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第六章
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順調に街道を進むラディッシュ達――
フルール国国境が次第に近くなり、手綱を引くラディッシュは周囲を窺いながら、
「今の時間からだと着いた頃には関所が閉まってると思うから、今日はこの辺でどうかな? 少し早いけど」
野営に対する反対意見が無いか尋ねると、ニプルウォートはニッと笑って、
「イイんじゃないかぁ? そろそろ尻も痛いしねぇ~」
ラディッシュは笑い返しながら、
「ドロプは?」
振り返ると、
「…………」
彼女は耳に届いていない様子で、虚空を見つめて呆けていて、
「ドロプ?」
再び声を掛けると、ハッと我に返って笑顔で振り向き、
「どうかしましてぇラディ?」
「……どうかしたの?」
「何がですの?」
一見、自然に見える笑顔に、
「いや、その……何でも無ければイイんだけど、今日はこの辺で野営をしようと思って……」
「宜しいのではなくてぇ? このままですと関所に着いた頃には閉まっていますわ♪」
「う、うん。そう、だよね」
笑顔で頷きながらも彼女の異変に、
(僕が言った事をそのまま……どぅしちゃったんだろ?)
ラディッシュも一抹の不安を抱いた。
しかしその危惧は「彼女の近くに居た二人」に限った話ではなく、荷台でチィックウィードのお昼寝に付き合い、寝息を立てる仲間たちの中、
「…………」
共に寝ているように見えたイリスも。薄眼を開けて会話に聞き耳を立て、それとなく彼女の様子を窺っていた。
やがて、街道から少し外れた森の中に馬車を止めると、ゆりカゴ代わりの荷台が動きを止めたのに合わせ、
「ふぅあぁ~~~……もぅ着いたんスかぁ、ラディの兄貴ぃ~~~」
「いつの間にかぁ~寝てぇいたのでぇすぅ~」
「少々寝過ぎにぃありんすなぁ~」
「ちぃはぁ、まだぁネムネム……なぉ……」
のっそり起き上がるターナップ達。
初めから寝たふりをしていたイリスは「それっぽい仕草」で起き上がり、眠気眼を擦る仲間たちの様子にラディッシュは笑顔を交え、
「少し早いけど、今日はここで野営するよぉ」
「「「「「ふぁ~い」」」」」
各々荷物を手に、おぼつかない足取りで馬車から降り始めると、
『シャキッとしなさいですわぁ!』
『アンタ達ぃ、んなこっちゃぁ怪我するよ!』
ドロプウォートとニプルウォートが発破をかけたが、未だ半分夢の中に居る仲間たちは、
「「「「「ふぁ~~~い」」」」」
再び気の抜けた返事を返し、
(((本当に大丈夫なの(かなぁ・ですのぉ・かぁい)……)))
御者台担当だった三人は、合成獣の襲撃が無い事を祈るばかりであった。
フルール国国境が次第に近くなり、手綱を引くラディッシュは周囲を窺いながら、
「今の時間からだと着いた頃には関所が閉まってると思うから、今日はこの辺でどうかな? 少し早いけど」
野営に対する反対意見が無いか尋ねると、ニプルウォートはニッと笑って、
「イイんじゃないかぁ? そろそろ尻も痛いしねぇ~」
ラディッシュは笑い返しながら、
「ドロプは?」
振り返ると、
「…………」
彼女は耳に届いていない様子で、虚空を見つめて呆けていて、
「ドロプ?」
再び声を掛けると、ハッと我に返って笑顔で振り向き、
「どうかしましてぇラディ?」
「……どうかしたの?」
「何がですの?」
一見、自然に見える笑顔に、
「いや、その……何でも無ければイイんだけど、今日はこの辺で野営をしようと思って……」
「宜しいのではなくてぇ? このままですと関所に着いた頃には閉まっていますわ♪」
「う、うん。そう、だよね」
笑顔で頷きながらも彼女の異変に、
(僕が言った事をそのまま……どぅしちゃったんだろ?)
ラディッシュも一抹の不安を抱いた。
しかしその危惧は「彼女の近くに居た二人」に限った話ではなく、荷台でチィックウィードのお昼寝に付き合い、寝息を立てる仲間たちの中、
「…………」
共に寝ているように見えたイリスも。薄眼を開けて会話に聞き耳を立て、それとなく彼女の様子を窺っていた。
やがて、街道から少し外れた森の中に馬車を止めると、ゆりカゴ代わりの荷台が動きを止めたのに合わせ、
「ふぅあぁ~~~……もぅ着いたんスかぁ、ラディの兄貴ぃ~~~」
「いつの間にかぁ~寝てぇいたのでぇすぅ~」
「少々寝過ぎにぃありんすなぁ~」
「ちぃはぁ、まだぁネムネム……なぉ……」
のっそり起き上がるターナップ達。
初めから寝たふりをしていたイリスは「それっぽい仕草」で起き上がり、眠気眼を擦る仲間たちの様子にラディッシュは笑顔を交え、
「少し早いけど、今日はここで野営するよぉ」
「「「「「ふぁ~い」」」」」
各々荷物を手に、おぼつかない足取りで馬車から降り始めると、
『シャキッとしなさいですわぁ!』
『アンタ達ぃ、んなこっちゃぁ怪我するよ!』
ドロプウォートとニプルウォートが発破をかけたが、未だ半分夢の中に居る仲間たちは、
「「「「「ふぁ~~~い」」」」」
再び気の抜けた返事を返し、
(((本当に大丈夫なの(かなぁ・ですのぉ・かぁい)……)))
御者台担当だった三人は、合成獣の襲撃が無い事を祈るばかりであった。
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