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9.黎明の章_6
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シャーロット、ナヤス、アリアナを見つめ、無骨な笑みを浮かべる艦長。
「ようこそ『ガルシアサード』へ。私が艦長のロジャー・イノウエです。以後お見知りおきを」
艦長帽を脱ぎ、紳士的に頭を下げると、
「シャーロットにゃ!」
満面の笑顔で右手を上げ、
「ナヤスです」
仄暗い表情の中に、いつも通り笑顔に見えない笑顔を「フヘッ」と浮かべ、
「アリアナ」
何を考えているか分からない無表情で、興味深げにジッと艦長の顔を見上げた。
「こ、今回も、中々……」
困惑した笑みを浮かべる艦長。何処かで見た光景、デジャブ、既視感である。
イサミは家族以外で初めとなる、同年代の女の子の登場に眼を輝かせ、
「あたし、イサミ! よろしくね、アリアナちゃん!」
右手を差し出すと、アリアナは気恥ずかしそうにジゼの背後に隠れ、窺うように顔だけ出した。
美少女の愛らしい姿に見とれるトシゾウ。しかし初めての対面となる、姉以外の同年代の女の子の登場にどう接すれば良いのか分からず、
「なんだよぉ! くらいオンナだなぁ!」
少し照れたような赤い顔して悪態を吐いた。
いつも通りの無表情の中に、ムッとした仏頂面を滲ませるアリアナ。ジゼの背中から飛び出すと、
「むぅーーーっ!」
トシゾウに駄々っ子パンチの連打をお見舞いした。
「な、なにするキョウボウオンナぁ!」
必死に抵抗するトシゾウと、ハラハラして見守るだけのソウシ。
イサミはと言うと、
「トシゾウがわるいんでしょ! アリアリちゃん! トシゾウなんか、やっつけちゃえ!」
煽り立て、ヤマトとジゼが苦笑しながら止めに入り、
「イサミ君、レディーが物騒な事を言うものではないよ」
艦長も間に割って入ると、
「はぁ~い」
「アリアナ君も、それ位で許してやってもらえるかねぇ?」
「フンス!」
未だ鼻息荒いアリアナに、防戦一方であったトシゾウは、
「お、おぼえてろよ! キョウボウオンナぁ~!」
負け犬の捨て台詞よろしく走り去り、残されたソウシはワタワタと後を追って行った。
「オトコって『コドモ』で、イヤになっちゃう!」
呆れ顔のイサミと、激しく同意のアリアナ。流石は子供同士、二人はものの数秒で打ち解けてしまった。
おませな二人にヤマト達が苦笑いを浮かべる中、艦長が改めてシャーロットとナヤスの方へ向き直り、
「想定外の事はありましたが、まずはお三方をブリッジへ御案内致します」
「分かったニャ!」
「お願いします」
二人と共に頷くアリアナであったが、ハッとし、急にヤマトとジゼの手をギュッと握った。
「「え?」」
必死にしがみつくアリアナを不思議そうに見下ろすヤマトとジゼ。
話の流れから「二人から引き離されるのでは」と、心配したのである。
幼い心の不安を察した艦長。無骨ながらもニコリと笑み、
「ヤマト君達も一緒に来てもらえるかね? クルーの皆も、顔を見れば喜ぶと思うのだが?」
ヤマト達は艦長の言わんとする処を理解し、
「分かりました。しばらく顔を合わせていない、みんなの事も気になりますし」
「だよねぇ。でも、みんなの事だから変わりないと思うけどぉ」
「わたくしも、構いませんわぁ」
笑顔で応えたが、ジャックだけはダルそうに、
「ケッ。面倒臭せぇ」
悪態を吐きつつ同意。
相も変わらず素直ではないジャックに、一同苦笑い。
「では、行こうか」
艦長を先頭にブリッジへ向かった。
「ようこそ『ガルシアサード』へ。私が艦長のロジャー・イノウエです。以後お見知りおきを」
艦長帽を脱ぎ、紳士的に頭を下げると、
「シャーロットにゃ!」
満面の笑顔で右手を上げ、
「ナヤスです」
仄暗い表情の中に、いつも通り笑顔に見えない笑顔を「フヘッ」と浮かべ、
「アリアナ」
何を考えているか分からない無表情で、興味深げにジッと艦長の顔を見上げた。
「こ、今回も、中々……」
困惑した笑みを浮かべる艦長。何処かで見た光景、デジャブ、既視感である。
イサミは家族以外で初めとなる、同年代の女の子の登場に眼を輝かせ、
「あたし、イサミ! よろしくね、アリアナちゃん!」
右手を差し出すと、アリアナは気恥ずかしそうにジゼの背後に隠れ、窺うように顔だけ出した。
美少女の愛らしい姿に見とれるトシゾウ。しかし初めての対面となる、姉以外の同年代の女の子の登場にどう接すれば良いのか分からず、
「なんだよぉ! くらいオンナだなぁ!」
少し照れたような赤い顔して悪態を吐いた。
いつも通りの無表情の中に、ムッとした仏頂面を滲ませるアリアナ。ジゼの背中から飛び出すと、
「むぅーーーっ!」
トシゾウに駄々っ子パンチの連打をお見舞いした。
「な、なにするキョウボウオンナぁ!」
必死に抵抗するトシゾウと、ハラハラして見守るだけのソウシ。
イサミはと言うと、
「トシゾウがわるいんでしょ! アリアリちゃん! トシゾウなんか、やっつけちゃえ!」
煽り立て、ヤマトとジゼが苦笑しながら止めに入り、
「イサミ君、レディーが物騒な事を言うものではないよ」
艦長も間に割って入ると、
「はぁ~い」
「アリアナ君も、それ位で許してやってもらえるかねぇ?」
「フンス!」
未だ鼻息荒いアリアナに、防戦一方であったトシゾウは、
「お、おぼえてろよ! キョウボウオンナぁ~!」
負け犬の捨て台詞よろしく走り去り、残されたソウシはワタワタと後を追って行った。
「オトコって『コドモ』で、イヤになっちゃう!」
呆れ顔のイサミと、激しく同意のアリアナ。流石は子供同士、二人はものの数秒で打ち解けてしまった。
おませな二人にヤマト達が苦笑いを浮かべる中、艦長が改めてシャーロットとナヤスの方へ向き直り、
「想定外の事はありましたが、まずはお三方をブリッジへ御案内致します」
「分かったニャ!」
「お願いします」
二人と共に頷くアリアナであったが、ハッとし、急にヤマトとジゼの手をギュッと握った。
「「え?」」
必死にしがみつくアリアナを不思議そうに見下ろすヤマトとジゼ。
話の流れから「二人から引き離されるのでは」と、心配したのである。
幼い心の不安を察した艦長。無骨ながらもニコリと笑み、
「ヤマト君達も一緒に来てもらえるかね? クルーの皆も、顔を見れば喜ぶと思うのだが?」
ヤマト達は艦長の言わんとする処を理解し、
「分かりました。しばらく顔を合わせていない、みんなの事も気になりますし」
「だよねぇ。でも、みんなの事だから変わりないと思うけどぉ」
「わたくしも、構いませんわぁ」
笑顔で応えたが、ジャックだけはダルそうに、
「ケッ。面倒臭せぇ」
悪態を吐きつつ同意。
相も変わらず素直ではないジャックに、一同苦笑い。
「では、行こうか」
艦長を先頭にブリッジへ向かった。
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