あい らぶ? こめ。

神室さち

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一難去ってまた一難

つられて晒しているわけで。

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「……あッ……あぁッ んッ! も、やめ、て。お願ッ いか、せて」

 お尻の中、体の内側に、弄られると発狂したくなるくらいに気持ちのいい場所がある。入口をほぐすだけではなく、奥まで指を飲みこめば、前を弄る藤也とそっくり同じ長さと形の柊也の指が、その場所をかすめて、同じタイミングで藤也にさきっぽを爪で引っかかれ、俺はもう、何度目かしれない懇願をする。

 藤也の顔を見るために、身を引けば、自然、お尻に刺さる指が深くなる。でも、頼みごとをするときはちゃんと目を見ろと言われ、縋りついて泣いても許してもらえない。

 それどころか、ちゃんとしなさいとお尻を叩かれたり、大事なトコを強く握られたり弾かれたりと『お仕置き』されるから、いくら意識が朦朧としてても、それだけは守らないと。

 目の前、ものすごく近い場所にある藤也の顔が涙で滲む。涙腺はとっくに壊れて、こちらも意思とは関係なく体液があふれて頬を伝う。

 その涙を、唇で拭って、ついでに俺の口の端からだらしなく垂れたよだれまで舐めとり、藤也が視点があうくらいまで顔を離し、俺の顔を覗き込む。

「言っただろう? マコ。俺の頼みも聞いてくれなきゃ応じられないなって。言うことを聞かない子のお願いは聞けないなぁ」

 そう言って、藤也が優しく俺の唇を撫でる。ゆっくり、優しく。言い聞かせるように。

「……ったら、ほ、どいて……れる?」

「ああ。行ったことないようなトコに連れてってやるよ」

 藤也が、そう言いながら器用に自分の頭の後ろにある俺の手首のリボンを緩める。かろうじてそれで藤也に引っかかっていた俺は、勝手にほどけるリボンの拘束を抜けて、ほんの少し後ろに膝行(いざ)った藤也の鎖骨から筋肉のはった胸、腹筋と頬を擦り付けるようにずるずると崩れ落ちる。

「だめですよ、真琴君。お尻はちゃんとあげて」

 そのままくったりとベッドに倒れこもうとした俺の腰を、柊也の左腕が一本だけで器用にひっぱりあげた。はたから見たら上に突き出すように尻を柊也に向けているわけで……その上、思うように力が入らないからバランスをとるために膝を大きく広げている。

 つられて足の間も、隠しようもなく晒しているわけで。そんな認識がこのとき正しくできていたら俺はここで何回か死ねてる。

「勝手に動いたらお仕置きしますよ?」
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