あい らぶ? こめ。

神室さち

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一難去ってまた一難

なんでこんなことするんだよ。

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「ふんっ も、やだ。入れ……んなぁ!」

 ズルズルと、腹の中を何かが逆流してくる。浣腸もお湯も熱かったけど、今入れられているものも、熱い。というか、入れられた場所が熱くなっていく。なんだ、これ?

「熱ッ なんか、熱……ぃっ」

「ホットジェルです」

 指とかが、抜けた。けどそのあとまた、指が二本入ってきた。

「マコの中、もともと温かいけど、もっと熱くなってきたな?」

「ええ。もっとトロトロにしてあげますよ」

 二本の指。柊也と藤也が一本ずついれてるらしい。もう痛みはあまりなくて、バラバラに動く指がたてる、ジェルが絡む音のほうが気になって仕方ない。

「や。なんで。こんな……っと、す……」

「あれ? 今更それ聞く?」

 藤也がさも意外そうに、俺の耳をかじりながら言う。確かに今更だ。今更だけど、聞くタイミングを与えなかったのはお前らだ!!

「わからないですか?」

 柊也が、もう一つの耳の縁を舐め上げる。

 わかんねぇよ! 何で俺、お尻の孔なんか弄られなきゃなんねぇんだよ!!

 できれば声に出して叫びたい。でも、なんでか俺の口から出てくるのは、短い喘ぎ声みたいなのばっかりで、大した言葉にならない。

「決まってるじゃないですか。セックスする為、ですよ」





 セッ!?

 セッ くす。って?





「どうした? ぽかーんとした顔して。したことなくても知ってんだろ?」

「しっ……って、る、けどっ 俺ッ 男ッ!!!」

 バカにすんな。したことなくても知ってるに決まってんだろ。その、男と女が……男が、女の子のアソコに、アレを、挿れる、行為。

「そーなんだよなぁ マコは男だから女の子みたいに勝手にヌレヌレになっちゃう場所がないから、代わりにこっち、使うわけ」

 くちゃくちゃと、よくもまあそれだけシンクロできるものだと思えるくらいに的確に俺の中を痛みを感じさせずに掻き回す指の一本が、前立腺ってとこををぐっと押す。

「ひあっ!」

「真琴が女の子なら二つ孔同時に……と行きたいところなんですが、さすがにね、ひとつしかないので」

 柊也が残念そうにそう言って、藤也に押された場所を指先で掻く。心底残念そうなのが腹が立つ!!

「んくっ!!」

「よくほぐせば、十分こちらでも気持ち良くなれますよ」

「そうそう、女の子とするのじゃ絶対できないくらい気持ちいいことしてやるからなー」

 していらない! 俺は普通に女の子として脱童貞したいんだ!!
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