14 / 87
第一部 悪役令嬢の幼少期
12 賭け
しおりを挟む
(滅ぼしますと言われても)
滅ぼす気はないのだが。まず、アリバラの予知夢がどのくらいの的中率か知りたい。そもそもこの国は滅びない。リディアナは封印され、アイリスがこの国を救うのだから。だけど物語の矯正力が働いたら? 今のところそれは大丈夫だと思っていたけれど、私の厄災の令嬢という闇落ちエンドは変えられないのだろうか。
「先生の予知夢は、どのくらい当たるのですか?」
「絶対に当たります」
絶対ときたか……。
「自身にとって重大な出来事は必ず見るのです。例えば祖国の滅亡や、あなた方のお父上に出会ったこと、ベロス火山の噴火などですね」
淡々と話すが、祖国滅亡の予知夢などみたら一生眠るのが怖くなりそうだ。
「それはいつ見られたんですか?」
ルカが少し怒った口調で尋ねる。緊張しているようだ。
「リディアナ様に初めてお会いした日の夜に」
という事は去年の秋頃か。確か領地から戻ってすぐ、新しい先生だと紹介された。
「具体的な内容をお伺いしても?」
アリバラは黙って頷いた。少し間をおいて話し始める。
「……まず、リディアナ様が魔法学園の卒業パーティーで婚約破棄に怒り狂って多くの騎士と生徒を殺害したという新聞記事を読みました」
どうやら予知夢は自分視点の映像のように見えるようだ。自身にとって重大なもの、というのはここからきているのだろう。
「その次に王都が炎と瓦礫の山に包まれます。多くの飛龍が飛び交い人々を襲っていました。そして王城の塔の上に龍とともに佇んでいるリディアナ様を見たのです」
そのシーン、原作にあったあった! 美しい王都がみるも無惨に崩れ去っていて、多くの罪なき人が死んでしまった悲しい回だった。だがこの回でピンチのレオハルトを助けるためにアイリスが覚醒するのだ。そしてリディアナは返り討ちにあい撤退を余儀なくされる。
「そこで私は死にました。飛龍を二匹仕留めましたが、三匹目に背後から牙でバクっといかれたようです」
「えっ!?」
二人して声を上げる。そりゃあルカにリディアナと関わらないよう助言くらいするかもしれない。私に魔術を教える気にもならないだろう。私はアリバラにとって未来の自分を殺す女だ。
(よかった……いや!全然よくはないんだけど)
つまり物語の最後を見たわけではない。最終章ではあるけれど。
「この国が実際滅んだ場面を見たわけではないのですね?」
ルカがすかさず確認する。
「ええ。ですが王都があれだけやられていたのです……その後のことは死んでいてもわかります」
沈黙が流れる。ルカもわかっているようだ……ここから先は賭けになる。
「この件、誰かにお話はされましたか?」
「いいえ」
「それはどうしてです? 先生の予知夢は絶対なのでしょう?」
「……おっしゃる通り、自信が持てない部分があったのです」
アリバラの緊張感がこちらにも伝わってきた。
「予知夢の空間にいくつものヒビがあったのです。初めての出来事でどう解釈すべきか迷いが生じました」
ヒビか……画面が破れたような感じだろうか。それは私が前世の記憶を思い出したことでその未来が壊れるかもしれないから? それともアリバラの予知夢という能力がうまく作動しなかっただけ?
「それにリディアナ様を見ていて、どうしてもあのような事をするとは思えなかったのです」
「ええ!?」
驚きの声を上げたのは私ではない。ルカだ。
「確かに、少し前までのリディアナ様はわがままし放題、教育係へのあたりも強く何人もの同僚が辞めていきました。自身を着飾ることに夢中になり頻繁に商人を呼んでいたのも知っています。万能感も凄まじく、第一王子との婚約話が決まった後それに拍車がかかりもしました……」
うわぁぁぁ! 雇い主の悪口を本人の前で言うのはほどほどにしてくれ……! 記憶が戻った今となっては軽い黒歴史になっている部分である。
「……ですが理不尽に誰かを攻撃することはありませんでした。家族をとても大切にされていることもわかっていました。ご自身でその名に恥じぬよう隠れて研鑽を積まれていたことも知っています」
隠れてこっそり頑張っていた事を褒められるのは少しくすぐったい。そう、記憶が戻る前のリディアナは意外と頑張ってたんだよね。残念ながら魔力はあるのに天才型ではなかったもんでね。
「最近、第一王子にリディアナ様から婚約破棄を告げたと聞きました。これも予知夢との隔たりを感じます」
そうよ! 私は婚約破棄で怒り狂って大量虐殺なんてしないわよ!
「そして今日の……他人と美しいものを共有したいという思いや、過去を語る私のことを心配する様子をみてわからなくなりました。そんな子が将来、あんな残虐なことを?」
原作では将来あんな事やってしまうので否定はできないが、今の私が将来あんな事を行う予定はもちろんない。だが絶対に当たる予知夢に出演してしまっている以上、楽観視はできないだろう。
ルカと視線を合わせて、頷いたのを確認する。
「先生、予知夢のひび割れの原因については心当たりがあります」
覚悟を決めて、内容と言葉を選びながら私の話をする。どう転ぶかはわからない。前世の話を信じて、私の味方になってくれるか、信じずに馬鹿にされたと思うか……。信じてくれても何をされるかわからない。信じてもらえない上に周囲に吹聴されるかも。
(いや、それはないな)
そもそも予知夢をみてから一年間も黙っていたのだ。国の滅亡という重大事項を誰にも忠告せず、ただ私を観察していただけなんて。
(なぜ? 絶対である予知夢なのに)
ヒビという不安材料があったとしても何もしなさすぎじゃない? 私のように未来を変えるために動いている気配が全くない。この予知夢、私をどうにかしないと自分が死ぬかもしれないのに。
話終わると、流石のアリバラも目を見開いて驚き、しばらく腕を組んで自分の考えを整理しているようだった。
「……なるほど。リディアナ様の推察に私も概ね同意します」
これはとりあえず信じてくれたということでよさそうだ。
「前世の記憶が戻る……か、なるほど予知夢に影響を与えるほどの情報がこの世界にやってくる可能性があったから、ヒビという表現で完璧な予知夢ではなくしたのかもしれません」
よかった。予知夢の絶対という判定が崩れた。だがアリバラは難しい顔をしたままだ。
「ですが、油断はできないと思います。予知夢は壊れかけていただけです。壊れてない以上、まだ可能性はあると思います」
「リディはこの国を滅ぼしたりしません!」
すぐにルカが庇ってくれた。
「失礼、言葉が足りませんでしたね。私は予知夢で見た新聞記事で生徒虐殺のことを知りました。実際に見たわけではありません。その記事が偽情報という可能性もあるわけです」
偽情報か……ありえる。公爵令嬢を貶めたい人はそれなりにたくさんいるようだし。
「王都で見たリディアナ様も、ただそこにいるだけで直接何かしているわけではありませんでした」
まあ龍なんて従えて突っ立ってたら首謀者に見えるよね。実際まだ無罪が確定してるわけでもないし……。もし、王都を破壊してたわけじゃなかったとしたら、その時のリディアナは何をしていたんだろう。
「先生は……私をどうにかしようとは考えなかったのですか。このままでは先生は死んでしまうんですよ……」
少し意地の悪い質問かもしれない。だけど私だってたとえ間接的だとしても、知り合いを殺したくはないので、なにか考えがあるなら知っておきたい。
「私にまだ犯してもない罪で子供を殺せとおっしゃるのですか」
怒る風でもなく、何の抑揚もなく答えた。彼のポリシーとして当たり前のことなのかもしれない。
「そもそも、リディアナ様に何かしようものなら、どの道私は死にます」
「それは……そうですね」
「逆に考えれば、今後八年間私は絶対に死ぬことはないと思っていたんですよ」
今のは、気を使われた気がする。
「……過去の予知夢に、抗ったことがなかったわけではありません」
昔のことを思い出しながらなのか、遠くを見て話し続ける。
「ですがどれもうまくいきませんでした。今思えば、今回のように未来までの時間がこれだけ残されていることも初めてです」
私の方に向き直した。口元が微笑んでいるのがわかる。
「ましてこの国の将来が描かれた物語を知るものなど……命も惜しいことですし、なにかやってみますかねえ」
優秀な教え子が二人もいることですし。と、続いた言葉が嬉しかった。
アリバラ先生の仏頂面は、どうやら照れ隠しだと気がつけたのは今日の収穫の一つにカウントしてよさそうだ。
滅ぼす気はないのだが。まず、アリバラの予知夢がどのくらいの的中率か知りたい。そもそもこの国は滅びない。リディアナは封印され、アイリスがこの国を救うのだから。だけど物語の矯正力が働いたら? 今のところそれは大丈夫だと思っていたけれど、私の厄災の令嬢という闇落ちエンドは変えられないのだろうか。
「先生の予知夢は、どのくらい当たるのですか?」
「絶対に当たります」
絶対ときたか……。
「自身にとって重大な出来事は必ず見るのです。例えば祖国の滅亡や、あなた方のお父上に出会ったこと、ベロス火山の噴火などですね」
淡々と話すが、祖国滅亡の予知夢などみたら一生眠るのが怖くなりそうだ。
「それはいつ見られたんですか?」
ルカが少し怒った口調で尋ねる。緊張しているようだ。
「リディアナ様に初めてお会いした日の夜に」
という事は去年の秋頃か。確か領地から戻ってすぐ、新しい先生だと紹介された。
「具体的な内容をお伺いしても?」
アリバラは黙って頷いた。少し間をおいて話し始める。
「……まず、リディアナ様が魔法学園の卒業パーティーで婚約破棄に怒り狂って多くの騎士と生徒を殺害したという新聞記事を読みました」
どうやら予知夢は自分視点の映像のように見えるようだ。自身にとって重大なもの、というのはここからきているのだろう。
「その次に王都が炎と瓦礫の山に包まれます。多くの飛龍が飛び交い人々を襲っていました。そして王城の塔の上に龍とともに佇んでいるリディアナ様を見たのです」
そのシーン、原作にあったあった! 美しい王都がみるも無惨に崩れ去っていて、多くの罪なき人が死んでしまった悲しい回だった。だがこの回でピンチのレオハルトを助けるためにアイリスが覚醒するのだ。そしてリディアナは返り討ちにあい撤退を余儀なくされる。
「そこで私は死にました。飛龍を二匹仕留めましたが、三匹目に背後から牙でバクっといかれたようです」
「えっ!?」
二人して声を上げる。そりゃあルカにリディアナと関わらないよう助言くらいするかもしれない。私に魔術を教える気にもならないだろう。私はアリバラにとって未来の自分を殺す女だ。
(よかった……いや!全然よくはないんだけど)
つまり物語の最後を見たわけではない。最終章ではあるけれど。
「この国が実際滅んだ場面を見たわけではないのですね?」
ルカがすかさず確認する。
「ええ。ですが王都があれだけやられていたのです……その後のことは死んでいてもわかります」
沈黙が流れる。ルカもわかっているようだ……ここから先は賭けになる。
「この件、誰かにお話はされましたか?」
「いいえ」
「それはどうしてです? 先生の予知夢は絶対なのでしょう?」
「……おっしゃる通り、自信が持てない部分があったのです」
アリバラの緊張感がこちらにも伝わってきた。
「予知夢の空間にいくつものヒビがあったのです。初めての出来事でどう解釈すべきか迷いが生じました」
ヒビか……画面が破れたような感じだろうか。それは私が前世の記憶を思い出したことでその未来が壊れるかもしれないから? それともアリバラの予知夢という能力がうまく作動しなかっただけ?
「それにリディアナ様を見ていて、どうしてもあのような事をするとは思えなかったのです」
「ええ!?」
驚きの声を上げたのは私ではない。ルカだ。
「確かに、少し前までのリディアナ様はわがままし放題、教育係へのあたりも強く何人もの同僚が辞めていきました。自身を着飾ることに夢中になり頻繁に商人を呼んでいたのも知っています。万能感も凄まじく、第一王子との婚約話が決まった後それに拍車がかかりもしました……」
うわぁぁぁ! 雇い主の悪口を本人の前で言うのはほどほどにしてくれ……! 記憶が戻った今となっては軽い黒歴史になっている部分である。
「……ですが理不尽に誰かを攻撃することはありませんでした。家族をとても大切にされていることもわかっていました。ご自身でその名に恥じぬよう隠れて研鑽を積まれていたことも知っています」
隠れてこっそり頑張っていた事を褒められるのは少しくすぐったい。そう、記憶が戻る前のリディアナは意外と頑張ってたんだよね。残念ながら魔力はあるのに天才型ではなかったもんでね。
「最近、第一王子にリディアナ様から婚約破棄を告げたと聞きました。これも予知夢との隔たりを感じます」
そうよ! 私は婚約破棄で怒り狂って大量虐殺なんてしないわよ!
「そして今日の……他人と美しいものを共有したいという思いや、過去を語る私のことを心配する様子をみてわからなくなりました。そんな子が将来、あんな残虐なことを?」
原作では将来あんな事やってしまうので否定はできないが、今の私が将来あんな事を行う予定はもちろんない。だが絶対に当たる予知夢に出演してしまっている以上、楽観視はできないだろう。
ルカと視線を合わせて、頷いたのを確認する。
「先生、予知夢のひび割れの原因については心当たりがあります」
覚悟を決めて、内容と言葉を選びながら私の話をする。どう転ぶかはわからない。前世の話を信じて、私の味方になってくれるか、信じずに馬鹿にされたと思うか……。信じてくれても何をされるかわからない。信じてもらえない上に周囲に吹聴されるかも。
(いや、それはないな)
そもそも予知夢をみてから一年間も黙っていたのだ。国の滅亡という重大事項を誰にも忠告せず、ただ私を観察していただけなんて。
(なぜ? 絶対である予知夢なのに)
ヒビという不安材料があったとしても何もしなさすぎじゃない? 私のように未来を変えるために動いている気配が全くない。この予知夢、私をどうにかしないと自分が死ぬかもしれないのに。
話終わると、流石のアリバラも目を見開いて驚き、しばらく腕を組んで自分の考えを整理しているようだった。
「……なるほど。リディアナ様の推察に私も概ね同意します」
これはとりあえず信じてくれたということでよさそうだ。
「前世の記憶が戻る……か、なるほど予知夢に影響を与えるほどの情報がこの世界にやってくる可能性があったから、ヒビという表現で完璧な予知夢ではなくしたのかもしれません」
よかった。予知夢の絶対という判定が崩れた。だがアリバラは難しい顔をしたままだ。
「ですが、油断はできないと思います。予知夢は壊れかけていただけです。壊れてない以上、まだ可能性はあると思います」
「リディはこの国を滅ぼしたりしません!」
すぐにルカが庇ってくれた。
「失礼、言葉が足りませんでしたね。私は予知夢で見た新聞記事で生徒虐殺のことを知りました。実際に見たわけではありません。その記事が偽情報という可能性もあるわけです」
偽情報か……ありえる。公爵令嬢を貶めたい人はそれなりにたくさんいるようだし。
「王都で見たリディアナ様も、ただそこにいるだけで直接何かしているわけではありませんでした」
まあ龍なんて従えて突っ立ってたら首謀者に見えるよね。実際まだ無罪が確定してるわけでもないし……。もし、王都を破壊してたわけじゃなかったとしたら、その時のリディアナは何をしていたんだろう。
「先生は……私をどうにかしようとは考えなかったのですか。このままでは先生は死んでしまうんですよ……」
少し意地の悪い質問かもしれない。だけど私だってたとえ間接的だとしても、知り合いを殺したくはないので、なにか考えがあるなら知っておきたい。
「私にまだ犯してもない罪で子供を殺せとおっしゃるのですか」
怒る風でもなく、何の抑揚もなく答えた。彼のポリシーとして当たり前のことなのかもしれない。
「そもそも、リディアナ様に何かしようものなら、どの道私は死にます」
「それは……そうですね」
「逆に考えれば、今後八年間私は絶対に死ぬことはないと思っていたんですよ」
今のは、気を使われた気がする。
「……過去の予知夢に、抗ったことがなかったわけではありません」
昔のことを思い出しながらなのか、遠くを見て話し続ける。
「ですがどれもうまくいきませんでした。今思えば、今回のように未来までの時間がこれだけ残されていることも初めてです」
私の方に向き直した。口元が微笑んでいるのがわかる。
「ましてこの国の将来が描かれた物語を知るものなど……命も惜しいことですし、なにかやってみますかねえ」
優秀な教え子が二人もいることですし。と、続いた言葉が嬉しかった。
アリバラ先生の仏頂面は、どうやら照れ隠しだと気がつけたのは今日の収穫の一つにカウントしてよさそうだ。
737
お気に入りに追加
1,760
あなたにおすすめの小説

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

【完結】旦那様、わたくし家出します。
さくらもち
恋愛
とある王国のとある上級貴族家の新妻は政略結婚をして早半年。
溜まりに溜まった不満がついに爆破し、家出を決行するお話です。
名前無し設定で書いて完結させましたが、続き希望を沢山頂きましたので名前を付けて文章を少し治してあります。
名前無しの時に読まれた方は良かったら最初から読んで見てください。
登場人物のサイドストーリー集を描きましたのでそちらも良かったら読んでみてください( ˊᵕˋ*)
第二王子が10年後王弟殿下になってからのストーリーも別で公開中

訳ありヒロインは、前世が悪役令嬢だった。王妃教育を終了していた私は皆に認められる存在に。でも復讐はするわよ?
naturalsoft
恋愛
私の前世は公爵令嬢であり、王太子殿下の婚約者だった。しかし、光魔法の使える男爵令嬢に汚名を着せられて、婚約破棄された挙げ句、処刑された。
私は最後の瞬間に一族の秘術を使い過去に戻る事に成功した。
しかし、イレギュラーが起きた。
何故か宿敵である男爵令嬢として過去に戻ってしまっていたのだ。

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。
ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
ヒロインがいない。
もう一度言おう。ヒロインがいない!!
乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。
※ざまぁ展開あり

女性として見れない私は、もう不要な様です〜俺の事は忘れて幸せになって欲しい。と言われたのでそうする事にした結果〜
流雲青人
恋愛
子爵令嬢のプレセアは目の前に広がる光景に静かに涙を零した。
偶然にも居合わせてしまったのだ。
学園の裏庭で、婚約者がプレセアの友人へと告白している場面に。
そして後日、婚約者に呼び出され告げられた。
「君を女性として見ることが出来ない」
幼馴染であり、共に過ごして来た時間はとても長い。
その中でどうやら彼はプレセアを友人以上として見れなくなってしまったらしい。
「俺の事は忘れて幸せになって欲しい。君は幸せになるべき人だから」
大切な二人だからこそ、清く身を引いて、大好きな人と友人の恋を応援したい。
そう思っている筈なのに、恋心がその気持ちを邪魔してきて...。
※
ゆるふわ設定です。
完結しました。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる