63 / 79
第四章:みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(全10話)
みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(4/10)
しおりを挟む「あぅ、その、ぇぅ、ユゥ、タ……//////」
「どうした?」
窮したルーは、一言ずつ、たぐり寄せるように言葉を口に出していきながら、
「一緒に入るのはやぶさか、じゃ、ない、というか、
拒まないです。、むしろ、ボクも、一緒に入りたい、と、は、
おもうの、ですけど、、、////
ただ、その、…………//////」
と、そこまでルーはいいかけて、
「あっ、」
一方この時、ルーは、
洗面台の脇に積まれたタオルケットの山を、発見した。
「…………、、」
それを一つ取り、
「………………、、//」
ぬぎ、ぬぎ、と、
「あぅ……//////」
(ボクのひみつが、ばれる事は、なんとか阻止できそうです//////)
しゅる、しゅる、かちゃ、…………
ルーが、脱衣を始めたようだ。
流れてくる空気、というか、
そう大きくはない脱衣室のなかで、
ルーの体臭が、満たすようにたちこめる。
なんというか、乳の匂い? というか、なんというか、
汗の匂い、も、まあまあする。
そんな、混じり合った香り…………
そんな折り、
ゆうたはがちゃ、と浴室の扉を開く……
急に背後を振り返り、
「おん? ルー、身体にタオル巻いたのか……」
「ひゃっ?!」
驚いた、ルー。
…………バスタオルで、その胴体に巻く、そのさなかだったらしい。
「は、はいっ/////」
「何に対するはい、なんだろうね……?」
いいながら、ゆうたは、ルーの様子を観察しながら……
ルーの方はというと、
(は、はだか、、はだかなのにっ、
せ、背中を、せなかをみられちゃった//////////////
ま、まえはみられてないから、だいじょうぶ……なはず…………)
……
(…………、、)
「…………」
まきまき、
「……………、、、、」
まきまきまき、
「…………、、」
(こころのじゅんびができてないよぅっ!?……//////)
(あ、そうだ、)
まるで、茶筒のラベル被いを回すかのように。
すこしずつずらしながら、ルーは、自分のからだのタオルを、自分の身体に沿わせながら、ずりうごかしていく……
「…………、、」
「俺は暗器使いじゃないんだからさ……」
ゆうたからしてみると、奇妙でしょうがない……
いったい、ルーの急所に、なにがあるというのか。
「えぇと、えと///、、、、」
まるで暗器使いから己の急所を隠そうとするかのように、
己の胴体に巻くタオルケットを、徐々にまきまきとさせて、
やがて最終的に、自分の身体に巻き終えた。
「これで、よしっ////」
自分を自信付けさせるかのように、鼓舞するようにルーはそう言った。
(なんなんだろね……?)
なんの事情も知らない、
お気楽極楽なゆうたの側としては、頭を掻くしかない……。
はてさてそれでそれで、
「まあいいぞ、さあ、入ろう。」
「わっ、わっ、ふゎぁっ//////」
リノベーションされた浴室。
その中に後続のルーも入った頃で、ゆうたは背後を振り返り、
「先に湯船入るか? それとも、髪洗っちまうか??」
「あっ、あぅ、あの、その、洗う、とは?/////」
「これ、」
「シャンプー、やったことないか?」
「頭髪用の、洗浄剤……?! す、すごいっ!!」
ルーは、はじめて見る物だ。
「それに、これは……、お湯!?
温泉、なのですか?! ユウタ!??」
「あのね……給湯器、というのがあってね……」
室内に温泉があるなんて!? と驚くルーである。
それにゆうたは、かいつまんだ概要を話した。
なるほどなるほど、
説明を聞いた。
「人工の、温泉?!しかも魔法も薪もいらないなんて、すっごい!!」
「おいおい……」
ゆうたはあきれたように声を出すしかなかったのだが、
ルーは、確かめるために、ルーはシステムバスのコントロールパネルに、己の指を触れて、異能で確かめたりして、
そんな後なのだから、一方のルーはすっかり感極まってしまっており、
(やっぱり、このせかいって、すごいっ!)
手足をばたばたさせて、
驚いてはしゃいだ。
「……?」
その直後、ルーは湯船の湯を見て、
「なんか、ほかほかしてる…………」
お湯に手を触れさせようとして……
「ああ、そしたらな……」
ゆうたはそれをみて、シャワーのスイッチを入れて、お湯を出し始めた。
それをルーの手そばにさしだして、
「おふろに、こんな新鮮なお湯が……!」
ルーは喜色に顔を溢れさせて、そのシャワーの湯をのぞき込んだ。
そうして、己の手の指を伸ばし…………
ここまでのこの異世界での過ごし方で、注意が鈍っていたらしい。
それとも、自分の異能で、どんなものなのかを早く確かめるためだったのか、
何もためらいもなく……
じゃっ、と手の指にお湯に浸けたルー。
「熱いっ!!」
目をバッテンにすると、
「やっ、やだぁっ! 熱いお湯はこわいよぅっ?!」
「…………」
……
なんともいえない。……
「俺も、小さい頃は熱いお湯が厭だったな……」
お湯の温度を、……まあなんというか、こんなもんだろ、
的にではあるが、ちょうど良さそうな温度まで、設定ダイヤルを回して、温度を下げてやる。
「ほれ、こんなもんでどうだ?」
「これなら、だいじょうぶ、かも、」
「そうか、……」
まだ湯に手を付けていなくて、目でそう判断したルー。
それをみて、ゆうたは、考えて、
さらに一段階、温度を下げた。
「ひゃっ?! つめたっ!」
「~~っ」
こんどこそは、…………
ダイヤルを再び調整した。
「えふ~っ、……/////」
(手だけで気持ちよくなってどうするのかね……?)
湯船の湯の温度は、シャワーよりも若干熱く感じられた。
――それなら、先にシャワーしたほうがいいな……
と、ゆうたは判断するに至った。
そんな過程を踏みつつ、
ゆうたはルーの洗髪を開始したのだが……。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる