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改めて問われてみればパストリスの疑問は最もで、重さが気にならないのであれば、ラミウムを背負う事に抵抗が無いのであれば、わざわざ大掛かりな工作までして椅子車を作る必要など無く、今まで通りで十分なのである。
するとラディッシュは羞恥を交えた表情で、少し言い難そうにおずおずと、
「せ、背負われたままだと、おっ「お手洗いに行きたい時」に言い出し辛いかなぁ~って」
恥ずかしそうに、モジモジ。
((((((((そんな理由ぅでぇえぇぇ?!!!))))))))
皆が唖然とする中、肘掛けに片肘ついたラミウムがため息一つ、
「アタシぁ天世人だよぉ? 天世人のアタシぁ用足しなんざぁ、しぃやしないさぁねぇ」
「えぇ?! ウソぉ!? だ、だってぇ!」
そしてラディッシュは気が付いた。
周囲から向けられる、困惑気味の生温かい眼差しに。
「も、もしかしてコレってぇ……この世界の常識なのぉ???」
慄きに、一同の大きな頷きが返り、衝撃のあまり、
(ナニその「大昔のアイドル的」チートスキルはぁあ!!!)
無意識に「地球の記憶の断片」を口にしている事にも気付かず驚くと、ラミウムがヤレヤレ笑いを浮かべながら、
「ラディ、アンタ、アタシとアレだけ長く居て、アタシが用足しに出掛けたところを見た事があるのかぁい?」
(言われてみればぁあぁ!)
雷撃を浴びるラディッシュ。(※ラディッシュの心象風景)
気付かなかった自身に呆れてガクリと肩を落とし、
「……ない」
ボソッと呟くと、ラミウムはその迂闊さを「キィシッシッシ」と愉快そうにひと笑い、
「浄化された物しか食えないってのは、そう言う意味も含んでの事さぁねぇ。と言う訳で、」
ラディッシュの肩をポンと叩き、
「今まで通り、これからも「お運び係」をよろしく頼むよぉ♪」
「あは、あはははは……」
複雑な表情で苦笑うラディッシュ。
そんな彼を横目に、ラミウムはやおら椅子車に深く座り直し、
「まぁ結果として、コイツ(椅子車)は無駄になっちまう訳だがぁ」
心遣いの集合体である椅子車を愛おし気に撫でながら、
「村に新しい技術をもたらした事で、村の「新たな食い扶持」を増やすのには大きく貢献したんだ。そぅ思えば、結構な話じゃないさぁねぇ。なぁ村長よぉ♪」
話を振られた村長が冷や汗かきかき平身低頭頷くと、ラミウムは高々と高笑い。
するとパストリスが無垢な瞳で、
『やっぱり「ラディさんの背中が良い」のでぇす?』
「へ?」
思わずフリーズするラミウムに向けられる、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
物言いたげな、周囲の視線の数々。
その中には、ドギマギしながらチラチラ顔色を窺うラディッシュの視線や、ドロプウォートからの「妬み」の視線もあり、様々な意図を持った視線に晒されたラミウムは再び顔を真っ赤に、
「おっ! ぉおおぉ馬鹿を何度もぉお言いでないよぉ、パストぉ! こんのぉアタシがぁ、なんでラディの背中の温もりで「心安らいで」とぉ思ってかぁい!」
力強く否定して見せたが、赤面顔で口籠られても何の説得力も無く、
((((((((安らいでたんだぁ~♪))))))))
生温かく集まる視線たちに、
「こっ、こっちをお見いじゃないさぁねぇ!」
照れ隠しの逆ギレし、
「パストぉ!」
「ひぃう!」
「適当な事を言ってるとぉ「あの同人」みたいにヒン剥くよォ!」
剣幕にパストリスは慌ててドロプウォートの背に隠れ、
「「あの同人」が何なのか分からないけぇどぉごめんなさいでぇすぅ!」
「まっ、まったく!」
鼻息荒いラミウム。
誤魔化しの怒りをぶちまけ肩で息を切らせつつ、
「まったく何を言ってぇ……」
ブツブツと文句を言いながら、
(んなぁ事ぉ……少ししか思って)
いないと思いかけた矢先、
『まぁ、ツンデレさんは一先ず置いておくとしてですわぁ』
ラディッシュから「何も貰えていないドロプウォート」の、負け惜しみを多分に含んだヤレヤレ口調に、
「誰がツンデレかぁい!」
即でツッコムも華麗にスルー。
「それよりもですわぁ、ラディ」
ドロプウォートはギラリと両眼を光らせ、
「何やらラミィにばかり手厚く、些か『不公平が過ぎる』ではありませんことぉ?」
口調は静かであったが「不公平」の一言を過剰に際立たせ、光背に怒りの迦楼羅焔を纏うが如き佇まい。
心の中には「嫉妬の炎」が逆巻き、同じ不満を抱いていたパストリスも、ドロプウォートの背から不満顔を覗かせ「うんうん」激しく頷いて見せると、ラミウムがからかわれた仕返しとばかり、あえて鼻に付く優越感に満ちた物言いで、
『別にぃアタシぁ頼んだ訳じゃないさぁ~ねぇ』
((なッ!?))
ムッとする、ドロプウォートとパストリス。
無論、本気で優越感に浸っている訳では無く、毎度のからかいに端を発する挑発であるが、目には見えない「オンナのプライド」をかけたピリピリ空気の中、
『二人にもあるよぉ♪』
呑気に上がるラディッシュの笑顔の一声に、
「!」
「「!」」
若干のショックを否めないラミウムと、笑顔弾ける女子二人。
そんなせめぎ合いを横目に、相変わらず女心が読めない「元否モテ男子ラディッシュ」はひょうひょうと、
「親方さん「アレを」お願いしまぁす!」
「おぅさじゃ!」
親方は、鞘に収まった一振りの剣をドロプウォートに、愛くるしい天使の笑顔の弟子は、パストリスに新作の防具セットを手渡した。
するとラディッシュは羞恥を交えた表情で、少し言い難そうにおずおずと、
「せ、背負われたままだと、おっ「お手洗いに行きたい時」に言い出し辛いかなぁ~って」
恥ずかしそうに、モジモジ。
((((((((そんな理由ぅでぇえぇぇ?!!!))))))))
皆が唖然とする中、肘掛けに片肘ついたラミウムがため息一つ、
「アタシぁ天世人だよぉ? 天世人のアタシぁ用足しなんざぁ、しぃやしないさぁねぇ」
「えぇ?! ウソぉ!? だ、だってぇ!」
そしてラディッシュは気が付いた。
周囲から向けられる、困惑気味の生温かい眼差しに。
「も、もしかしてコレってぇ……この世界の常識なのぉ???」
慄きに、一同の大きな頷きが返り、衝撃のあまり、
(ナニその「大昔のアイドル的」チートスキルはぁあ!!!)
無意識に「地球の記憶の断片」を口にしている事にも気付かず驚くと、ラミウムがヤレヤレ笑いを浮かべながら、
「ラディ、アンタ、アタシとアレだけ長く居て、アタシが用足しに出掛けたところを見た事があるのかぁい?」
(言われてみればぁあぁ!)
雷撃を浴びるラディッシュ。(※ラディッシュの心象風景)
気付かなかった自身に呆れてガクリと肩を落とし、
「……ない」
ボソッと呟くと、ラミウムはその迂闊さを「キィシッシッシ」と愉快そうにひと笑い、
「浄化された物しか食えないってのは、そう言う意味も含んでの事さぁねぇ。と言う訳で、」
ラディッシュの肩をポンと叩き、
「今まで通り、これからも「お運び係」をよろしく頼むよぉ♪」
「あは、あはははは……」
複雑な表情で苦笑うラディッシュ。
そんな彼を横目に、ラミウムはやおら椅子車に深く座り直し、
「まぁ結果として、コイツ(椅子車)は無駄になっちまう訳だがぁ」
心遣いの集合体である椅子車を愛おし気に撫でながら、
「村に新しい技術をもたらした事で、村の「新たな食い扶持」を増やすのには大きく貢献したんだ。そぅ思えば、結構な話じゃないさぁねぇ。なぁ村長よぉ♪」
話を振られた村長が冷や汗かきかき平身低頭頷くと、ラミウムは高々と高笑い。
するとパストリスが無垢な瞳で、
『やっぱり「ラディさんの背中が良い」のでぇす?』
「へ?」
思わずフリーズするラミウムに向けられる、
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
物言いたげな、周囲の視線の数々。
その中には、ドギマギしながらチラチラ顔色を窺うラディッシュの視線や、ドロプウォートからの「妬み」の視線もあり、様々な意図を持った視線に晒されたラミウムは再び顔を真っ赤に、
「おっ! ぉおおぉ馬鹿を何度もぉお言いでないよぉ、パストぉ! こんのぉアタシがぁ、なんでラディの背中の温もりで「心安らいで」とぉ思ってかぁい!」
力強く否定して見せたが、赤面顔で口籠られても何の説得力も無く、
((((((((安らいでたんだぁ~♪))))))))
生温かく集まる視線たちに、
「こっ、こっちをお見いじゃないさぁねぇ!」
照れ隠しの逆ギレし、
「パストぉ!」
「ひぃう!」
「適当な事を言ってるとぉ「あの同人」みたいにヒン剥くよォ!」
剣幕にパストリスは慌ててドロプウォートの背に隠れ、
「「あの同人」が何なのか分からないけぇどぉごめんなさいでぇすぅ!」
「まっ、まったく!」
鼻息荒いラミウム。
誤魔化しの怒りをぶちまけ肩で息を切らせつつ、
「まったく何を言ってぇ……」
ブツブツと文句を言いながら、
(んなぁ事ぉ……少ししか思って)
いないと思いかけた矢先、
『まぁ、ツンデレさんは一先ず置いておくとしてですわぁ』
ラディッシュから「何も貰えていないドロプウォート」の、負け惜しみを多分に含んだヤレヤレ口調に、
「誰がツンデレかぁい!」
即でツッコムも華麗にスルー。
「それよりもですわぁ、ラディ」
ドロプウォートはギラリと両眼を光らせ、
「何やらラミィにばかり手厚く、些か『不公平が過ぎる』ではありませんことぉ?」
口調は静かであったが「不公平」の一言を過剰に際立たせ、光背に怒りの迦楼羅焔を纏うが如き佇まい。
心の中には「嫉妬の炎」が逆巻き、同じ不満を抱いていたパストリスも、ドロプウォートの背から不満顔を覗かせ「うんうん」激しく頷いて見せると、ラミウムがからかわれた仕返しとばかり、あえて鼻に付く優越感に満ちた物言いで、
『別にぃアタシぁ頼んだ訳じゃないさぁ~ねぇ』
((なッ!?))
ムッとする、ドロプウォートとパストリス。
無論、本気で優越感に浸っている訳では無く、毎度のからかいに端を発する挑発であるが、目には見えない「オンナのプライド」をかけたピリピリ空気の中、
『二人にもあるよぉ♪』
呑気に上がるラディッシュの笑顔の一声に、
「!」
「「!」」
若干のショックを否めないラミウムと、笑顔弾ける女子二人。
そんなせめぎ合いを横目に、相変わらず女心が読めない「元否モテ男子ラディッシュ」はひょうひょうと、
「親方さん「アレを」お願いしまぁす!」
「おぅさじゃ!」
親方は、鞘に収まった一振りの剣をドロプウォートに、愛くるしい天使の笑顔の弟子は、パストリスに新作の防具セットを手渡した。
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