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ハジメテ

第1話 オタク君に迫られてます

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 古い学校の更に古い離れ校舎に、男子高生が2人。
 1人は久遠 秋くおん あきもう1人は太田 拓郎おおた たくろう通称オタク君。

「久遠君、単刀直入に言わせてほしい」
「え、あーっと、ごめん状況がまだ……」

「君を抱かせてほしい」
「……、、、っは?」


 何も聞かされず、そもそも何故ここにオタク君が居るかもよく分かってないまま、更によく分からないことを言い出すオタク君に固まる久遠君。


 正直、久遠君はモテる。今まで彼女が居たこともあるし、それなりに告白もされる。今日だって、朝学校へ来ると机の中に放課後この場所に来て欲しいと書かれた手紙があったから、今ここにいるのだ。

 それがまさか、関わりを持ったことの無いオタクで噂のオタク君だとは全くの予想外。



「…いや、ごめん、オタク君……じゃなくてえっと…」
「太田です。太田拓郎」

「太田君、俺その、…そういう趣味でも無いし、」



 初めての体験過ぎて、断り方もよく分からないなりに丁重にお断りする久遠君。だが、オタク君の諦めはかなり悪かった。



「最初はそれでも構わない、頼むとりあえず1回、1回だけ」
「いや、1回とかそーいう問題でもなくて……」
「分かった、じゃあこうしよう。もし、行為が終わった時点で君が底知れない程嫌だと感じていたら10万円渡す、それでどうだ?」
「じゅ、10万!?」


 オタク君は知っていた。久遠君が経済的に豊かでないことを。
そして、かなり押しに弱いことを。



「絶対だ、約束する。」
「……っはぁ。分かったよ、約束だからな。」



 と、久遠君の返事を聞いた瞬間、オタク君は久遠君の唇を奪った。



「っん、…」


 啄む様に、何度も何度もリップ音をたてながら繰り返す。
 次第にキスは深く、熱を帯びてオタク君の舌が久遠君の口の中に入り、中を味わう。


「んんっ、…ぅぅん、…ぁ…」



 なんと、オタク君。見た目に反してかなりキスが上手い。
 すぐに久遠君の顔は惚けていく。

  調子に乗ってオタク君は、服の中に手を入れ久遠君の小さな乳首を掠めた。


「…ぁッ、んんっ…ちょ、ここで、すんの、?」


 ビリッした初めての感覚と、自分から出る甘い声に戸惑いながらも、残ってる理性で訪ねた。
 

「ん?…そうだね、誰か来るかもしれないけど。ほら、…学校って燃えるでしょ、?」



 そっと耳元で囁くと、久遠君の体がビクッと跳ねた。
 オタク君はそんな久遠くんを見て、興奮を抑えられず、また乳首の周りを弄り始めた


「やっ、んぁっ……っ、」
「声、可愛くなった。もっと聞かせて?」
「ふっ…んっ……っ…」



 今までこんなことをされた経験など勿論ない久遠君は、涙を少し滲ませながら口に手の甲を当てふるふると首を横に振った。
 自分からこんなに甘い声が出るのも、想像以上の快感にも困惑し、久遠君にとって声を我慢することが唯一理性を保つ方法だった。


 が、そんなことは関係ないと、オタク君は久遠君の両手を取り、彼の頭の上まで上げて片手で固定すると、追い打ちをかけるようにずっと乳輪を虐めていた手でグリッと乳首撫で始める。


「ひぁっ、…ぁ、ぁんっ……くっ、…ん、」

 なんとか声を出さまいと、必死に唇を噛み締める姿に、オタク君は心底興奮した。
 目はとっくにトロトロに溶けているし、正直声もあまり抑えられていない。初めてとは思えないほどすぐに快楽を受け入れる姿にを感じた。

 残り少しの理性を保とうとするウブな姿を目に焼きつけると同時に、早く堕としてしまいたい欲がふつふつと湧き上がるのだ。

 オタク君は1度手を止めると、久遠君のことを優しく抱き締め慰めるような優しいキスを落とす。


「んっ…、ぅん、…」


 今までの行為に対するそのキスの優しさに、久遠君は少し驚きながらも甘く酔いしれた。
 
 オタク君が1度唇を離すと、そこには、ハートが見えるほどトロンと惚けた可愛らしいお顔が熱の篭った目で見てくる久遠君がいて、堪らなくなりギュッと抱きしめて頭を撫でながら語りかける。


 「久遠君、可愛い声が出るのはね、僕にとって凄く…すごく嬉しいことだから我慢しなくていいんだよ?」
「でも……」
「大丈夫、ここには誰も来ないし、久遠君は"気持ちいい"に素直になって良いんだよ」


 優しくて、甘すぎる声に理性が溶け、欲が勝つ瞬間をオタク君は見逃さない。

 もう一度キスを落とし、舌を絡ませると、既にぷっくりとした可愛らしい乳首を弾き始めた。


「あっ…んんっ、…っらめ、ッ」
「ダメじゃないよ、ほら素直になって?」


 甘い刺激に、甘い声、その両方を当てられて久遠君の理性などぐずぐずに溶けていった。


「ぁ…ゃんっ…ふっんんぁ」
「かわいい、お目目がハートになってる。乳首気持ちいい?」
「あっあっ…きもちっ、ぁんっ」


 オタク君は乳首を愛撫していた手を、しなやかで細い腰を辿って内腿まで下ろした。寂しそうに主張する乳首には唇を落とし、今度は舌で刺激を与える。

 久遠君の腰は無意識に揺れ、声には更に甘さが加わっていて、快楽に身を委ねているのが見て取れた。



 内腿まで持ってきた手はそのまま厭らしく伝い、そり立っているソレをツーっと撫でた。


「あっ…はぁっんっんっ…ぁあんっぅ」
「はーっ、可愛い…。乳首とおちんぽ、両方虐められて気持ちいいね?」
「…っ、うん、、ちく、び…もっんんおちんぽも、きもちぃのっあぁっんっ」


あの久遠君の口から、"おちんぽ"なんて言葉が出てくるなんて…。
 快感に弱く、従順な姿にオタク君も理性などすぐに飛んで行った。

 オタク君は、我慢汁で溢れている昇りをツンツンと虐めてピクピクと可愛らしく反応する姿を楽しんだ。


「あぁ、可愛い…。ほらここ、もうこんなに濡れて触って触ってってお強請りしてる。」
 「やだぁ…っ、あっんひぁッ…んぁ」
「久遠君、1回出しちゃおう」
「らめっ、ぁらめらめぇっん…ちゅよいの、んぁっ、らめぇっなんかクるっはぁ…きちゃぁう…、」



「いいよ、秋。そのままイって?」
「んっああっ…ぁ、ぁッはぁっ、んっッあ…、~~~ッッ」



 久遠君が勢いよく吐き出した白濁液は、2人の腹を容赦なく汚す。
 オタク君は久遠君に見せつけるように厭らしく絡め取り、糸を引かせながら舐めた。

 その卑猥な行為を、既に理性が壊れた久遠君はうっとりとした顔で見てしまう。
 満足したオタク君は、もう一度精液を絡め取ると、ローションを加えて、そのまま久遠君の形の良い可愛いお尻に手をかけた。


「ァっ、やッまって…」
「大丈夫、すぐ気持ちよくなれるよ」


 ハリのあるお尻をむにむにと揉んだ後、オタク君の長くて細い指が穴の縁をなぞるように掠めた。
 ビクビクしている反応を少し楽しんだ後、しっかりローションを垂らしてゆっくりと指を挿入いれ始める。


「んッ…やぁッ、むりぃ…っ、」
「無理じゃないよ、ほーらここもよしよししてあげる」
「ん"ぁ…ぁッあんっ、んんッ」
「かわい。ほら、秋のお尻俺の指のことぎゅーってしてくれる」


 最初は異物感を顕にした久遠君だったが、先程出したばかりではあるものの既に勃ち上がったソレを触られると筋肉が緩みすんなり入っていった。
 自身を触られているからなのか、それともお尻の中を触られているからなのか判断はつかないが頭の中は快楽に支配されていく。

 そんな緩みきった久遠君の顔を愛おしそうに見つめながらもオタク君は更に快楽を与えるべくある1点を探しながらナカを触る。
 そしてようやく、ほんの少しぷっくりとした場所を見つけると、口角をニヤリと上げた。



「秋、気持ちい?」
「…っ、わかんなっ、ぁっ…」

「そっかそっか、じゃあ、……ここはどう?」
「…っっ!?、やあっ…だ、ッめぇええそこッ、っ…や…ぁっンっッ」


 あくまでも軽く、ふわっと前立腺を掠めただけでこの反応。
 腰はビリビリと反らされ、声は抑えることを知らないとでも言うかの様に溢れ出ている。
 だらしなく開いた口からはよだれが垂れていて、目にはハートを浮かべながら快楽を享受している姿はオタク君にとって正に天使としか言いようが無かった。


「初めてなのに、すんなり2本咥えちゃって」
「ひぁッ…んっあぅ、ックぁ…ぁあっあっんっん"んっ…、まっ…ッでぇ!むりぃッ…」
「ほら、もう前触ってないのにこんなに感じて。…もう1本増やすよ?」

「ああっんッ、らめッらめっ…ッ、ばらばらむりぃっあぅッん」


 先走りをダラダラ垂らしたソレには触れるのを止め、ナカに重点をおいて快感を与え続けると、久遠君はいとも簡単に快楽の波に飲み込まれた。
 その姿を見て、そろそろか、とオタク君はベルトをガチャガチャ開けその外見に反して大きな反り立つ熱棒を取り出した。


「秋、ほらこっち向いて。これ、見える?今から秋のナカに入るんだよ」
「ッ…、む、むりッ、はいんない…、」

「だーいじょうぶ。ふふ、秋のお尻に近づけただけでチュッってキスしてくる、可愛いね。…このままゆっくり入るよ、?」
「やッ…ぁ、まって…んッああっ!あッあっッんっゃあッっん」


 ズプズプと入り込んだナカは窮屈さは感じるものの、長い愛撫のおかげか意外とすんなり奥まで入る。


「ほら、ちゃんと受け入れてくれた。お利口さんだね。」


 そう言いながら優しく頭を撫でて瞼にキスを落とすと、褒められた子供の様に嬉しそうに擦り寄ってくる。
 そんなあまりの可愛さを放つ久遠君にオタク君は気が滅入りそうになりながらも愛おしさが溢れ出てきた。


「ね、秋のナカ暖かい。俺が入ってきて嬉しい嬉しいってきゅうきゅう締め付けてくる。…そろそろ動くよ?」
「へ?、あっッ…ゃあんっらめぇ、ッんまっ…でぇふか、ふかいィッ!!あっあっぅんっんんッ」

「…ッ、ここ、気持ちいいね?触れたらイイ声出るもんね?」
「あう"んっ、…~~~ッッ、ま、もっむ、りぃィっ、クるっ、やらなんかきちゃっうんんんっ」
「…っ、えぐ…っ…、持ってかれる」


 バチバチっと久遠君の前に火花が散る。さっき前を触られてイったのとは違う衝撃が全身を襲う。
 身体中がピクピクと痙攣し、目は白黒している。吐き出した白濁液は勢いよく飛び散り2人の体を無遠慮に汚した。はぁはぁと呼吸を繰り返す久遠君の意識は朦朧としていて何が起きたのかイマイチ理解出来ていない。

 これ以上はまずいと察したオタク君は、ギリギリ射精できなかった不完全燃焼感を感じながらも彼の体から自身のモノを抜く。
 正直目の前にいる久遠君を見れば自身の手で治めても普段の数100倍気持ち良い。


 所謂、中イキをした久遠君はしばらく体を痙攣させた後焦点の合わないトロンとした瞳でオタク君を見ていた。
 初めてで中イキができるなんて、これ以上無い才能を持ち合わせた久遠君を手放したくないとオタク君が必死で次の策を考えているとは露知らず、今まで知らなかった色気のあるオタク君を魅せられて胸がドキリと鳴るのを感じた。

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