61 / 79
第四章:みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(全10話)
みみかき・おふろ・ごはんと…かくしごと(2/10)
しおりを挟む…………
「将来なりたい物、とか……あるか?」
俺は、質問を続けた。
「もちろん決まっています! ボクはですね…………――」
ふむふむ?
「騎士に、なりたいんです!」
笑顔をあふれさせて、ルーはそう言った。
「そのためには、今以上に剣術を身につけて、勉学も頑張って、勉強して、りっぱな、おじいさまみたいな、かっこいい勇者の騎士に、なりたいんです!」
なるほど…………
ファンタジー異世界らしい、就職先があるもんだ。
国?自治体?にやとわれる、ということは、
一種の公務員なのだから、身分の安定もしているだろうし、。
「あっ、もちろん…………」
「ユウタみたいに、恩給で暮らしていけるのも、悪くないと想います!」
「…………」
ルーはてへへ、と顔を赤らめて、
「引退したあと、なら、ですけどね?」
……来年の話をすると鬼が笑う、とはいうがね。
この場合はどーなのだろうかね?
……
「さあ、切り終わったぞ。」
「はわぁ………!」
ぴかぴかになった己の手の爪に、目をきらきらとさせる、ルー。
手の指の爪は、これで完了だ。
* * * * *
「きれいになった!」
はしゃぐルー。
一方で、こんだけ不衛生ということは、
と頭が働いて、
「さぁ、くつろいで、俺ちゃんの膝に、頭のせな」
「ほぇっ、?、次はなんですか……♡」
ルーのやつは、要領を得たのか、
存外素直に、俺のあぐらの上に、頭を置いてくれた。
「ユウタ、なにしてあそんでくれるのですかっ♪」
まあ、じっとしててくれ、って。
「耳掃除……も、してやるか」
部屋の常備綿棒を取り出して、
その一本、を、膝の上に頭をのせたルーの顔上に、かざしてしまう。
「え、…………」
するとルーは、
「ま、まさか、その棒、を、まさか、ミミカキ、みみをかく、
ということは、
ボクの耳のあなのなかに、その棒を……!?」
どうもここで初めて、
みみかき綿棒、なるものを見たようで、
「あ、あぅ?! ぁう、こわいようぅっ?!」
だいじょうぶ、ダイジョウブ…………
ベビーローションで湿らせた綿棒で、そっとルーの耳の穴まで、綿棒をゆっくりと、もっていっていく…………
「さて、やるか。」
「あぅぅ、し、しんじてますよ、しんじてますからね?! ユウタ!」
観念した割には手足をじたばたさせながら、
うるさいルーに、こないだの治癒魔法の件での、己の醜態を思い出した、俺。
嗚呼、マッタク…………
「いくぞ……」
「ひゃ、ひゃ、ひゃぁっ!? ……あっ……?」
ごそごそ、ごそ…………
「は、ひゃ、うひゃ、はうっ♡」
ごそごそごそ、…………
「あ、あ♡、あっ♪ ぁっ♡」
ゴソゴソ、とやるたびに、
ルーは、身体をくねらせたり、ぴくぴくさせたり、
「くすぐったいよぅっ! ユウタっ……あっ♡あ、あっ♡」
まあ、ミミカキの気持ちよさは、
耳掻きを人生の内でやったことのなかった異世界人が体験したら、
そりゃあ刺激はつよかろう、が………
ルーは、まるで絶頂にあるかのように、あえぎ声を上げて、
はしたなく、
声と身体を蠱惑させながら…………
「あっ、あっ♡、あんっ♡ あっ…………――♡」
………
「あぁぁ………………♡」
…………果てた。
* * *
さて、結果はというと、
ごっそり取れた。
「………………」
「はー、あー♡、あぁーっ♡…………」
……とてもじゃないが、この幸薄げな美少女面とは縁遠いシロモノが、
ルーの耳穴からは、取れて、出てしまった…………
「……………………、、、」
というか、こう、ルーの頭が近くに来ると、
ひとつ気づいたことがあったのだが、
それもあるのだが、もう一つ気づいたことがあった。
「そういえば、足の爪、忘れてたな…………」
「ほぇ、ほぇっ♡ ほえ…………♡」
絶頂したルーは、俺の言うがままに、
己の足の、ブーツを、脱いだ。…………
ルーのブーツを脱がせた。
すると、
「…………、、、」
一気に漂ってきたスメル。
なんというか、香ばしいにをい、が…………
「あっ、」
「///////////」
恥ずかしげに、はにかむ、ルー。
…………、、、、
足の部分を、
ゆびで、掻いてみたところ、
垢が、削れるように取れた。
…………
とりあえず、何も考えず、ルーの足の爪を、すべて整えてやった。
「あー♡、はー、♡。あぁーっ♡」
ルーのやつは、とろけてしまっている。
そんなルーの頭を、俺はたぐり寄せた。
およそ直感というわけではないが、
これだけ傍証というのがたまっていれば、およそ、導き出される答えは、限られてくるわけで…………
「ちょっと失礼……」
「 わ、 わ♪ わ♡ 」
この、ちびっこ……ルーのやつ。
その、
あたまのにおいを、嗅いでみる。…………、、、、、
もふもふしてて、それでいて、はねっ毛がすごい。
………………、、、、
「くさい……」
「!?」
がーん、となるルーに、俺は冷静に二の句を告げる。
「風呂、入ろうか……」
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
四条雪乃は結ばれたい。〜深窓令嬢な学園で一番の美少女生徒会長様は、不良な彼に恋してる。〜
八木崎(やぎさき)
青春
「どうしようもないくらいに、私は貴方に惹かれているんですよ?」
「こんなにも私は貴方の事を愛しているのですから。貴方もきっと、私の事を愛してくれるのでしょう?」
「だからこそ、私は貴方と結ばれるべきなんです」
「貴方にとっても、そして私にとっても、お互いが傍にいてこそ、意味のある人生になりますもの」
「……なら、私がこうして行動するのは、当然の事なんですよね」
「だって、貴方を愛しているのですから」
四条雪乃は大企業のご令嬢であり、学園の生徒会長を務める才色兼備の美少女である。
華麗なる美貌と、卓越した才能を持ち、学園中の生徒達から尊敬され、また憧れの人物でもある。
一方、彼女と同じクラスの山田次郎は、彼女とは正反対の存在であり、不良生徒として周囲から浮いた存在である。
彼は学園の象徴とも言える四条雪乃の事を苦手としており、自分が不良だという自己認識と彼女の高嶺の花な存在感によって、彼女とは距離を置くようにしていた。
しかし、ある事件を切っ掛けに彼と彼女は関わりを深める様になっていく。
だが、彼女が見せる積極性、価値観の違いに次郎は呆れ、困り、怒り、そして苦悩する事になる。
「ねぇ、次郎さん。私は貴方の事、大好きですわ」
「そうか。四条、俺はお前の事が嫌いだよ」
一方的な感情を向けてくる雪乃に対して、次郎は拒絶をしたくても彼女は絶対に諦め様とはしない。
彼女の深過ぎる愛情に困惑しながら、彼は今日も身の振り方に苦悩するのであった。
3024年宇宙のスズキ
神谷モロ
SF
俺の名はイチロー・スズキ。
もちろんベースボールとは無関係な一般人だ。
21世紀に生きていた普通の日本人。
ひょんな事故から冷凍睡眠されていたが1000年後の未来に蘇った現代の浦島太郎である。
今は福祉事業団体フリーボートの社員で、福祉船アマテラスの船長だ。
※この作品はカクヨムでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる