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第七章

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 暗闇の中――

 足が地に着く感覚に、
(帰され……た?)
 ゆっくり眼を開け始める、ラディッシュ。

「…………」

 そこは中世の遺跡の入り口で、見上げた頭上には青空が広がり、
(今までのは……まぼろし? じゃ、ない、よね……)
 先程まで「地世に居た」と言う現実味の希薄さに、狐にでも化かされたような心持ちで呆けたが、

「「「「「「…………」」」」」」

 それは仲間たちも同じ。

 しかし、
「「「「「「「…………」」」」」」」
 耳に残るプエラリアの最後の声が「実であった」と認識させ、

「「「「「「「!?」」」」」」」

 前触れなく覆い被さる巨大な影に、

『『『『『『『ゴーレムッ!!!?』』』』』』』

 驚愕の声を上げた。
 遺跡の番人ゴーレム達が、強大な地世のチカラを纏って中世に戻された勇者組に反応し、大挙して襲い掛かって来たのである。
 大岩のような右拳を既に一斉に振り被っていて、

(間に合わなァい!)

 防御も回避も時遅し。
 詠唱を簡略化した天法や地法を用いようとも。

 直撃を覚悟し、互いを庇い合うだけで精一杯の勇者組。
 すると、

『『『『『『『ッ!?』』』』』』』

 視界が失われるほどの強烈な白き輝きが。
 バァバカァカァーーーン!
 砕かれるが如く一瞬に瓦解していくゴーレムの大群。

 やがて徐々に戻る視力の中、

「「「「「「「…………」」」」」」」

 唖然と立ち尽くす勇者組の眼前には、瓦礫の山と化したゴーレム群の慣れの果てが。
 状況が整理できず、

「「「「「「「…………」」」」」」」

 ただただ呆けるばかりのラディッシュたちであったが、
「「「「「「「!」」」」」」」
 遺跡の屋根から感じた気配に見上げると、

『せっかく助けてあげたのにぃアーシ達に、感謝の言葉の一つも無いワケぇ!?』
『うぅひょうぉ~俺好みのカワイ子ちゃんばかりじゃぁん♪』
『黙りなさぁい! アンタ達ってば口を開けばホントにウザイわぁ!』

 陽の光を背に騒がしく現れたのは「ゴーレムの群れ」を瞬殺したと思われる「謎の男女三人組」であった。

 強大な天法を容易く行使する三人組の正体とは?
 地世に残されたサロワートの命運は?

 物語は新たな章へ。
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