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第一部 悪役令嬢の幼少期
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「聞きたいことがいっぱいあるって顔だね」
馬車に揺られながら、伯父が面白がっているのがわかる。
「なんでも答えてあげるよ」
「伯父様は何者なんですか?」
いや本当に何者なの? 原作に出なかったから情報がないってだけでなく、そもそも存在を隠されていたし。王都の屋敷だけじゃなく領地にすら肖像画がなかった。かなり前のご先祖様のものだって飾ってあるのに。
「僕はルーク・フローレス、フローレス家の元嫡子で、勘当されて世界中をウロウロしてた君の伯父さんだよ」
母ではなく伯父が嫡子だったのか。
「追加情報をお願いします」
「得意なのは治癒魔法と防御魔法。攻撃系の魔法はいまいち。初恋は年上の女騎士、紅茶より珈琲派」
あ、この世界ちゃんと珈琲があるんだ。私も飲みたい。
「防御魔法のこと、今日初めて知ったんですけど。うちではリリー叔母様だけかと思っていました」
「あはは! 隠してるつもりはなかったんだ。王都だと全然使う機会ないからさ!」
特殊魔法はその遺伝がなければ使うことができない。そんな中で防御魔法はわりとメジャーなものになる。貴族であれば受け継いでいる可能性が高いものだ。
防御自体は他の魔法でも色々と代用方法があるのでそこまで希少価値が高くないが、騎士団就職には大変有利になる。そしてその防御魔法が最大限に発展したものが封印魔法。アイリスがリディアナに使ったアレだ。ただしここまで極められるのはごくごく一部の者に限られる。
「……ルイーゼ様を助ける方法、なにかご存知なのですか」
「そうだね、心当たりはあるんだ。ちょっと調べることもあるからすぐに助けてはあげられないけど」
「私も手伝います!」
「はは! そのつもりだよ。よろしくね」
よかった……救う手立てがあって。私のほっとした顔を見たからか、伯父から気合の入った言葉をかけられた。
「大切なリディの友達だ! 頑張ろうね!」
友達と言われるとなんだかソワソワする。ルイーゼはこちらの人生で初めての同性の友達と言えるかもしれない。
「あとは……伯父様、総長に何をお願いされたのですか?」
「それはこれがうまく行くまで秘密かな!」
「なんでも答えてくれるのでは!?」
伯父からの指示で私は頻繁にオルデン家に通うようになった。私は『呪い』の詳細を探し、伯父は『呪い』を解く方法を探すのだ。しかしあの日から一月以上経った今でも進展がない。
「この『呪い』のことを知るのは、歴代の国王と当主、それから該当者本人のみになります」
ということなので、残念ながらジェフペディアは使えない。いや、正直行き詰ったらうまいこと言って聞く気ではあるのだが、まだその段階ではない。ルカの相手もしないのですっかり拗ねてしまっている。レオハルトは私に女友達が出来たことを心底驚いていた。失礼なやつである。
「この字……読みずらっ!」
「申し訳ございません……」
『呪い』該当者ルイーゼはずっと元気がない。当たり前だ、自分がどんな立場にいるか知らされたのだから。
今は過去の当主が書き記した該当者についての記述を読んでいる。人によっては字の癖が強くて解読しずらいのだ。
現オルデン家当主である総長はすでに全てに目を通していて、それが綺麗にまとめられていた。よっぽど娘を救いたかったのだろう。今は何か読み落としがないか確認している。
「……ルイーゼ様! 大丈夫です、剣さえ握らなければよいのです!」
少なくとも原作で狂戦士化しているルイーゼは見ていない。物語終了後はわからないが……。
「あのような自分が恐ろしいのに……未来だって絶望でしかないのに……剣を渇望してしまうのです」
ポタポタと涙が七代前の当主の日記帳に落ちる。泣きたい気持ちは少しわかる。未来の私も封印されるかもしれないから。
「戦闘中のこと、覚えておいでですか?」
「……身体は勝手に動きました。後はただ、壊したいと、全部壊したいという気持ちでいっぱいでした。それが父であっても」
破壊衝動、過去当主の記録と一致する。最初は剣を握っている間、その内常にそのことに思考が捕らわれるようになる。最期はこの世の全てを破壊尽くそうとする。
(なんだか、進行性の病気みたいね)
第四代当主の頃には既に呪われた者がいた。しかもこの存在を既に知っている記載もあった事から、呪いの始まりは第三代以前に始まっているのがわかる。が、肝心の資料がこれ以上ないのだ。しかも、最悪なことがわかった。
(呪われし者が現れるのは、必ず国に厄災が起こる時)
深淵の魔術師の裏切り、隣国との戦争、龍王の出現、魔物の王都侵攻、地龍と海龍の争い、世界大戦、今回の場合は私のだろう。
(うわ~……この並びにいるの嫌だな……)
騎士総長は今日、この事を陛下に報告すると言っていた。
「私はこの国の厄災の象徴なのですね……まさに『呪われし者』」
泣きながら自嘲的に笑っていた。厄災の張本人として心が痛い。
「失礼極まりないですわね! 今までの方々はこのような大きな厄災からこの国を救ったのですよ! ネーミングセンスがなさすぎですわ! 今から私は『救国の騎士』と呼ぶようにいたしますので!」
ワザとらしく顔をしかめ、憤慨しました! と伝わるよう声も大きく宣言する。
実際、『救国の騎士』が非業の死を遂げたのは全員が厄災の後だった。でもそれじゃあ危機を乗り越える為の使い捨ての駒じゃないか。酷すぎる!
「リディアナ様……うっうっうわああああん!!!」
ルイーゼは小さな小さな子供の様に泣きじゃくり始めた。ずっと我慢していたようだ。仕方がないだろう。私だってあなたは最期狂って死にますなんて言われたら嫌だ。最後は封印、とは言われてる身ではあるが……。
肩をさすり、落ち着くまで隣に座る。
「もし厄災が起こらなかったらどうなるのでしょうか」
私だって『厄災の令嬢』にはなりたくない。
「もしその厄災が起こったとしても、ルイーゼ様が剣を握らなかったら?」
「その様なもしなどあるのでしょうか……」
ルイーゼは鼻水をかみながら答える。どうやら泣いて少しはスッキリしたようだ。
私は二番目のもしに関しては知っている。原作読んだし。ルイーゼが剣を握らずともこの国は滅びない。大ダメージは受けるが。
(原作のオルデン家はルイーゼに剣を握らせなかったままの世界線だったんだろうな……あのお茶会もなかっただろうし)
なんにしても情報が足りない。そもそもこの呪いはどこから来たかもわからないなんて。残る情報源は王側か……総長に期待するしかないな。
なんて、他力本願だったのが悪かったのか……。
「騎士団総長が謹慎処分だって。登城も禁止になったみたい。どうしたんだろうね? リディ何か知ってる?」
というルカからの情報で、屋敷に戻ったばかりだったがオルデン家に蜻蛉返りすることになった。
「三年黙っていた事をキツく責められました。当たり前かもしれないですがね……情報も貰えませんでした」
ここにルイーゼはいない。いたら自分のせいだと責めてしまうだろう。それにしても情報くらいくれてもいいじゃないか! 王だって人の親だ、総長の親心だって理解できるだろう。
「この国にしてみたら『救国の騎士』がいてくれた方が安心ですものね」
国王相手にマズいことではあるが、あからさまに嫌味のような言葉を吐いてしまう。
「そうです。私もこれまでの当主のように、我が子の命をこの国の為に諦めねばならない時が来たようです」
自嘲的な笑いも親子そっくりだ。
一人の命より大勢の命、わかってはいても当事者になったらたまらない。
「私が参ります」
「そこまでしていただくわけにはいきません!」
「いいえ勝手にいたします」
総長相手に少し感じが悪かっただろうか。でもなんだか大人達に対して腹立たしい気持ちなのだ。だからこそ大人の記憶を持つ私が頑張らないのは許せない。
「リディアナ様!……ありがとうございます……」
大人の泣き顔は苦手だ。どうしていいかわからなくなる。
私はもうすでに多くの人の運命を変えている。今更ルイーゼの運命を変えることぐらいなんだっていうんだ。
馬車に揺られながら、伯父が面白がっているのがわかる。
「なんでも答えてあげるよ」
「伯父様は何者なんですか?」
いや本当に何者なの? 原作に出なかったから情報がないってだけでなく、そもそも存在を隠されていたし。王都の屋敷だけじゃなく領地にすら肖像画がなかった。かなり前のご先祖様のものだって飾ってあるのに。
「僕はルーク・フローレス、フローレス家の元嫡子で、勘当されて世界中をウロウロしてた君の伯父さんだよ」
母ではなく伯父が嫡子だったのか。
「追加情報をお願いします」
「得意なのは治癒魔法と防御魔法。攻撃系の魔法はいまいち。初恋は年上の女騎士、紅茶より珈琲派」
あ、この世界ちゃんと珈琲があるんだ。私も飲みたい。
「防御魔法のこと、今日初めて知ったんですけど。うちではリリー叔母様だけかと思っていました」
「あはは! 隠してるつもりはなかったんだ。王都だと全然使う機会ないからさ!」
特殊魔法はその遺伝がなければ使うことができない。そんな中で防御魔法はわりとメジャーなものになる。貴族であれば受け継いでいる可能性が高いものだ。
防御自体は他の魔法でも色々と代用方法があるのでそこまで希少価値が高くないが、騎士団就職には大変有利になる。そしてその防御魔法が最大限に発展したものが封印魔法。アイリスがリディアナに使ったアレだ。ただしここまで極められるのはごくごく一部の者に限られる。
「……ルイーゼ様を助ける方法、なにかご存知なのですか」
「そうだね、心当たりはあるんだ。ちょっと調べることもあるからすぐに助けてはあげられないけど」
「私も手伝います!」
「はは! そのつもりだよ。よろしくね」
よかった……救う手立てがあって。私のほっとした顔を見たからか、伯父から気合の入った言葉をかけられた。
「大切なリディの友達だ! 頑張ろうね!」
友達と言われるとなんだかソワソワする。ルイーゼはこちらの人生で初めての同性の友達と言えるかもしれない。
「あとは……伯父様、総長に何をお願いされたのですか?」
「それはこれがうまく行くまで秘密かな!」
「なんでも答えてくれるのでは!?」
伯父からの指示で私は頻繁にオルデン家に通うようになった。私は『呪い』の詳細を探し、伯父は『呪い』を解く方法を探すのだ。しかしあの日から一月以上経った今でも進展がない。
「この『呪い』のことを知るのは、歴代の国王と当主、それから該当者本人のみになります」
ということなので、残念ながらジェフペディアは使えない。いや、正直行き詰ったらうまいこと言って聞く気ではあるのだが、まだその段階ではない。ルカの相手もしないのですっかり拗ねてしまっている。レオハルトは私に女友達が出来たことを心底驚いていた。失礼なやつである。
「この字……読みずらっ!」
「申し訳ございません……」
『呪い』該当者ルイーゼはずっと元気がない。当たり前だ、自分がどんな立場にいるか知らされたのだから。
今は過去の当主が書き記した該当者についての記述を読んでいる。人によっては字の癖が強くて解読しずらいのだ。
現オルデン家当主である総長はすでに全てに目を通していて、それが綺麗にまとめられていた。よっぽど娘を救いたかったのだろう。今は何か読み落としがないか確認している。
「……ルイーゼ様! 大丈夫です、剣さえ握らなければよいのです!」
少なくとも原作で狂戦士化しているルイーゼは見ていない。物語終了後はわからないが……。
「あのような自分が恐ろしいのに……未来だって絶望でしかないのに……剣を渇望してしまうのです」
ポタポタと涙が七代前の当主の日記帳に落ちる。泣きたい気持ちは少しわかる。未来の私も封印されるかもしれないから。
「戦闘中のこと、覚えておいでですか?」
「……身体は勝手に動きました。後はただ、壊したいと、全部壊したいという気持ちでいっぱいでした。それが父であっても」
破壊衝動、過去当主の記録と一致する。最初は剣を握っている間、その内常にそのことに思考が捕らわれるようになる。最期はこの世の全てを破壊尽くそうとする。
(なんだか、進行性の病気みたいね)
第四代当主の頃には既に呪われた者がいた。しかもこの存在を既に知っている記載もあった事から、呪いの始まりは第三代以前に始まっているのがわかる。が、肝心の資料がこれ以上ないのだ。しかも、最悪なことがわかった。
(呪われし者が現れるのは、必ず国に厄災が起こる時)
深淵の魔術師の裏切り、隣国との戦争、龍王の出現、魔物の王都侵攻、地龍と海龍の争い、世界大戦、今回の場合は私のだろう。
(うわ~……この並びにいるの嫌だな……)
騎士総長は今日、この事を陛下に報告すると言っていた。
「私はこの国の厄災の象徴なのですね……まさに『呪われし者』」
泣きながら自嘲的に笑っていた。厄災の張本人として心が痛い。
「失礼極まりないですわね! 今までの方々はこのような大きな厄災からこの国を救ったのですよ! ネーミングセンスがなさすぎですわ! 今から私は『救国の騎士』と呼ぶようにいたしますので!」
ワザとらしく顔をしかめ、憤慨しました! と伝わるよう声も大きく宣言する。
実際、『救国の騎士』が非業の死を遂げたのは全員が厄災の後だった。でもそれじゃあ危機を乗り越える為の使い捨ての駒じゃないか。酷すぎる!
「リディアナ様……うっうっうわああああん!!!」
ルイーゼは小さな小さな子供の様に泣きじゃくり始めた。ずっと我慢していたようだ。仕方がないだろう。私だってあなたは最期狂って死にますなんて言われたら嫌だ。最後は封印、とは言われてる身ではあるが……。
肩をさすり、落ち着くまで隣に座る。
「もし厄災が起こらなかったらどうなるのでしょうか」
私だって『厄災の令嬢』にはなりたくない。
「もしその厄災が起こったとしても、ルイーゼ様が剣を握らなかったら?」
「その様なもしなどあるのでしょうか……」
ルイーゼは鼻水をかみながら答える。どうやら泣いて少しはスッキリしたようだ。
私は二番目のもしに関しては知っている。原作読んだし。ルイーゼが剣を握らずともこの国は滅びない。大ダメージは受けるが。
(原作のオルデン家はルイーゼに剣を握らせなかったままの世界線だったんだろうな……あのお茶会もなかっただろうし)
なんにしても情報が足りない。そもそもこの呪いはどこから来たかもわからないなんて。残る情報源は王側か……総長に期待するしかないな。
なんて、他力本願だったのが悪かったのか……。
「騎士団総長が謹慎処分だって。登城も禁止になったみたい。どうしたんだろうね? リディ何か知ってる?」
というルカからの情報で、屋敷に戻ったばかりだったがオルデン家に蜻蛉返りすることになった。
「三年黙っていた事をキツく責められました。当たり前かもしれないですがね……情報も貰えませんでした」
ここにルイーゼはいない。いたら自分のせいだと責めてしまうだろう。それにしても情報くらいくれてもいいじゃないか! 王だって人の親だ、総長の親心だって理解できるだろう。
「この国にしてみたら『救国の騎士』がいてくれた方が安心ですものね」
国王相手にマズいことではあるが、あからさまに嫌味のような言葉を吐いてしまう。
「そうです。私もこれまでの当主のように、我が子の命をこの国の為に諦めねばならない時が来たようです」
自嘲的な笑いも親子そっくりだ。
一人の命より大勢の命、わかってはいても当事者になったらたまらない。
「私が参ります」
「そこまでしていただくわけにはいきません!」
「いいえ勝手にいたします」
総長相手に少し感じが悪かっただろうか。でもなんだか大人達に対して腹立たしい気持ちなのだ。だからこそ大人の記憶を持つ私が頑張らないのは許せない。
「リディアナ様!……ありがとうございます……」
大人の泣き顔は苦手だ。どうしていいかわからなくなる。
私はもうすでに多くの人の運命を変えている。今更ルイーゼの運命を変えることぐらいなんだっていうんだ。
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