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過ぎたるは猶及ばざるが如し
仕返しっ!
しおりを挟む腰を捩れば、柊也に弱い腹の側面に吸い付かれて、真っ平らな胸を揉まれ、大きな手のひらで噛まれて吸われて腫れた乳首を四方八方に転がされ、指先で脇の下を撫でられる。
「マコは奥の方も感じるよな?」
「んっ んんっ んっく やめっ ぐちぐち、掻き、ま……っあんっ あふっ あっ ああっ おくっ 奥、だめぇ」
ぐじゅっとひときわ深く突っ込んで、藤也が円を描くように自分の腰と、俺の腰を回す。咥えこんだところから空気が入って、抽挿の時とは違う、ひどく粘ったねちねちした音が、そこから漏れてくる。
「やらしー音」
くす、と笑いを含んだ藤也の声。確かにくぷゅっとか、こぴゅっとか、半濁音のエロい音がたってるけど、お前の動きがエロいからだ! 首を振って、柊也にしがみつく。
「くすぐったいですよ、真琴」
もともとゆるく着ていたらしいバスローブが肌蹴て、前髪が擦れたのか、柊也も笑いを含んだような声で言った後、恥骨を甘噛みされて、その周りをちくちくと吸われる。
逆側に移動する気配に、その中心にある場所をまた口でされるんじゃないかと、藤也の動きに合わせていつの間にか揺れていた腰がびくっとなったけど、さらっとスルーされて、反対側の恥骨のあたり、同じように噛まれて吸われて舐められて、再び始まった抽挿にまた腰がその動きを追い出した。
閉じていた目を開けば、きれいな形をした筋肉を纏った柊也の胸が見える。
皮の下がしっかりしてるから、しがみ付いた肌はしっとりしてても緩んだところもない。
柊也は俺に乗っからないように覆いかぶさってくれてたけど、しがみ付いてほとんど逆コアラ状態だった体勢からちょっと手を解いてベッドのシーツに背中をつけて、体の間に空間を作る。
柊也の手は重さを感じさせない動きで俺の肌を撫で繰り回してるから、俺が掴まってもほとんど腹筋だけで支えてんのか。
すげーよな、腹筋。とか、やっぱり変わらず……いや、胸の辺りでうごめく柊也の手のひらは相変わらずだわ、そのものじゃなくても際どいところ舐め回されるわ、藤也も突くのと回すのと合わせてきたりしてくれてるからもう個別解析不能なレベルの妙な刺激を受けてあんあん言いながら、ぼーっと割れた腹筋を見上げて、そーっと撫でてみる。
ひくっと、筋肉が動いた。
つつっと撫でたら、ひくひくって。
あ、面白いかも、コレ。
ちょっと首をすくめて頭ナナメにしたら──届いた。
いや、うん、ちょっと柊也の乳首、舐めてみよと思っただけだったんだけど。
ほら、不可抗力で揺すられてるんだよ、俺。
でね、ぺろってするだけのつもりだったんだけど。
れろれろって感じになって、藤也に奥抉られるのと同時に柊也が俺の乳首ギュって抓るから、なーんて言うか、漏れた悲鳴飲んだら吸っちゃってた。
ばっ!! って、柊也がいきなり身を起こす。唇離れる時、ちぅって、ちっさい音が聞こえた。藤也がいなくなって開けた視界。うはぁ 眩しい。こんな明るいとこでしてたのか俺……
「まぁーこぉーとぉー?」
うひゃあ 怒ってる。
「あん? どしたの?」
いつにない様子の柊也に、藤也がずぐっと突っ込みきって止まった。
「人の乳首を吸ってくれたんですよこの子はッ!」
「へっ!?」
「だっ ……て。やられっぱ、だも。仕返しっ!」
喘ぎ過ぎたせいで喉を傷めたのか、声がちゃんとでない。いつもよりかすれた声で、さらに、やっとできたインターバルに、とにかく自分のほしいまま息を吸う。
「ほほう、仕返し。考えたなぁ マコ。でも」
ニヤニヤ笑ってる藤也のセリフの後ろに、ふふふとくくくの間みたいな音。もしかしなくても柊也の不気味な笑い声だ。
「大人煽っちゃダメっしょ?」
はぁ!? 煽ってない! 仕返し!! いっつもいつも、俺ばっかりなんかもぅ、乳首で感じちゃってる変態みたいな取扱いに対する抗議だ抗議!!
慌てて飛び退いたってことは、柊也だって乳首吸われたらちょっとは感じちゃうってことだろ!!
とか思っても、言葉に出来なかった。息するのが第一任務だったのもあるけど、口パクパクさせてる間に、敵は臨戦態勢を完全に整えてやがった。
ガッて、柊也が腰を掴んで、ひっぱりあげる。逆さま! 俺なんかもう、逆さまッ! しかも入ってるままだから、奥まで来たッ!!
「んあんっ!!」
「藤也、しっかりつるべ落としの体位、保ってくださいよ?」
「あー! そうそう、コレつるべ落としだ。やっといて思い出せなくてさ」
つるべおとしってなに!?
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