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5.愁嘆の大地の章-57
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良く言えば奔放、悪く言えば自己中な二人の、歯に衣着せぬ悪言は続き、
「なんもねぇ~こんなとこで、どうやって時間潰せってんだぁ~?」
ため息交じりのダル顔するジャック。
マリアはチラリと「タケダさん」を見てから、大きなため息を吐き、
「はぁ~~~わたくし、やっと「本物」が見られると思っていましたのにぃ……」
露骨に残念顔。
タケダさんは怒り心頭、
「し、失礼ですぞぉ! 陛下の温情がなければ、本来仇敵であるお前達など、この「聖地」に足を着ける事すら許されぬと言うモノをぉ!」
駄々っ子パンチを繰り出すも、ニヤケ顔したジャックは三頭身の頭を片手で軽々押さえて空振りさせつつ、
「ハイハイそうですかぁ~」
小馬鹿にした悪い顔。
そんな一人と一羽に対し、
((((((((((大人げない……))))))))))
ヤマト達が呆れ笑いで眺めていると、マリアがナクアに追い打ちを掛ける様に、
「折角ですから、オーロラくらいは見ておきたかったですわぁ……」
皮肉交じりに呟くと、手塩にかけて作り上げた地下施設を小馬鹿にされたナクアは仕返しも含め、
「ココ、は基地。敵来る地上、に出入り口、必要ない! 作る意味、分からない!」
プイッと横向き、容赦なくバッサリ。
間に挟まれる形となったヤマトとジゼが、どっちもどっちな状況に、半ば呆れ笑いを浮かべていると、
「「『おーろら』って、なんだ?」」
キョトン顔のマシュー、ルークに、
「「「「「「「「「「えぇ!?」」」」」」」」」」
鳩が豆鉄砲を食ったような顔するヤマト達。
二人は唖然とする一同を前に、驚かれた事を気にする風もなく、
「山の事じゃねぇ~のか? なぁルーク」
「何言ってんだマシュー、湖の事だろ?」
「ちげぇ~だろ、ルーク。南極ってのは年中冬でさみぃんだぞ、やっぱ山の事だろ!」
「そうか! 湖は氷っちまって、雪被って見えねぇよな! マシュー、珍しく冴えてんなぁ!」
「珍しくは余計だっつうのぉ!」
「「アハハハハハハハハハハ!」」
ケラケラと笑い合う二人に、ジャックは深刻そうな顔して、
「オメェ等……マジで言ってんのかぁ……?」
可哀想な者でも見る様な目。
癇に障った二人は即ギレし、
「「んだとぉ!」」
ジャックを睨むも、周囲の微妙な空気に気付き、
((? 俺ら、やっちまった……のかぁ?))
バツが悪そうな顔を見合わせると、途端に恥ずかしさが込み上げ、
「お、俺らはよぅ、オメェ等と違って若者なんだよぉ! なぁ、ルーク!」
「お、おぉよ! 知らねぇ事が、まだまだ色々あんだよ!」
しどろもどろの言い訳を始め、
「「なぁ、ヤマトォ! ジゼぇ!」」
二人に同意を求めるも、
「「…………」」
思わず眼を逸らすヤマトとジゼ。
「「!?」」
二人の態度から一般常識である事を悟り、衝撃を受けた顔してフリーズ。絶句するマシューとルーク。
「なんもねぇ~こんなとこで、どうやって時間潰せってんだぁ~?」
ため息交じりのダル顔するジャック。
マリアはチラリと「タケダさん」を見てから、大きなため息を吐き、
「はぁ~~~わたくし、やっと「本物」が見られると思っていましたのにぃ……」
露骨に残念顔。
タケダさんは怒り心頭、
「し、失礼ですぞぉ! 陛下の温情がなければ、本来仇敵であるお前達など、この「聖地」に足を着ける事すら許されぬと言うモノをぉ!」
駄々っ子パンチを繰り出すも、ニヤケ顔したジャックは三頭身の頭を片手で軽々押さえて空振りさせつつ、
「ハイハイそうですかぁ~」
小馬鹿にした悪い顔。
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((((((((((大人げない……))))))))))
ヤマト達が呆れ笑いで眺めていると、マリアがナクアに追い打ちを掛ける様に、
「折角ですから、オーロラくらいは見ておきたかったですわぁ……」
皮肉交じりに呟くと、手塩にかけて作り上げた地下施設を小馬鹿にされたナクアは仕返しも含め、
「ココ、は基地。敵来る地上、に出入り口、必要ない! 作る意味、分からない!」
プイッと横向き、容赦なくバッサリ。
間に挟まれる形となったヤマトとジゼが、どっちもどっちな状況に、半ば呆れ笑いを浮かべていると、
「「『おーろら』って、なんだ?」」
キョトン顔のマシュー、ルークに、
「「「「「「「「「「えぇ!?」」」」」」」」」」
鳩が豆鉄砲を食ったような顔するヤマト達。
二人は唖然とする一同を前に、驚かれた事を気にする風もなく、
「山の事じゃねぇ~のか? なぁルーク」
「何言ってんだマシュー、湖の事だろ?」
「ちげぇ~だろ、ルーク。南極ってのは年中冬でさみぃんだぞ、やっぱ山の事だろ!」
「そうか! 湖は氷っちまって、雪被って見えねぇよな! マシュー、珍しく冴えてんなぁ!」
「珍しくは余計だっつうのぉ!」
「「アハハハハハハハハハハ!」」
ケラケラと笑い合う二人に、ジャックは深刻そうな顔して、
「オメェ等……マジで言ってんのかぁ……?」
可哀想な者でも見る様な目。
癇に障った二人は即ギレし、
「「んだとぉ!」」
ジャックを睨むも、周囲の微妙な空気に気付き、
((? 俺ら、やっちまった……のかぁ?))
バツが悪そうな顔を見合わせると、途端に恥ずかしさが込み上げ、
「お、俺らはよぅ、オメェ等と違って若者なんだよぉ! なぁ、ルーク!」
「お、おぉよ! 知らねぇ事が、まだまだ色々あんだよ!」
しどろもどろの言い訳を始め、
「「なぁ、ヤマトォ! ジゼぇ!」」
二人に同意を求めるも、
「「…………」」
思わず眼を逸らすヤマトとジゼ。
「「!?」」
二人の態度から一般常識である事を悟り、衝撃を受けた顔してフリーズ。絶句するマシューとルーク。
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