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ANOTHER DAYS
6 side夏清
しおりを挟むおふとんふかふか。
今日も学校あったから外には干せなかったんだけど南向きと東向きが窓になってる先生の部屋に置いといたらオッケー。この建物、微妙に南西向いてたりするから、南向きの窓はほとんど一日中、日が射す。なのでカーテン閉めてない部屋は十月になった今でもお天気の日は死ぬほど暑くなるけど、いいやべつに。今日はあの部屋には行かないから。
「寝るときっていつも三つ編みするの?」
布団の上に座り込んで、髪を樹理ちゃんが器用に分けて三つ編みしてるの。
「うん。そうしないと朝、爆発しながらからんでるの」
うわー大変そう。
「夏清ちゃんはそのまま?」
「そのまま。髪の毛だけね、枕より上にするけど」
寝る前に気力があったら自分で。そのまま寝ちゃうときは知らないうちにそうなってる。
そうしないと迂闊に寝返り打って髪が先生の体の下敷きとかになってたら痛いでしょ。
滅多にないんだけど、時々二本か三本くらい、ぴんって。まとめてだとそうでもないけど量が少ないと逆に痛い。
「ええ!? 毎日いっしょに寝てるの!?」
ああやっぱり。状況を説明したら期待通りのリアクション。
「あー……まぁ。うん。ほとんど」
答えがある程度分ってても聞いて確認したいことって世の中あるよね。初々しいカンジのリアクションとか。
「樹理ちゃんとこは、一緒におやすみなさいとか、全然しないの?」
いや、なんていうか、寝るって言うと語弊がありそうで。
「え、あ。う……」
おお、こっちはアリですね。
樹理ちゃんってね、分かりやすい。だってすぐ顔にでるんだもん。
「でも、毎日とかじゃないよ。氷川さん帰ってくるの遅いし、お仕事忙しくて疲れてるし、ご飯食べながら時々寝ちゃうし、お風呂でも寝てることあるし、ええっと、だから、次の日がお休みとか、お昼から出勤とかそうじゃないとっ……」
「うんうん」
相槌打ったら自分が何言ってたか分ったみたいで、はっ!! って顔したあと。
「いやぁー」
頭抱えて叫んでるし。
おもしろーい。
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