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六月二十五日(火)
しおりを挟む実梨果、あたし予定通り、この個展を終えたら引越すわ
そうよ、昨年の個展を終えた時から、ぼんやりだけど決めてたことだもの
今の部屋もお天気が良ければ、遠くにうっすら水平線が見えるけれど、もっと海のそばに住みたいのよ
溝巻? そうね、悔しいけど少し恋しいかもね
ふふ、実梨果はすごく恋しいんでしょ
ううん、そんなに遠くには行かないつもり
実梨果には、ちゃんと教えるから心配しないで
蒼? そうね、蒼は……いつか思い出してあたしを見つけてくれるって、この人差し指の微弱なテレパシーを……信じておくふりをしておくことにしておくわ……ばかみたいに
うん、がんばるわ、今回の個展も
鼻血出るほどちからいっぱい
実梨果、今度はお花いらないからね
見て見て、すんごい夕焼け……
涙出そう
……泣いたら、なんだかおなか空いたわね、くすくすくす
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