抵当日やるし「今年はなにしよう?」って話し合うのが大抵居酒屋で
最終的にはみんな飲みたいだけなんで、そのときには「あ、妹の文化祭があるので
すいません」って口実でその決起集会はサボってます」
「なるほどですね」
「そういえば妃馬さんは?どっかサークル入ってるんですか?」
「あ、言ってませんでしたっけ?」
「はい…たぶん?聞いてないと思います」
「そっか。私は無所属です」
「あ、そうなんですね。無所属ってなると…なにしてるんですか?」
「無所属の人は教室に集められて
校内の飾り付けとか先生の手伝いとかに駆り出されます」
「うわぁ~、無所属のほうが大変だ?」
「そうだと思います。たぶん」
「森本さんは?どこか所属してるんですか?」
「フィンちゃんもどこにも入ってないですね」
「でも、文化祭の準備にも来ないとか」
「そうなんですよぉ~。フィンちゃんも恋ちゃんもいないから
そこそこ仲良い子に混じって作業するんですよ」
「あ、音成はどっか入ってるんですね」
「はい。恋ちゃんは大学でも吹奏楽部ですよ」
「おぉ~続けてるんだ」
「ですです。文化祭でも毎年演奏してますよ」
「へぇ~。聞いたことないや」
「今年はぜひ聞いてあげてください」
「みんなで聞きに行きましょう」
「いいですね」
とっくにエントランス前は着いていたが会話が終わらず、エントランス前で話し続けた。
「じゃ、また明日」
「はい。また明日。あと」
「LIMEですね」
「です」
「じゃ、また明日と、また後で?」
「ですね」
妃馬さんが笑う。
「じゃ」
と手を振る。
「じゃ」
妃馬さんも手を振り返してくれる。振り返り、駅に向かって歩き出す。
音楽と共に駅につき、電車に乗る。電車に乗り、最寄り駅で降りる。
帰り道を歩き、玄関の扉を開く。リビングの方から母が歩いてきた。
「あ、おかえりー」
「ただいま。どっか行くん?」
「ちょっと買い物に」
「ほー。気をつけて」
「はいはい」
僕と入れ違いに母が玄関で靴を履き、出掛けて行った。カチャンと鍵が締まる音がした。
洗面所で手洗いうがいを済ませ、自分の部屋に行く。自室で部屋着に着替える。
スマホのホームボタンを押す。
妃馬さんと鹿島、匠、僕の3人のグループLIMEの通知が来ていた。
「そういえば今日姫冬、怜夢さんから貰ったTシャツ着て行ったらしいですよ」
「マジか」
と呟く。妃馬さんからの通知をタップし、妃馬さんのトーク画面へ飛び、妃馬さんへ返信する。
「マジっすか!嬉しいですね」
送信ボタンをタップする。
今度はなにやら盛り上がっている鹿島、匠、僕、3人のグループLIMEのトーク画面に入る。
「今度の金土、なんか匠ちゃんご飯頼んでたりする?」
「ん?いやなんも頼んでないよ。なんで?」
「いや、ちょっとまあ、使わせてもらえるならだけど、料理でもしようかなと」
「ん?いいけど、ダークマター生んだら後処理はちゃんとしてね?」
「誰がダークマター製造機やねん。ウォンモーアしたろか」
「なにそれ」
「グリクエ(グリフォンクエスト)ネタ」
「あぁ、わからん」
「てか匠ちゃんオレが遊び半分で料理しようと思ってるって思ってる?」
「思ってるが重複して気持ち悪いけど、思ってる」
「あぁ、そう思ってるって思ってるって思ってたわ」
「わざとだろww」
「ごめんごめんwwでも大丈夫よ。オレ料理できる人だから」
「え?それマジ?」
「マジマジ。怜ちゃんに聞けばわかるけど、割と料理男子な自覚はある」
「マジか。それは惚れる」
「キャー」
宇宙人が照れて頬を赤らめているスタンプ。
「なにが得意?」
「得意。得意…。わからん」
「わからん?w」
「いや、作るのが簡単とか慣れてるってのならチャーハンとかオムライスとかだけど
得意かって聞かれると…うぅ~んってなる」
「オムライスはふわトロ?」
「お店のナイフ入れてぱっかーんってのも出来るし
オーソドックスな固めのやつも出来るよ」
「マジで料理男子じゃん」
「えへへへへ~」
「んで、まあ金土、出前も全然ありだけど
キッチン使わせてもらえるならなにか作ろうかなと」
「おぉ~、じゃあ夜ご飯頼もうかな」
「オッケーオッケー!任せなさい!まあ、まずご両親に了解取ってね」
「わかってるわかってる」
そこが最新だった。話は一段落している感じだったが既読はつけたしと思い
「鹿島、料理うまいよ」
とだけを送った。すぐ既読1がついた。
「お!ほらね匠ちゃん。オレの料理大丈夫だからw」
「まだご家族に料理してんの?」
「うん。朝ご飯。お弁当いるときはお弁当も。夜ご飯も大概はワシやね」
「偉いなぁ~」
「罪滅ぼしよ(小声)」
「あぁわかるわかる」
既読が2つになっていることに気づいてすぐ
「あぁ察し」
と匠が参戦してきた。
「てか京弥、ご家族の朝夕作ってんの?」
「うん。大概家にいるから」
「うん。まあ、そーゆーことじゃなくて偉いなって話」
「まぁ今は慣れたね。偉いとも思わん。だって罪滅ぼしだから(小声)」
「なんで毎度毎度小声なんw」
「なんで罪滅ぼしのときは毎回小声なん?w」
「なんでだろうねw」
「ということでまあ、金夜はオレの手料理やでぇ~」
「や、やった~?」
「う、うえ~い」
「ちゃんと喜んで?」
「まあ食べたいやつは当日決めて、スーパーで買い物しよ。近くにスーパーある?」
「近くーにはないけど、遠くではない」
「重いかな」
「チャリ出せるよ」
「いいね!台車代わりに」
「あ、てか今日夜空いてる?」
「実況?」
「オレは空いてるよ」
「そうそう」
「お、匠ちゃんいける」
「オレも行けるよ」
「じゃ、3人でワメブロ(ワールド メイド ブロックスの略称)でも撮るか」
「りょー」
「りょー」
トーク一覧に戻り、スマホの電源を切り、枕元の充電ケーブルに繋ぐ。
今日着た洗濯に出すものを持って、1階へ下りる。
洗面所の洗濯籠に入れて、2階の自室に戻る。テレビをつける。
ニュース番組しかやっていなかったが
パスタイム スポット 4のつけるのも面倒だったので
そのニュース番組を流しながら、寝転がる。
今週末の金土が楽しみで、鹿島の料理だったり
結果発表がどのタイミングなのかを考えているといつの間にか眠ってしまっていた。
妹に起こされる。
「夜ご飯ですぜー」
「ん?あぁ…はいはい」
「今日ずっと家?」
「大学行ったわ」
「行ったんだ。で、帰ってきて寝てたと」
「そ」
妹と一緒にリビングへ行き、家族4人で夜ご飯を食べた。
その後、家族で団欒して、各々のタイミングでお風呂に入り
各々のタイミングで部屋に戻った。テレビを見ながら、ダラダラし
約束通りその日の夜、鹿島と匠と
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