32 / 535
3.旅立ちの章-9
しおりを挟む
「どうして俺の名を!? 副長さんが!?」
チラリと視線を送るも、首を横に振って答えるソフィア。
するとブレイクが豪快に大笑い。
「ワァハハハハ! ジェイソンさんは、あたしの師匠なんだよォ!」
「「!」」
運命的とも言える出会いに、ギョッとするヤマトとジゼ。
「「…………」」
驚きのあまり言葉が出ないでいると、マシューとルークがスッと立ち上がり、ムッとした顔をヤマトに顔を近づけ、
「お前、本当に「英雄ジェイソン」の息子なのか?」
「お前、本当に「サイレントキラー」のヤマトなのか?」
暑苦しく寄せる二つの顔に、ヤマトが引き気味に、小さく一つコクリと頷いた途端、
「スッゲェーッ! マジかよォ! マジで英雄の息子ォーーーッ!?」
「どうりであの神業だぜぇ!」
先程までの「落ち込み」と「敵対心」は何処へやら、マシューとルークは両眼を輝かせた。
ガルシアクルー達も、二人が「英雄ジェイソンの子供達」であると言う事実に大いにどよめく中、一人冷めた目をするクルーが居た。
ダニエルである。
常に優男(やさおとこ)風の笑みを絶やさなかったダニエルが敵意を露わ、
「何を「お祭り騒ぎ」で喜んでよ! おかしいだろぉ!」
「「「「「「「「「「?」」」」」」」」」」
首を傾げるクルー達。
集まる視線の中、ダニエルは二人を指差し、
「そもそもコイツ等、いくつだよ!」
するとジゼは、さも当然と言わんばかり、
「四」
とんでもない数字を口走りそうになる「うかつな口」を、ヤマトは慌てて塞ぎ、
「じゅ、十四だ、十四ッ!」
(四ってなんだよ、ジゼ! 起動年で答えるなよ!)
小声でツッコムと、ブレイクは懐疑的な顔に変わり、ヤマトとジゼを上から下まで舐め回す様に見て、
「……「サイレントキラー」が名をはせていたのは十年以上前……」
あれ程喜んでいた筈のマシューとルークまで怪訝な表情を浮かべ、
「確かに……どう見ても十三、四だ……」
「するってぇ~とぉ、「十三」の「十」で…………三歳で戦場ぉ!?」
「「「「「「「「「「えぇーーーーーーー!?」」」」」」」」」」
目が飛び出るほど驚くクルー達に、ダニエルは呆れ顔。
「気付くのが遅いよ……」
ソフィアは「余談許さず」と言った表情で歩み寄り、
「ヤマト君、ジゼさん。納得のいく説明をしてもらえるかしら」
集まる視線の中、エマとジェイソンから人に混じって暮らす為に「人間で無い事を隠す様に」と固く言われていたジゼは返答に困り、ヤマトの背に隠れ、
(何とかしてよ!)
小声で袖を引っ張ると、ヤマトは、この様な状況下で嘘の上塗りは透けて見え、立場を更に悪くすると判断。一呼吸置き、
「すみません。気味悪がられるのが嫌で黙っていましたが……俺とジゼは見た目がこれ以上、歳をとれない体質なんです。隠して申し訳ありませんでした」
深々頭を下げると、ジゼも慌てて頭を下げつつ周りに聞こえない位の小声で、、
(ナニ、そのバカみたいな理屈ぅ! そんな話を誰が信じるのよ!)
(ジゼが四歳とか言い出すからだろ!)
(ば、バッカじゃないの! あれは、その、そうジョークよ! 場を和ませようとして!)
(今言うジョークかよ!)
危機に陥りツンデレが再発、逆切れジゼ。
チラリと視線を送るも、首を横に振って答えるソフィア。
するとブレイクが豪快に大笑い。
「ワァハハハハ! ジェイソンさんは、あたしの師匠なんだよォ!」
「「!」」
運命的とも言える出会いに、ギョッとするヤマトとジゼ。
「「…………」」
驚きのあまり言葉が出ないでいると、マシューとルークがスッと立ち上がり、ムッとした顔をヤマトに顔を近づけ、
「お前、本当に「英雄ジェイソン」の息子なのか?」
「お前、本当に「サイレントキラー」のヤマトなのか?」
暑苦しく寄せる二つの顔に、ヤマトが引き気味に、小さく一つコクリと頷いた途端、
「スッゲェーッ! マジかよォ! マジで英雄の息子ォーーーッ!?」
「どうりであの神業だぜぇ!」
先程までの「落ち込み」と「敵対心」は何処へやら、マシューとルークは両眼を輝かせた。
ガルシアクルー達も、二人が「英雄ジェイソンの子供達」であると言う事実に大いにどよめく中、一人冷めた目をするクルーが居た。
ダニエルである。
常に優男(やさおとこ)風の笑みを絶やさなかったダニエルが敵意を露わ、
「何を「お祭り騒ぎ」で喜んでよ! おかしいだろぉ!」
「「「「「「「「「「?」」」」」」」」」」
首を傾げるクルー達。
集まる視線の中、ダニエルは二人を指差し、
「そもそもコイツ等、いくつだよ!」
するとジゼは、さも当然と言わんばかり、
「四」
とんでもない数字を口走りそうになる「うかつな口」を、ヤマトは慌てて塞ぎ、
「じゅ、十四だ、十四ッ!」
(四ってなんだよ、ジゼ! 起動年で答えるなよ!)
小声でツッコムと、ブレイクは懐疑的な顔に変わり、ヤマトとジゼを上から下まで舐め回す様に見て、
「……「サイレントキラー」が名をはせていたのは十年以上前……」
あれ程喜んでいた筈のマシューとルークまで怪訝な表情を浮かべ、
「確かに……どう見ても十三、四だ……」
「するってぇ~とぉ、「十三」の「十」で…………三歳で戦場ぉ!?」
「「「「「「「「「「えぇーーーーーーー!?」」」」」」」」」」
目が飛び出るほど驚くクルー達に、ダニエルは呆れ顔。
「気付くのが遅いよ……」
ソフィアは「余談許さず」と言った表情で歩み寄り、
「ヤマト君、ジゼさん。納得のいく説明をしてもらえるかしら」
集まる視線の中、エマとジェイソンから人に混じって暮らす為に「人間で無い事を隠す様に」と固く言われていたジゼは返答に困り、ヤマトの背に隠れ、
(何とかしてよ!)
小声で袖を引っ張ると、ヤマトは、この様な状況下で嘘の上塗りは透けて見え、立場を更に悪くすると判断。一呼吸置き、
「すみません。気味悪がられるのが嫌で黙っていましたが……俺とジゼは見た目がこれ以上、歳をとれない体質なんです。隠して申し訳ありませんでした」
深々頭を下げると、ジゼも慌てて頭を下げつつ周りに聞こえない位の小声で、、
(ナニ、そのバカみたいな理屈ぅ! そんな話を誰が信じるのよ!)
(ジゼが四歳とか言い出すからだろ!)
(ば、バッカじゃないの! あれは、その、そうジョークよ! 場を和ませようとして!)
(今言うジョークかよ!)
危機に陥りツンデレが再発、逆切れジゼ。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました
ぽとりひょん
ファンタジー
熱中症で死んだ俺は、勇者が召喚される16年前へ転生させられる。16年で宮廷魔法士になって、アレな勇者を導かなくてはならない。俺はチートスキルを隠して魔法士に成り上がって行く。勇者が召喚されたら、魔法士としてパーティーに入り彼を導き魔王を倒すのだ。
未来人が未開惑星に行ったら無敵だった件
藤岡 フジオ
ファンタジー
四十一世紀の地球。殆どの地球人が遺伝子操作で超人的な能力を有する。
日本地区で科学者として生きるヒジリ(19)は転送装置の事故でアンドロイドのウメボシと共にとある未開惑星に飛ばされてしまった。
そこはファンタジー世界そのままの星で、魔法が存在していた。
魔法の存在を感知できず見ることも出来ないヒジリではあったが、パワードスーツやアンドロイドの力のお陰で圧倒的な力を惑星の住人に見せつける!
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。
左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!
武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。
ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む
紫楼
ファンタジー
酔っ払って寝て起きたらなんか手が小さい。びっくりしてベットから落ちて今の自分の情報と前の自分の記憶が一気に脳内を巡ってそのまま気絶した。
私は放置された16歳の少女リーシャに転生?してた。自分の状況を理解してすぐになぜか王様の命令で辺境にお嫁に行くことになったよ!
辺境はイケメンマッチョパラダイス!!だったので天国でした!
食べ物が美味しくない国だったので好き放題食べたい物作らせて貰える環境を与えられて幸せです。
もふもふ?に出会ったけどなんか違う!?
もふじゃない爺と契約!?とかなんだかなーな仲間もできるよ。
両親のこととかリーシャの真実が明るみに出たり、思わぬ方向に物事が進んだり?
いつかは立派な辺境伯夫人になりたいリーシャの日常のお話。
主人公が結婚するんでR指定は保険です。外見とかストーリー的に身長とか容姿について表現があるので不快になりそうでしたらそっと閉じてください。完全な性表現は書くの苦手なのでほぼ無いとは思いますが。
倫理観論理感の強い人には向かないと思われますので、そっ閉じしてください。
小さい見た目のお転婆さんとか書きたかっただけのお話。ふんわり設定なので軽ーく受け流してください。
描写とか適当シーンも多いので軽く読み流す物としてお楽しみください。
タイトルのついた分は少し台詞回しいじったり誤字脱字の訂正が済みました。
多少表現が変わった程度でストーリーに触る改稿はしてません。
カクヨム様にも載せてます。
アンドロイドちゃんねる
kurobusi
SF
文明が滅ぶよりはるか前。
ある一人の人物によって生み出された 金属とプラスチックそして人の願望から構築された存在。
アンドロイドさんの使命はただ一つ。
【マスターに寄り添い最大の利益をもたらすこと】
そんなアンドロイドさん達が互いの通信機能を用いてマスター由来の惚気話を取り留めなく話したり
未だにマスターが見つからない機体同士で愚痴を言い合ったり
機体の不調を相談し合ったりする そんなお話です
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス1~3巻が発売中!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
第四巻は11月18日に発送。店頭には2~3日後くらいには並ぶと思われます。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍1~7巻発売中。イラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
『 LOVE YOU!』 最後は君を好きになる
設樂理沙
ライト文芸
モデルをしている強引系イケメン男性に関わった3人の素敵な女性のお話
有海香 と亀卦川康之
新垣佳子と亀卦川康之
石川恭子と亀卦川康之
・・・・・・・・・・
3組のカップル
・有海香と神谷司 本編
・新垣佳子小野寺尊 --スピンオフで
・石川恭子と垣本宏 --スピンオフで
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
このお話は『神谷司』という男性をどうしても
幸せにしてあげたくて、書き始めました。
宜しくお願いします☆彡 設樂理沙 ☺
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆彡
♡画像はILLUSTRATION STORE様有償画像
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる