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第十一章
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時と場所は天世に移り――
逃亡したヒレンの情報を持つ「天世の七草サジタリア」と早々に遭遇しておきながら、彼の口から手掛かりを得ることも出来ず、
「「「「「「…………」」」」」」
去られてしまった失意のラディッシュたち勇者組。
天世人リンドウの導きでやって来た「元老院に対抗する組織」が拠点としていた場所を後にした。
惨劇の名残をとどめる拠点からの移動に、異を唱える者はいなかった。
リンドウの心中を思えば。
天世の未来を語り合ったであろう彼女の仲間たちが実質的な死を迎えた場所に、無為に長く留まり続けるは、あまりに酷い仕打ちであったから。
拠点跡を離れ、一先ず息をつく「次なる休憩場所の選定」には、この地で反元老院活動をしていたリンドウの意見のみならず、この地域の鎮圧部隊の部隊長であり、八部衆に反旗を翻す形となってしまった、見た目が幼女のアブダの意見も取り入れ。
彼女からの、
《他の八部衆が担当する地区で休むよりマシじゃろぉ》
もっともな提案に従い。
細かくは、この地の地理に明るいリンドウとアブダの意見のすり合わせにより決定され、移動し、簡易的な拠点の設営を完了し、
「「「「「「…………」」」」」」
俯き加減で焚火を囲むラディッシュ達。
仄暗い表情で、誰も何も言わない。
ヒレンに繋がる情報の喪失、リンドウの天世の仲間であった反抗組織の壊滅など、落ち込む要素は多分にあった。
しかし下を向いてばかりも居られない。
天世に来て、立て続けに色々なことが起こり、自分たちが置かれた今の状況を一先ず整理しなければならなかったから。
とは言え人、間の心はそれほど単純で割り切れる物ではい。
良く言えば感受性が豊かな者達なれば、尚のこと。
「「「「「「…………」」」」」」
次々と起きた事象に気持ちがマイナス思考に傾き、心が追い付かない。
考えをまとめられず、何を優先に口にすべきかも思い至れず、
「「「「「「…………」」」」」」
誰も何も言えずに居ると、
『ヌシら、何が聴きたいのじゃ……?』
意を決した重さを感じる口調で先陣を切ったのは、元八部衆となったアブダ。
見た目こそ幼女な彼女であるが、停滞した空気を動かす為にあえて先陣を切ったのは「流石は経験豊富な歳の功」と言ったところか。
ラディッシュ達にとっては正直なところ八部衆の呼称の頭に「元」を付けても本当に良いのか、まだ微妙なラインではあったが。
しかし疑いをどこまで持ってもキリは無く、汚染獣や合成獣たちの蹂躙による、地世のチカラの汚染がそこかしこに残る森の中、八部衆の次なる襲撃に備える為にも情報は不可欠であり、また「アブダの八部衆からの離反」も事実であるから、ラディッシュは開口一番に、
「裏切る事になって、その……ごめん……」
勇者組を代表する形で深々と頭を下げた。
彼に追従し、
「「「「…………」」」」
仲間たちも頭を下げる。
八部衆ニラブダとの数少ない会話の中からでも彼女が八部衆内での実力はさて置き、信頼されていた存在であったのは理解できたから。
するとアブダは自嘲気味に小さく笑って首を横に振り、
「無用の気遣いじゃ、中世の七草よぉ」
謝罪の申し出を丁寧に断った上で、
「ワシは単に、体よく利用されていただけじゃ。アレ等の中には元より仲間意識など、ありはせぬのじゃぁ」
皮肉を込めた笑みを浮かべたが、その声色には、
(((((…………)))))
若干の寂しさも、見え隠れしていた。
当人に、その自覚があったかまでは定かでないが。
逃亡したヒレンの情報を持つ「天世の七草サジタリア」と早々に遭遇しておきながら、彼の口から手掛かりを得ることも出来ず、
「「「「「「…………」」」」」」
去られてしまった失意のラディッシュたち勇者組。
天世人リンドウの導きでやって来た「元老院に対抗する組織」が拠点としていた場所を後にした。
惨劇の名残をとどめる拠点からの移動に、異を唱える者はいなかった。
リンドウの心中を思えば。
天世の未来を語り合ったであろう彼女の仲間たちが実質的な死を迎えた場所に、無為に長く留まり続けるは、あまりに酷い仕打ちであったから。
拠点跡を離れ、一先ず息をつく「次なる休憩場所の選定」には、この地で反元老院活動をしていたリンドウの意見のみならず、この地域の鎮圧部隊の部隊長であり、八部衆に反旗を翻す形となってしまった、見た目が幼女のアブダの意見も取り入れ。
彼女からの、
《他の八部衆が担当する地区で休むよりマシじゃろぉ》
もっともな提案に従い。
細かくは、この地の地理に明るいリンドウとアブダの意見のすり合わせにより決定され、移動し、簡易的な拠点の設営を完了し、
「「「「「「…………」」」」」」
俯き加減で焚火を囲むラディッシュ達。
仄暗い表情で、誰も何も言わない。
ヒレンに繋がる情報の喪失、リンドウの天世の仲間であった反抗組織の壊滅など、落ち込む要素は多分にあった。
しかし下を向いてばかりも居られない。
天世に来て、立て続けに色々なことが起こり、自分たちが置かれた今の状況を一先ず整理しなければならなかったから。
とは言え人、間の心はそれほど単純で割り切れる物ではい。
良く言えば感受性が豊かな者達なれば、尚のこと。
「「「「「「…………」」」」」」
次々と起きた事象に気持ちがマイナス思考に傾き、心が追い付かない。
考えをまとめられず、何を優先に口にすべきかも思い至れず、
「「「「「「…………」」」」」」
誰も何も言えずに居ると、
『ヌシら、何が聴きたいのじゃ……?』
意を決した重さを感じる口調で先陣を切ったのは、元八部衆となったアブダ。
見た目こそ幼女な彼女であるが、停滞した空気を動かす為にあえて先陣を切ったのは「流石は経験豊富な歳の功」と言ったところか。
ラディッシュ達にとっては正直なところ八部衆の呼称の頭に「元」を付けても本当に良いのか、まだ微妙なラインではあったが。
しかし疑いをどこまで持ってもキリは無く、汚染獣や合成獣たちの蹂躙による、地世のチカラの汚染がそこかしこに残る森の中、八部衆の次なる襲撃に備える為にも情報は不可欠であり、また「アブダの八部衆からの離反」も事実であるから、ラディッシュは開口一番に、
「裏切る事になって、その……ごめん……」
勇者組を代表する形で深々と頭を下げた。
彼に追従し、
「「「「…………」」」」
仲間たちも頭を下げる。
八部衆ニラブダとの数少ない会話の中からでも彼女が八部衆内での実力はさて置き、信頼されていた存在であったのは理解できたから。
するとアブダは自嘲気味に小さく笑って首を横に振り、
「無用の気遣いじゃ、中世の七草よぉ」
謝罪の申し出を丁寧に断った上で、
「ワシは単に、体よく利用されていただけじゃ。アレ等の中には元より仲間意識など、ありはせぬのじゃぁ」
皮肉を込めた笑みを浮かべたが、その声色には、
(((((…………)))))
若干の寂しさも、見え隠れしていた。
当人に、その自覚があったかまでは定かでないが。
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