16 / 82
第一部 悪役令嬢の幼少期
14 友情の行方
しおりを挟む
マリアの言う通り、オルティス一家はまだ王都からそう離れていないところにいた。そのため、雪が積もり始める前には王都へ戻ってくることができた。
到着時、たまたまルカは王城のレオハルトの側にいたので情報がすぐに私まで届く。
ルカによると、ジェフリーは大変戸惑っていたようだ。なぜわざわざ第一王子が自分を呼び寄せたのか全くわからなかったからだろう。
「君が優秀だと聞いたから」
ただ素っ気なくレオハルトは答えたそうだ。ジェフリーは城内に一部屋与えられ、原作通り行儀見習いのような形で滞在することになった。
「二人の仲は?」
「残念ながら」
なんでだよ! あれだけ信用しあってたじゃん! お互いにアイリスへの気持ちに気がついた時の苦悩はこちらが苦しくなるほどだった。
「ど~しよ……」
頭を抱える。やっぱりタイミングが違うからだろうか。実は他にも思い当たる節がある。ジェフリーの立ち位置をルカと私で補ってしまっているのだ。
ジェフリーはあらゆる知識を持ち、魔力操作はメインキャラ四人の中で一番だった。誰であろうとハッキリとモノを言い、レオハルトと同じような倫理観を備えていた。
ルカは原作と違ってオドオドすることなく、器用に魔力を操作し、レオハルトの知らない魔道具への知識も豊富だった。私は臆することなくレオハルトに現在のこの国の問題点なんかを知ったかぶって偉そうにズケズケと意見したりしている。そして二人ともレオハルトの信用を勝ち得ている。
結局どうしようもなく、時間だけが流れていった。私はいまだにジェフリーには会わせてもらえていない。なんだかんだとはぐらかされているのだ。
「今日こそ会わせていただきます」
「いやだ」
「いいじゃん! ……殿下の未来の側近にご挨拶したいのです。現婚約者として」
ジェフリーの話になるといつも不機嫌になる。だがそんなの知ったことではない。どうにかして二人の仲を深めなければ。
「なぜですか。別に減るんじゃあるまいし」
「君が……君がジェフリーばかり褒めるから!」
「はあ!?」
レオハルトは顔を真っ赤にして訴えてくる。
(なにこれ!? ヤキモチ!?)
予想外の態度にこちらも目を見開いて驚く。
「殿下、殿下の顔は最高クラスですし、一度学んだことは忘れないし、剣術もすでに同年代ではフィンリー様しか相手にならないですし、身分にかかわらずお優しいですし、その上しっかり努力もされています」
「そんな……目的のために適当に褒めたって駄目だ……」
(めめめめ面倒くさ~~~!)
すっかり不貞腐れているレオハルトを見て、久しぶりに『相手は十歳』の呪文を自分に唱える。
「そんな聞き分けのないこと言わないでください!」
「なんとでも言え! 絶対に会わせないからな!」
「あ! 開き直ったな!?」
そちらがその気ならもういい。前世の知識を活用させてもらう。
妃教育の合間にこっそり城内の図書室へ向かう。ジェフリーはここでさらに多くの知識を得たと言っていた。今日は私を遠ざけるためにレオハルトはジェフリーと一緒に行動していないようだし、ここにいる可能性は高いだろう。
(あったりー!)
原作ファンなめんなよ!
予想通り、図書室の端っこでジェフリーが何か書いているのが見えた。やはり勉強をしているのだろうか。人の気配を感じたのか、すぐに顔を上げた。綺麗なグリーンの瞳が見える。
「はじめまして。私、リディアナ・フローレスでございます」
私の名前を聞くと、ジェフリーは急いで立ち上がった。
「ジェフリー・オルティスです。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません」
いえいえ、それはあのヤキモチ焼きのせいだから。
「今は何をしていらしたんですか?」
分厚い本を開いているのが見える。何の勉強だろう。
「あ……実は、こちらの司書の方から写本の仕事をいただきまして……」
バツが悪そうに答える。写本の仕事? アルバイトということか。確かに子爵家の財政は厳しいはずだが、十歳がアルバイトする必要があるほどなのか。行儀見習いとしての給金も出ているはずだ。
「申し訳ございません。殿下の側に控える者として相応しくないおこないですよね……」
「そんなことありません! 殿下もそのようなこと決して思われないでしょう」
私の言葉で少し安心したのか、表情が和らいだ。
「ですがよろしければ理由を聞いてもよろしいでしょうか」
ジェフリーは何か少し迷っているように、俯き加減で話し始めた。
「実は……母が氷石病の治療を受けておりまして、お恥ずかしながらその治療費が溜まっているのです。司書の方が事情を知ってコッソリ仕事をくれました」
なるほど、治癒師による治療を受けていたのか。それはお金がかかっただろう。
「母は無事回復いたしました! 治癒師に頼らなければ、治療法が見つかるまで体が持たなかったと思います。だからしっかり治療費を払いたいのです。ですからそんなお顔されないでください」
私の申し訳なさそうにする顔をみて、ジェフリーは慌てていた。
「リディアナ様のおかげで母は命を取り留めました。家族を代表してお礼申し上げます」
どうやら治療法の出所も知っていたようだ。
今回治癒師達の間では、氷石病で死んでしまった者に対しては、一定以上の金額を請求しないという取り決めがなされた。これは世間からの反感を避ける目的が大きい。治癒魔法を使わずに治療できることがわかったからだ。だがあくまで「死んでしまった者」限定の措置だった。
「週に三日ほど、殿下が自由な時間をくださるので助かっています」
そんな疑いのない目で! レオハルトの嫉妬が少しでも役に立ったならよかったけど……。
「いつまでこちらに置いていただけるかわかりませんが、それまで精一杯努めさせていただきます」
(いやぁぁぁ! なんていい子なの!?)
勝手に苦手意識を持って対応を後回しにしてごめんね!
真っ直ぐな笑顔が切ない。そりゃ今みたいに避けられてたら将来は感じないよな。だがこの国はジェフリーを失うわけにはいかない。
「私にお任せいただけますか? その、殿下との関係改善といいますか……」
「え?」
自信はないけれど。変化を起こした者として、何かしないわけにはいかないのだ。
到着時、たまたまルカは王城のレオハルトの側にいたので情報がすぐに私まで届く。
ルカによると、ジェフリーは大変戸惑っていたようだ。なぜわざわざ第一王子が自分を呼び寄せたのか全くわからなかったからだろう。
「君が優秀だと聞いたから」
ただ素っ気なくレオハルトは答えたそうだ。ジェフリーは城内に一部屋与えられ、原作通り行儀見習いのような形で滞在することになった。
「二人の仲は?」
「残念ながら」
なんでだよ! あれだけ信用しあってたじゃん! お互いにアイリスへの気持ちに気がついた時の苦悩はこちらが苦しくなるほどだった。
「ど~しよ……」
頭を抱える。やっぱりタイミングが違うからだろうか。実は他にも思い当たる節がある。ジェフリーの立ち位置をルカと私で補ってしまっているのだ。
ジェフリーはあらゆる知識を持ち、魔力操作はメインキャラ四人の中で一番だった。誰であろうとハッキリとモノを言い、レオハルトと同じような倫理観を備えていた。
ルカは原作と違ってオドオドすることなく、器用に魔力を操作し、レオハルトの知らない魔道具への知識も豊富だった。私は臆することなくレオハルトに現在のこの国の問題点なんかを知ったかぶって偉そうにズケズケと意見したりしている。そして二人ともレオハルトの信用を勝ち得ている。
結局どうしようもなく、時間だけが流れていった。私はいまだにジェフリーには会わせてもらえていない。なんだかんだとはぐらかされているのだ。
「今日こそ会わせていただきます」
「いやだ」
「いいじゃん! ……殿下の未来の側近にご挨拶したいのです。現婚約者として」
ジェフリーの話になるといつも不機嫌になる。だがそんなの知ったことではない。どうにかして二人の仲を深めなければ。
「なぜですか。別に減るんじゃあるまいし」
「君が……君がジェフリーばかり褒めるから!」
「はあ!?」
レオハルトは顔を真っ赤にして訴えてくる。
(なにこれ!? ヤキモチ!?)
予想外の態度にこちらも目を見開いて驚く。
「殿下、殿下の顔は最高クラスですし、一度学んだことは忘れないし、剣術もすでに同年代ではフィンリー様しか相手にならないですし、身分にかかわらずお優しいですし、その上しっかり努力もされています」
「そんな……目的のために適当に褒めたって駄目だ……」
(めめめめ面倒くさ~~~!)
すっかり不貞腐れているレオハルトを見て、久しぶりに『相手は十歳』の呪文を自分に唱える。
「そんな聞き分けのないこと言わないでください!」
「なんとでも言え! 絶対に会わせないからな!」
「あ! 開き直ったな!?」
そちらがその気ならもういい。前世の知識を活用させてもらう。
妃教育の合間にこっそり城内の図書室へ向かう。ジェフリーはここでさらに多くの知識を得たと言っていた。今日は私を遠ざけるためにレオハルトはジェフリーと一緒に行動していないようだし、ここにいる可能性は高いだろう。
(あったりー!)
原作ファンなめんなよ!
予想通り、図書室の端っこでジェフリーが何か書いているのが見えた。やはり勉強をしているのだろうか。人の気配を感じたのか、すぐに顔を上げた。綺麗なグリーンの瞳が見える。
「はじめまして。私、リディアナ・フローレスでございます」
私の名前を聞くと、ジェフリーは急いで立ち上がった。
「ジェフリー・オルティスです。ご挨拶が遅くなり申し訳ございません」
いえいえ、それはあのヤキモチ焼きのせいだから。
「今は何をしていらしたんですか?」
分厚い本を開いているのが見える。何の勉強だろう。
「あ……実は、こちらの司書の方から写本の仕事をいただきまして……」
バツが悪そうに答える。写本の仕事? アルバイトということか。確かに子爵家の財政は厳しいはずだが、十歳がアルバイトする必要があるほどなのか。行儀見習いとしての給金も出ているはずだ。
「申し訳ございません。殿下の側に控える者として相応しくないおこないですよね……」
「そんなことありません! 殿下もそのようなこと決して思われないでしょう」
私の言葉で少し安心したのか、表情が和らいだ。
「ですがよろしければ理由を聞いてもよろしいでしょうか」
ジェフリーは何か少し迷っているように、俯き加減で話し始めた。
「実は……母が氷石病の治療を受けておりまして、お恥ずかしながらその治療費が溜まっているのです。司書の方が事情を知ってコッソリ仕事をくれました」
なるほど、治癒師による治療を受けていたのか。それはお金がかかっただろう。
「母は無事回復いたしました! 治癒師に頼らなければ、治療法が見つかるまで体が持たなかったと思います。だからしっかり治療費を払いたいのです。ですからそんなお顔されないでください」
私の申し訳なさそうにする顔をみて、ジェフリーは慌てていた。
「リディアナ様のおかげで母は命を取り留めました。家族を代表してお礼申し上げます」
どうやら治療法の出所も知っていたようだ。
今回治癒師達の間では、氷石病で死んでしまった者に対しては、一定以上の金額を請求しないという取り決めがなされた。これは世間からの反感を避ける目的が大きい。治癒魔法を使わずに治療できることがわかったからだ。だがあくまで「死んでしまった者」限定の措置だった。
「週に三日ほど、殿下が自由な時間をくださるので助かっています」
そんな疑いのない目で! レオハルトの嫉妬が少しでも役に立ったならよかったけど……。
「いつまでこちらに置いていただけるかわかりませんが、それまで精一杯努めさせていただきます」
(いやぁぁぁ! なんていい子なの!?)
勝手に苦手意識を持って対応を後回しにしてごめんね!
真っ直ぐな笑顔が切ない。そりゃ今みたいに避けられてたら将来は感じないよな。だがこの国はジェフリーを失うわけにはいかない。
「私にお任せいただけますか? その、殿下との関係改善といいますか……」
「え?」
自信はないけれど。変化を起こした者として、何かしないわけにはいかないのだ。
679
お気に入りに追加
1,771
あなたにおすすめの小説

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。

【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

突然の契約結婚は……楽、でした。
しゃーりん
恋愛
幼い頃は病弱で、今は元気だと言うのに過保護な両親のせいで婚約者がいないまま18歳になり学園を卒業したサラーナは、両親から突然嫁ぐように言われた。
両親からは名前だけの妻だから心配ないと言われ、サラーナを嫌っていた弟からは穴埋めの金のための結婚だと笑われた。訳も分からず訪れた嫁ぎ先で、この結婚が契約結婚であることを知る。
夫となるゲオルドには恋人がいたからだ。
そして契約内容を知り、『いいんじゃない?』と思うお話です。

【完結】愛されることがないのは理解できましたが、最愛の人として紹介された存在が見えないのですが?
かとるり
恋愛
「リリアン、お前を愛することはない」
婚約が決まったばかりだというのに、ハーシェル王子は公爵令嬢リリアンにそう告げた。
リリアンはハーシェル王子の考えを受け入れたが、数日後、ハーシェル王子は驚くべき事を言い出したのだ。
「リリアン、紹介したい者がいる。エルザだ」
ハーシェル王子の視線は誰もいないはずの空間に向けられていた。
少なくともリリアンには誰かがいるようには見えなかった。

愛しているからこそ、彼の望み通り婚約解消をしようと思います【完結済み】
皇 翼
恋愛
「俺は、お前の様な馬鹿な女と結婚などするつもりなどない。だからお前と婚約するのは、表面上だけだ。俺が22になり、王位を継承するその時にお前とは婚約を解消させてもらう。分かったな?」
お見合いの場。二人きりになった瞬間開口一番に言われた言葉がこれだった。
初対面の人間にこんな発言をする人間だ。好きになるわけない……そう思っていたのに、恋とはままならない。共に過ごして、彼の色んな表情を見ている内にいつの間にか私は彼を好きになってしまっていた――。
好き……いや、愛しているからこそ、彼を縛りたくない。だからこのまま潔く消えることで、婚約解消したいと思います。
******
・感想欄は完結してから開きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる