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14_歪の章_47
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一夜明け――
南極基地の鍛錬所にはヤマト達スティーラーをはじめとする、シセ、スノーリリィを背負ったタケダさん、イノウエ艦長やガルシアのメンバーなど、基地内の全員が集結したのではないかと思わせる面々が顔を並べていた。
そんな彼ら、彼女らが見守る中央で対峙するジャックとナヤス。
改造手術を終えたジャックとマリアの、お披露目も含めた模擬試合である。
「昨日の今日で、正直チカラの加減が分からねぇ。なめて手ぇ抜いてっと、タダじゃ済まねぇからな」
武器を持たず、不敵な半笑いを浮かべて立つジャックと、
「元よりそのつもりです。使えなかったら雑用係行きです。今後のヤマト様の訓練相手にもふさわしくない」
いつもの仄暗い顔して対峙するナヤス。
「フッ。言ってろやぁ」
鼻先で笑い飛ばし、二人がピリピリとした空気を放つ中、シャーロットが二人の間に立ち、変わらぬ満面の笑顔で、
「艦長の代わりに、ウチが審判を務めるニャ! 武器の使用以外は何でもアリにゃ!」
「ジョウトウだぁ」
ジャックは開戦を今や遅しと待ちわびたニヤケ笑いを浮かべ、ナヤスが表情を変えずに頷くと、
「それじゃあ、二人とも準備ニャ!」
ファイティングポーズをとるジャックと、やる気が感じられない棒立ちするナヤス。
いつもの事なのでジャックはさして気にする風も無く、
「行くぜぇ!」
前のめりとも思える気合を見せると、
「始めるニャ!!」
シャーロットが右手を振り下ろした。
「(体の)様子見なんてしてられっかァ!」
猪突猛進、棒立ちするナヤスに向かって一直線に突っ込むジャック。
その姿に、ナヤスはため息を一つ。
「頭の中も改造してもらった方が良かったのでは?」
単調な戦い方に苦言を差した次の瞬間、
「そうかよぉ!」
ニヤケ顔したジャックの姿が、視界から一瞬にして消え、
「!」
ナヤスは咄嗟に、反射的に左前腕を顔の横に並べたてガード。と同時に、「ドオッ」と言う鈍い音を立て、ジャックの右回し蹴りを受け止めた。
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
一瞬の出来事に見守るヤマト達がザワつく中、
「流石だなぁ。今の緩急は目で追えねぇと思ったんだがなぁ」
ニヤつくジャックに、ナヤスは再びため息を吐き、
「スティーラーの感覚を基準に話すのは止めて下さい。アナタは、もぅスティーラーではないんですよ」
「説教ったぁ余裕じゃねぇか」
ジャックは飛び退き距離を取る。
しかしナヤスは表情こそ変えていなかったが、内心では想定以上の動きを見せたジャックに驚いていた。左腕に残る想定以上のダメージ。
(このままでは、いけませんね……)
チラリと姉のシャーロットを見ると、
「ごめんなさい、姉さん」
言い終わるが先か、
「ルムちゃんがウチを気遣って実力を隠してたのは知ってたニャ!」
「!」
(姉さん……)
「だからこれからは、やりたいようにやるニャ!」
満面の笑顔に、ナヤスは「クスッ」と、下手な笑み(般若の様な顔)を浮かべ、
「そうですか。それならァ!」
ジャックを正面に、きつく睨む様に見据え、
「全力で行きます!」
「ハナから来やがれってんだぁ!」
狂気染みた満面の笑顔で受けて立つジャック。
南極基地の鍛錬所にはヤマト達スティーラーをはじめとする、シセ、スノーリリィを背負ったタケダさん、イノウエ艦長やガルシアのメンバーなど、基地内の全員が集結したのではないかと思わせる面々が顔を並べていた。
そんな彼ら、彼女らが見守る中央で対峙するジャックとナヤス。
改造手術を終えたジャックとマリアの、お披露目も含めた模擬試合である。
「昨日の今日で、正直チカラの加減が分からねぇ。なめて手ぇ抜いてっと、タダじゃ済まねぇからな」
武器を持たず、不敵な半笑いを浮かべて立つジャックと、
「元よりそのつもりです。使えなかったら雑用係行きです。今後のヤマト様の訓練相手にもふさわしくない」
いつもの仄暗い顔して対峙するナヤス。
「フッ。言ってろやぁ」
鼻先で笑い飛ばし、二人がピリピリとした空気を放つ中、シャーロットが二人の間に立ち、変わらぬ満面の笑顔で、
「艦長の代わりに、ウチが審判を務めるニャ! 武器の使用以外は何でもアリにゃ!」
「ジョウトウだぁ」
ジャックは開戦を今や遅しと待ちわびたニヤケ笑いを浮かべ、ナヤスが表情を変えずに頷くと、
「それじゃあ、二人とも準備ニャ!」
ファイティングポーズをとるジャックと、やる気が感じられない棒立ちするナヤス。
いつもの事なのでジャックはさして気にする風も無く、
「行くぜぇ!」
前のめりとも思える気合を見せると、
「始めるニャ!!」
シャーロットが右手を振り下ろした。
「(体の)様子見なんてしてられっかァ!」
猪突猛進、棒立ちするナヤスに向かって一直線に突っ込むジャック。
その姿に、ナヤスはため息を一つ。
「頭の中も改造してもらった方が良かったのでは?」
単調な戦い方に苦言を差した次の瞬間、
「そうかよぉ!」
ニヤケ顔したジャックの姿が、視界から一瞬にして消え、
「!」
ナヤスは咄嗟に、反射的に左前腕を顔の横に並べたてガード。と同時に、「ドオッ」と言う鈍い音を立て、ジャックの右回し蹴りを受け止めた。
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
一瞬の出来事に見守るヤマト達がザワつく中、
「流石だなぁ。今の緩急は目で追えねぇと思ったんだがなぁ」
ニヤつくジャックに、ナヤスは再びため息を吐き、
「スティーラーの感覚を基準に話すのは止めて下さい。アナタは、もぅスティーラーではないんですよ」
「説教ったぁ余裕じゃねぇか」
ジャックは飛び退き距離を取る。
しかしナヤスは表情こそ変えていなかったが、内心では想定以上の動きを見せたジャックに驚いていた。左腕に残る想定以上のダメージ。
(このままでは、いけませんね……)
チラリと姉のシャーロットを見ると、
「ごめんなさい、姉さん」
言い終わるが先か、
「ルムちゃんがウチを気遣って実力を隠してたのは知ってたニャ!」
「!」
(姉さん……)
「だからこれからは、やりたいようにやるニャ!」
満面の笑顔に、ナヤスは「クスッ」と、下手な笑み(般若の様な顔)を浮かべ、
「そうですか。それならァ!」
ジャックを正面に、きつく睨む様に見据え、
「全力で行きます!」
「ハナから来やがれってんだぁ!」
狂気染みた満面の笑顔で受けて立つジャック。
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