Ms.Augustのくねくね日記(Aug.2024)

八月三十一日（土）

　台風十号の影響で、昨日も今日も通勤電車が運転見合わせで自宅待機になっていた。
　実質、仕事は休んでしまうのだが、電車が動き次第出勤要請されているので、頻繁に運行状況とにらめっこしているから、たとえ家の中にいても、なんだか落ち着かない。
　絵の搬入も来週に迫ってるのに、作品が中途半端なまま…‥とはいえ、落ち着かないから手がつけられなかった。

　線路に土砂が流れたため、簡単に復旧は出来ないようで、今日も運転見合わせの予想はついていた。同じ路線のスタッフは全滅である。
　それでも今朝は、まるで台風は行ってしまったかのような穏やかな空模様。
　狐さんにつままれたように、ベランダから晴れた空を眺めて深呼吸なんかしてみる。
　けれど運転見合わせは続行中で、しかもその区間は増えていた。
　
　自宅待機の形をとりながら、今日も落ち着かないままごろごろしていたら、わはは、二度寝してしまった。
　降ってわいたお休み擬きも、こうしてあっけなく過ぎ去ったのでした。
　案の定午後からは、強い雨が降ったり止んだり。雷もドロドロ言ってる。
　180cmのひょろ長の絵を、脚立に座りながらいたずらして夕方まで過ごしました。

　実は、今日は仕事帰りに、同僚とランチをする約束だった。
　彼女とあたしは職場ではすれ違いの時間帯で働いているので、たまに会って職場での信じ難いあほらしいストレスを発散させているのだが、特に今日は楽しみにしていたので残念だった。
　何が残念て、その彼女が初めての小説を書き上げたから、読んで欲しいという打診があったからだ。しかも、初めての挑戦で六万文字。これはすごい！
　
　彼女はあたしと同じ内容の仕事をしてるのだけど、そのストレスもあたしと同じだけ味わっている。心療内科で薬を処方してもらうほどまでになってしまった時に、あたしは言ったんだ。
「あたしも人間関係の激しいストレスが原因で、適応障害で苦しんだ。あたしがその苦しさから逃れられたのは、創作に逃げられたからなの」って。「本当に病んでしまったら、創作そのものが出来なくなる。そうなる前に創作に逃げるの」って。「逃げるって悪い事じゃない、前向いて逃げるんだもん」て。

　彼女は、もともと有能で回転が速くてユーモアたっぷりの面白キャラだから、文章なんて書いた事ない～、と言いながら、職場のおサボりグループやイヂワルスタッフをモデルにして、とんでもないコメディーを完成させてしまったようだ。
　２ヶ月？　そこそこで書き上げてしまい、すでに次の作品に取り掛かっているという。
　彼女は言う。「私にこんな才能があったなんて。書き始めたら楽しくて楽しくて、薬なんて必要無くなったわ！」
　すごい事だ。
　あたしは一応今は絵にシフトしてるから執筆は止めてるけれど、負けられないなってちょっぴり良き闘争心も湧いてくる。
　
　やっぱり思う。
　いつも話してる創作友ともよく確認し合うことだけれど、どんな形であれ、創作できるあたしたちって幸せなんだよねって。本当に心から思う。

　早く同僚の完成したコメディー作品を読んでみたい。
　(本人はコメディーではない、復讐劇だ、と言っておりますが…‥笑）