上 下
15 / 32

ホワイトデーのお返しは?

しおりを挟む
「せんぱ~い」
「げっ、嘉山」
「もー、げっ、はやめてくださいよ~」
「条件反射だ」
「これ、どうぞ」
僕にクッキーを渡してきた。
「手作りじゃないですけど、お返しです」
「わざわざ、、、お前に余り物あげたのに」
「美味しかったし~」
「あっ、ありがとな」
「また部活で~」

昼休み、学食で継山くんとランチ。
「晴、、、これ、お返し」
「あっ、これ僕が食べたいって言ってたマカロン?」
「うん、昨日買ってきた、早めに食べてね」
「ありがと~、早速一つ、、、パクッ」
「美味しそうに食べるな~」
「塑雨も食べる?」
「いいよ、晴に買ってきたんだし」
「じゃあ一口ど~ぞ」
食べかけを差し出す。
「くっ、、、」
「食べかけじゃ駄目か、違うヤツ、、、」
手を掴まれ、食べかけのマカロンをパクッ。
「ん、美味しい」
「でしょ、塑雨大好きっ」
「これだから、無自覚な天然は、、、」
塑雨が真っ赤になって横を向いてしまった。
「塑雨大丈夫?」
「晴が可愛すぎるからだ」
「ん?」
「その首をコテンとするのはやめろ、ダメージがでかすぎる」
「?、残りは家で食べるね、塑雨ありがと」

放課後の生徒会室。
「あと少しで卒業式だね、生徒会代表で副会長も出席するとは知らなかったよ」
「ああ、入学式は会長だけだったしな」
「会長は送辞読むんだよね、頑張って」
「高遠がいるから頑張れそう」
「なんじゃ、それ」
「そうだ、これ、、、」
「うわっ、これ、高級菓子店の包み、、、」
「お返しだ」
「僕、手作りのショボいヤツで、、、こんなの貰えないよ」
「いや、、、僕にとってはこれ以上の価値があったよ」
「で、でもっ、これすごく高いや、、、」
尾田の唇で言葉を遮られた。
ちょうど開いてた唇から舌が入ってくる。
口の中を舐められ、舌を絡めてきた。
尾田の唇が離れると、間にキラキラ光る糸が見える。
唾液と気付き顔が真っ赤になる。
「な、な、なんで」
「高遠が気にしてるから、差額貰っただけ」
「さ、さ、差額って」
「貰いすぎたかな?」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)

夏目碧央
BL
 兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。  ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

ヤンデレ執着系イケメンのターゲットな訳ですが

街の頑張り屋さん
BL
執着系イケメンのターゲットな僕がなんとか逃げようとするも逃げられない そんなお話です

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

処理中です...