4 / 106
無敗の吸血鬼
03.彼は誰時
しおりを挟むジョシュアはその日、夜も遅い時間帯に目を覚ました。
起き上がってまず、自分の身体か酷い喉の乾きと目眩を訴えていることに気が付く。寝ぼけ眼に、その原因についてジョシュアは考えたを
一体今は何刻で、自分はどれ程の間眠っていたのか。眠りにつくまで一体自分は何をしていたのか。何故、こんなにも身体が不調を訴えているのか。その理由も原因も何もかも、ジョシュアは不思議と何も思い出せなかった。
痛む頭に瞼を揉みながら考えたが、まるで数日間何も食べていないかのような飢餓感にたちまち気分が悪くなった。ジョシュアは耐えきれず、周囲を見渡しながら食べるものを探した。
まず目に入ったのは、ベット脇のサイドテーブルに置かれた水差しとグラスだった。腹の足しにならないが、何も無いよりかはマシだろう。
これ幸いと、ジョシュアはゆっくりとうつ伏せになりながらグラスに手を伸ばした。
けれどその時、くらりと目眩が彼を襲い、うっかり体勢を崩してしまう。そのまま体を支えきれず、大きな音を立ててベット脇へと転がり落ちてしまった。痛みと目眩と体勢と、三重苦に身動きひとつとれず、ジョシュアは誰もいない部屋でしばらく悶えた。
そうやってもがいていると。ふと、誰かの声が部屋の隅の方から聞こえた。気付けば扉が開いていて、その傍に誰かが立っているようだった。
「何をやってるんだお前は」
聞こえた知らないはずの声に、ジョシュアは妙な既知感を覚えた。何故だか彼は、それの正体を知っているような気がした。
しかし、妙な体勢で床に転がり落ちたせいで、腕が下敷きになり起き上がるどころかそちらを見ることすら叶わない。
ジョシュアはそのままもがいていたが、自身で抜け出すよりも先に、その人物によって襟首を摘まれ引っ張り起こされた。そのまま、まるで子供にするようにベットに座らされる。
かなりバツの悪い気分で、ベッド脇に立つ人物を見上げる。自分よりも大分背の高いであろうその人の顔を目にした所で。途端、ジョシュアは絶句した。
「こんな美女にここまでさせるなぞ、貴様は大した男だ」
情けない状況にあったジョシュア彼をつまみ上げたのはそう、女性だったのだ。それも大層な美人である。今までジョシュアが今まで見たこともない程の絶世の美女だった。
その事実に面喰らいながら彼女を見上げると、やはり既知感を覚えて困惑する。
この女性とははて、一体どこでどうやって知り合ったのだったか。記憶を探るように思い返そうとしても、ある時からプッツリと記憶が飛んでいる。この街に来て、ギルドで登録して買い物をして、酒場で飲んだ事までは覚えている。
だが何故だか、それ以降の記憶がなかった。
何度も思い出そうと頭を捻るが、頭痛はどんどん酷くなるばかり。
答えが出てくる気配は一向に見えない。
起き上がってからずっと続く、経験したことの無いような酷い目眩がジョシュアの思考を阻害していた。
それに耐え切れず顔を顰め、片手で頭を抱えていると。頭上から女の声が降ってくる。
「どうした? お前、随分と辛そうじゃないか? ……仕方ない、この私がソイツをどうにかしてやろう」
いやに明るい彼女の声音に、ジョシュアは益々困惑する。この女性と自分が何故ここにいて、自分はなぜ彼女に介抱されているのか。いくら考えても理由が分からなかった。
謎は益々深まっていくものの、酷くなる頭痛にとうとう、考えることを放棄する。
頭上から優し気にかけられる声にも、ジョシュアは反応する事ができなかった。
そうして突然、彼の鼻腔を芳醇な香りが擽った。頭よりも先にまず、嗅覚が反応した。それを嗅いだ途端に、全身の血が騒ぎ出すのを感じている。今までに感じたことの無いほどの高揚感に、ジョシュアは混乱する。
ゴクリと、音を立てて喉が鳴った。
「欲しいか?」
女にそう声をかけられ、びくりとジョシュアの身体が跳ねる。自然と息が荒くなった。
その声に誘われるように女を見上げれば、彼女はどこか含みを持たせたような笑顔を浮かべながら、その何かを、ジョシュアの目の前へと差し出してきた。
「本能に身を委ねろ」
聞き心地の良い声にそう言われて、ジョシュアの目がソレに釘付けになる。
ショットグラスに注がれた一杯の液体。部屋が暗く、それが何かはジョシュアには皆目見当もつかない。しかし、ジョシュアはそれが欲しくて堪らなかった。
我慢ならずに、震える手で差し出されたそれを受け取る。口許に近付ければ、一層強くなったその香りに頭がクラクラした。
「喰らえ」
声に誘われるまま、グラスをあおった。
喉を潤すそれに、途端、じわじわと身体が楽になっていく。体の内側が何かで満たされていく感覚に、彼は大きく吐息を吐き出した。
ジョシュアを悩ませていた頭痛は瞬く間に引いてゆき、我慢出来ないほどの飢餓感も同時に消えていく。
一体、グラスの中身は何だったのか。飲み干してしまってから、ジョシュアは少しだけ不安に駆られた。
漠然と、後戻り出来なくなったようなそんな気分になる。中身のなくなった空のグラスを、ただぼうっと眺めた。
「満足したか?」
問われ、再び女を見上げれば、彼女は相変わらず立ったまま、怪しげな笑みを浮かべてジョシュアを見下ろしていた。
男のような格好をした、絶世の美女だった。
「え、ああ……これ、何なんだ? 一気に身体が楽になった。……それに、アンタは一体何者だ? 俺は一体、何故ここに……ここはどこだ?」
多少回復した事でようやく頭が回り出し、次々と疑問が湧いて出る。頭を整理するつもりで、ジョシュアはそれらを口にした。
それと同時に部屋を見渡せば、そこはどこかの宿の一室のようだと判る。
ジョシュアの質問に対しても、女は変わらず緩い笑みを浮かべるだけだ。薄暗い部屋の中にも関わらず、弧を描く女の口元はやけにハッキリと目に映って。ジョシュアは不意に、背筋が寒くなるような感覚を覚えた。
その女が口を開く。
「すぐに分かるさ。それとお前、どこまで覚えてる?」
「どこまで……?」
「酒場に居たのは覚えてるか? 私を追って街外れまで来た事は?」
「酒場で、飲んだのは覚えているが……それ以降の記憶が曖昧で。……アンタを追ったって、俺、何かしたのか?」
彼が不安気に聞けば、女はさも楽しそうに答えた。
「ふふ……そうだとも、お前はとんでも無いことをしでかしてくれた」
そんな返答をされて、ジョシュアは酷く面喰らう。ジョシュアには彼女との記憶が一切なく、おまけにそんな事までを言われてしまって、ジョシュアは変な想像をしてしまう。
女性にはとことん縁のない彼だったが、人並みの欲はある。まさかそんな、と嫌な想像に目が泳いだ。
それを見てまさかその女が遊んでいるとも知らず。
「まぁ、やらかしてくれたには違いないが。恐らくはお前の想像するような事ではないだろうよ。すぐに思い出すさ。後悔先に立たずなのは変わりないだろうがね」
女の言葉も半分に、ジョシュアは一体何をやらかしたのだ、と次々に酷い想像をしてしまう。今までにも、とんでもない事態を引き起こしてしまった事もままある。
彼の事を想い慕った女性から逃げてしまった事とか、かのパーティに怪我を負わせてしまった事だとか。すぐに思いつくものだけでも両手で数える程。それを考えただけで、ジョシュアは途端、憂鬱になった。
だが、次に告げられた女の言葉を聞いて、途端にジョシュアの思考が停止した。
「それはそうと――、お前は今日から私の下僕だ。従え」
「…………は?」
ジョシュアからは素っ頓狂な声が出た。思考が停止してしまった。
一体何を言いだすかと思えば、会ったばかりの人間に、お前は「下僕」だとそう宣言されたのだ。
そういうプレイか何かなのかと思ってしまうほど、ジョシュアは困惑していた。
だが、その衝撃のおかげだろうか。
あの夜の出来事の記憶が、ジョシュアの中で少しずつ、蘇り始めていた。
この女はそう、彼が酒場で見かけた女であった。もう一人、町娘のような女性を連れていて、同じ酒場で飲んでいた自分は、それを少しばかり不審に思ったのだった――。
「下僕というか従属というか……正確には、お前は私の眷属だ」
「は?」
「何を言っているんだと言う顔をしているな? だがお前、今しがた飲んだろう?」
そう、女に言われた瞬間、ドクリとジョシュアの心臓が嫌な音を立てた。
思い出すのは、あの日の夜の事。背後で交わされた、女たちの会話。殺すのも差し出すのも厭わない、町娘は熱に浮かされたような声音でこの女にそう言っていて。人気の無い廃屋に入って行った2人、そして朦朧としたその町娘を、その危機から救い出したジョシュアは、彼女の為に女の前に立ち塞がったのだ――。
緊張の余りに張りついてしまった舌をどうにか動かして、ジョシュアは口を開く。捻り出した声はしかし酷く掠れ、途切れ途切れだった。
「何、を?」
「血を」
「血――?」
女の言葉を理解した途端、さあっと血の気が引くのを感じた。慌てて自分の手に持ったままのグラスに目をやった。
所々、赤黒く変色した滲みがこびりついている。今の彼にならば見える。夜にも関わらずハッキリとよく見えるそれは、血液だった。
「ただ私の力を分け与えたとして、自らの意思により血を喰らわなければ永久に半端者。そのまま放っておけば野垂れ死ぬ運命だ。例え従僕だとて、この私がそんな事を許してはおけん。
どんな手段を使っても、生き永らえさせる。記憶を消してでもだ。ハンターだったなら尚更、自ら血を飲むなど拒否するだろう? だから記憶を消した上でお前に選ばせた。上手くいったよ。お前は本能に任せ、飢餓を潤す事を選んだ」
血を飲む、眷属、そして、あの戦いぶり。そして何よりもジョシュアが殺された時のあの状況。ジョシュアの導き出した答えはやはり、あの時と同じものだった。
「吸血鬼――」
「その通りだ。お前は生まれたての我が従僕だ。自ら血を喰らい、晴れて吸血鬼と化した」
突然告げられた事実に呆然とするジョシュアは、女に見つめられ少しだけ倒錯的な気分になる。まるで、夢でも見ているようだった。
「働いてもらうぞ」
突如女が近付いてきて、髪を掴まれ上を向かされれば、近付けてきた女の顔がよく見える。ニヤリと笑う女は酷く美しかった。細められたその目には、隠しようのない歓喜が浮かんでいる。その女の怪しい雰囲気に呑まれ、彼は一言も、それこそ否定することすら出来なかった。
◇ ◇ ◇
「ほら、狩ってこい」
女吸血鬼――彼女はミライアと名乗った――とジョシュアは、彼らが泊まる宿屋の屋根上に居た。
宿の一室で真実を告げられた彼は、そのまま屋根まで引き摺られてきたのだった。
この宿は、二人が出会った街とは別の街にあり、道を歩く数少ない人間たちを眺めながら、そんな言葉をかけたミライアにジョシュアは聞き返す。
「狩るって……あえて聞くが、何を……?」
「何って、女に決まってるじゃないか」
「何故」
「何故って……分かりきった事を聞くな。食事に決まっとろうが」
頭では分かっていても、現実を認めたく無いあまり聞いてしまうのは人間のサガであろう。ジョシュアも例に漏れず、突然突き付けられた嘘のような現実に、頭が追い付いていなかった。
そもそも、吸血鬼――滅んだとまで言われた最強の魔族の眷属にされたらしい事ですら実感が湧かないのに、自覚して早々女を狩れと言われ躊躇するのは無理もない。人ひとりの命を彼が左右すると考えれば、抵抗は大きかった。
そもそもジョシュアはハンターだったのだ。こういう、人間を付け狙う魔族や魔獣から人間を守るのもハンターの役目だったはず。遠回しながらも、それを拒否しないはずがなかった。
「……俺は、女にモテない。そもそもハンターなんだ、人を襲うなんて素直に承伏できるわけ無いだろ」
不服そうに言って見せれば、ミライアはきょとんとしながら首を傾げた。
「何言ってる、女を誘うなら男の方が都合がいい。異性の方が魅了にかかりやすいからな。――それと、一応言っておくぞ。お前はもう死んだ事になっているはず。ハンターも死ねば形無し、只の屍人だろうが」
「は!?」
ミライアの告げた言葉に、ジョシュアは思わず声を漏らした。そして続く言葉に呆然とする。
「あのおなご、ギルドに駆け込んだのだろう? 記憶を消去する暇もなかった。あれから何日経ったと思っている。連絡もなし、街には姿もない。ハンターという職柄上、返り討ちに遭って死んだと思われているだろうに」
「あ……、あれから、何日経ったんだ?」
「1ヶ月程か?」
「そんなに……」
ジョシュアは今更ながらに立ち竦んだ。確かにあの時は必死で、あの女性を助けることしか考えていなかったが。こうして息をしているのに死人扱い、というのも妙な気分である。
あの時は死ぬ覚悟でこの吸血鬼女と対峙したはずだったが。どうしてだか魔族にされてまで生かされている。途方に暮れそうになった。人間でもハンターでもない、血を喰らう全く違う生き物として生きねばならないのだ。
「そりゃな、お前は一度死んだも同然だ。私に本気で喰われたのだ。再生に時間がかかったんだろう。ま、自ら人間の血を飲めば一発だが……ああ、それと一つ言っておくが、我らは死人も同然だ。どんな傷を負えど私が生きてる限り、心臓さえ守り抜けば滅びることはない。腕や脚、頭を捥がれてもその内再生する。夜にしか我らは活動できないがな。概ね噂通りよ」
「そう、か」
頭をボソボソと掻きながら、ジョシュアが搾り出せた返答はそれだけであった。聞きたい事は山ほどあるはずなのだが、肝心な時にジョシュアの頭は全く役に立たなかった。てんでポンコツ。とことん、本番に弱い。けれども何とか、最低限にジョシュアは考えた。
ミライアの命令ならば、恐らく彼女の眷属らしいジョシュアは抵抗出来ないはずだ。魔力をもって命令されれば、彼は従わざるを得ない。人間の女性を、生きるために狩らなければならないだなんて。受け入れられそうにない。
おまけに自分の意思で死ぬことも許されない。元々ジョシュアは、こういう魔族や魔獣から人間を守りながら生計を立てていたというのに。そんな彼が、今や逆に人間を襲う側。真逆の立場だ。どうして良いか分からなくなる。
そんな、迷子のような表情になったジョシュアを見て。彼女はそこで突然、思い出したかのように言った。
「おい、何か勘違いしているんではなかろうな? 別に狩った人間の全てを殺すわけじゃないぞ。少し、その血を頂戴するだけだ」
言われてジョシュアはポカン、と口を開く。きっと間抜けな顔をしていることだろう。本人にもその自覚があった。
「そう、なのか?」
「そりゃそうだろうよ。別に人間一体分丸々飲む必要無かろう。そんなに食べ切れんよ」
「そういうものなのか」
「人間どもの我々に対する認識も妙なもんだ。食事にした人間全員を殺していたら、人間も我々も滅んでしまう」
誤解が解けた事でジョシュアはほんの僅かながら気分が軽くなった。別に、殺す必要が無ければ抵抗感は多少は薄れる。薄れるだけ、ではあるが。
宿の屋根上でドン、と背中を叩かれながら、ジョシュアはミライアに急かされるように言われる。
「と、言うわけで狩ってこい下僕。初めてのおつかいだ」
「いや、そもそも人攫いのやり方なんか知らない。犯罪だ」
「つべこべ言わず、背後から襲って催眠でもかけてこい。お堅いヤツだな。目を見つめて眠れと魔力で念じればいい。お前の魔力も少しはマシになってるだろう」
「催眠で人攫い……ストーカー……」
「別に私はお前にきちんと、命令しても構わないんだからな?ちゃんと意識のある状態でやらかした方が、お前も良いだろうが」
「そんな事ができるのか……」
「私の眷属だと言ったろうが、その気になれば私はお前を好いように動かせる。――そうならない内に動いておいた方が身の為だぞ」
立ち竦むジョシュアを、ミライアは腕を組み仁王立ちをして見下ろしている。彼女はジョシュアよりも頭ひとつ分程は背が高い。そんなミライアが、苛々とまるで威嚇するような口調で話すのだ。威圧感もある。
そしてジョシュアは再認識する事になるのだ。彼ははこの吸血鬼に殺され、そして眷属として従わされているのだと。
ミライアは好きな時にいつでも、ジョシュアをねじ伏せる事が出来る。それをしないのは、ジョシュアの意思を尊重する気があるから。
それを思えば、自分の我ばかり通す訳にもいくまい。もう、ジョシュアは人では無いのだ。ミライアの眷属になったのだから。
「分かった。失敗しても、文句言うなよ」
「そうだ、それでいい。攫って来いストーカー」
「嫌がらせか」
「成功したら撤回してやるぞストーカー」
忌々しげに主人となった女を見遣ってから、ジョシュアは屋根の上から音もなく飛び降りた。
本人にはその自覚こそ無かったが、その動きはもはや人間の為せるものでは無い。音もなく気配もなく闇に溶ける。元々その手の動きは得意ではあったのだが、ジョシュアはまるで初めからそれが使えたかのように、吸血鬼の能力を惜しみ無く使用している。
ミライアはその一部始終を見てニヤリと嗤う。真っ暗な夜闇に紛れ、その日もまた、人を喰らう化け物が人知れずに跋扈する。
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。

【完結】我が侭公爵は自分を知る事にした。
琉海
BL
不仲な兄の代理で出席した他国のパーティーで愁玲(しゅうれ)はその国の王子であるヴァルガと出会う。弟をバカにされて怒るヴァルガを愁玲は嘲笑う。「兄が弟の事を好きなんて、そんなこと絶対にあり得ないんだよ」そう言う姿に何かを感じたヴァルガは愁玲を自分の番にすると宣言し共に暮らし始めた。自分の国から離れ一人になった愁玲は自分が何も知らない事に生まれて初めて気がついた。そんな愁玲にヴァルガは知識を与え、時には褒めてくれてそんな姿に次第と惹かれていく。
しかしヴァルガが優しくする相手は愁玲だけじゃない事に気づいてしまった。その日から二人の関係は崩れていく。急に変わった愁玲の態度に焦れたヴァルガはとうとう怒りを顕にし愁玲はそんなヴァルガに恐怖した。そんな時、愁玲にかけられていた魔法が発動し実家に戻る事となる。そこで不仲の兄、それから愁玲が無知であるように育てた母と対峙する。
迎えに来たヴァルガに連れられ再び戻った愁玲は前と同じように穏やかな時間を過ごし始める。様々な経験を経た愁玲は『知らない事をもっと知りたい』そう願い、旅に出ることを決意する。一人でもちゃんと立てることを証明したかった。そしていつかヴァルガから離れられるように―――。
異変に気づいたヴァルガが愁玲を止める。「お前は俺の番だ」そう言うヴァルガに愁玲は問う。「番って、なに?」そんな愁玲に深いため息をついたヴァルガはあやすように愁玲の頭を撫でた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる