ノーマルニートな俺、家の勝手口の向こうの異世界で、欠食児童な勇者の孫のへなちょこ性別不明娘の相棒になりました

もにもに

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第四章:みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(全10話)

みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(4/10)

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「あぅ、その、ぇぅ、ユゥ、タ……//////」




「どうした?」



 窮したルーは、一言ずつ、たぐり寄せるように言葉を口に出していきながら、



「一緒に入るのはやぶさか、じゃ、ない、というか、
 拒まないです。、むしろ、ボクも、一緒に入りたい、と、は、
 おもうの、ですけど、、、////
 ただ、その、…………//////」



 と、そこまでルーはいいかけて、



「あっ、」



 一方この時、ルーは、
 洗面台の脇に積まれたタオルケットの山を、発見した。



「…………、、」



 それを一つ取り、



「………………、、//」



 ぬぎ、ぬぎ、と、



「あぅ……//////」



(ボクのひみつが、ばれる事は、なんとか阻止できそうです//////)




 しゅる、しゅる、かちゃ、…………



 ルーが、脱衣を始めたようだ。


 流れてくる空気、というか、
 そう大きくはない脱衣室のなかで、
 ルーの体臭が、満たすようにたちこめる。



 なんというか、乳の匂い? というか、なんというか、

 汗の匂い、も、まあまあする。


 そんな、混じり合った香り…………




 そんな折り、
 ゆうたはがちゃ、と浴室の扉を開く……
 急に背後を振り返り、


「おん? ルー、身体にタオル巻いたのか……」



「ひゃっ?!」




 驚いた、ルー。



…………バスタオルで、その胴体に巻く、そのさなかだったらしい。



「は、はいっ/////」


「何に対するはい、なんだろうね……?」



 いいながら、ゆうたは、ルーの様子を観察しながら……

 ルーの方はというと、




(は、はだか、、はだかなのにっ、
 せ、背中を、せなかをみられちゃった//////////////
 ま、まえはみられてないから、だいじょうぶ……なはず…………)



……



(…………、、)




「…………」


 まきまき、



「……………、、、、」


 
 まきまきまき、




「…………、、」




(こころのじゅんびができてないよぅっ!?……//////)



(あ、そうだ、)



 まるで、茶筒のラベル被いを回すかのように。

 すこしずつずらしながら、ルーは、自分のからだのタオルを、自分の身体に沿わせながら、ずりうごかしていく……



「…………、、」


「俺は暗器使いじゃないんだからさ……」



 ゆうたからしてみると、奇妙でしょうがない……


 いったい、ルーの急所に、なにがあるというのか。



「えぇと、えと///、、、、」



 まるで暗器使いから己の急所を隠そうとするかのように、
 己の胴体に巻くタオルケットを、徐々にまきまきとさせて、
 やがて最終的に、自分の身体に巻き終えた。



「これで、よしっ////」


 自分を自信付けさせるかのように、鼓舞するようにルーはそう言った。


(なんなんだろね……?)



 なんの事情も知らない、
 お気楽極楽なゆうたの側としては、頭を掻くしかない……。







 はてさてそれでそれで、



「まあいいぞ、さあ、入ろう。」


「わっ、わっ、ふゎぁっ//////」



 リノベーションされた浴室。

 その中に後続のルーも入った頃で、ゆうたは背後を振り返り、




「先に湯船入るか? それとも、髪洗っちまうか??」


「あっ、あぅ、あの、その、洗う、とは?/////」


「これ、」



「シャンプー、やったことないか?」


「頭髪用の、洗浄剤……?! す、すごいっ!!」



 ルーは、はじめて見る物だ。



「それに、これは……、お湯!? 
 温泉、なのですか?! ユウタ!??」



「あのね……給湯器、というのがあってね……」




 室内に温泉があるなんて!? と驚くルーである。

 それにゆうたは、かいつまんだ概要を話した。




 なるほどなるほど、

 説明を聞いた。



「人工の、温泉?!しかも魔法も薪もいらないなんて、すっごい!!」



「おいおい……」


 ゆうたはあきれたように声を出すしかなかったのだが、


 ルーは、確かめるために、ルーはシステムバスのコントロールパネルに、己の指を触れて、異能で確かめたりして、
 


 そんな後なのだから、一方のルーはすっかり感極まってしまっており、



(やっぱり、このせかいって、すごいっ!)




 手足をばたばたさせて、
 驚いてはしゃいだ。




「……?」





 その直後、ルーは湯船の湯を見て、



「なんか、ほかほかしてる…………」



 お湯に手を触れさせようとして……



「ああ、そしたらな……」


 ゆうたはそれをみて、シャワーのスイッチを入れて、お湯を出し始めた。

 それをルーの手そばにさしだして、



「おふろに、こんな新鮮なお湯が……!」



 ルーは喜色に顔を溢れさせて、そのシャワーの湯をのぞき込んだ。
 そうして、己の手の指を伸ばし…………




 ここまでのこの異世界での過ごし方で、注意が鈍っていたらしい。

 それとも、自分の異能で、どんなものなのかを早く確かめるためだったのか、



 何もためらいもなく……

 じゃっ、と手の指にお湯に浸けたルー。






「熱いっ!!」



 目をバッテンにすると、



「やっ、やだぁっ! 熱いお湯はこわいよぅっ?!」



「…………」


 
……

 なんともいえない。……




「俺も、小さい頃は熱いお湯が厭だったな……」



 お湯の温度を、……まあなんというか、こんなもんだろ、
 的にではあるが、ちょうど良さそうな温度まで、設定ダイヤルを回して、温度を下げてやる。



「ほれ、こんなもんでどうだ?」


「これなら、だいじょうぶ、かも、」


「そうか、……」



 まだ湯に手を付けていなくて、目でそう判断したルー。
 
 
 それをみて、ゆうたは、考えて、



 さらに一段階、温度を下げた。


「ひゃっ?! つめたっ!」


「~~っ」



 こんどこそは、…………

 ダイヤルを再び調整した。



「えふ~っ、……/////」



(手だけで気持ちよくなってどうするのかね……?)



 湯船の湯の温度は、シャワーよりも若干熱く感じられた。



――それなら、先にシャワーしたほうがいいな……



 と、ゆうたは判断するに至った。




 そんな過程を踏みつつ、



 ゆうたはルーの洗髪を開始したのだが……。





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