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ティンポラス編
8 炭鉱の戦い前日譚
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「チッ! ベタベタじゃねぇか。」
スライムとの死闘を終え、我に帰ったオレがまず目にしたのは液体まみれの自分の病院服だった。
「どこかで新しい服、調達しねぇとな……」
20枚の銅貨を握りしめ、俺は街を探して歩き始めた。
四時間くらい歩いただろうか……
歩くのは苦痛ではなかった。
と言うより、苦痛を感じにくくなっているのかもしれない
「まぁ今までの悪夢に比べればこのくらい何でもないか……」
まさか異世界に来てまでこんなにボロボロになるとは思いもしなかった。
しばらくすると、スラム街のようなところが見えて来た。
オレは生気の宿らない目を凝らして街を見据える。
「汚い街だな……まぁこんな服着てるオレも人のこと言えないがな……」
スラム街に到着し、しばらく歩いていくと、古着を売っている店を見つけた。
「ん? あぁ、いらっしゃい。」
店番をしている50代くらいのおじさんがめんどくさそうに言葉を発する。
「この店で一番安い服ってどれすか?」
「安いやつ? こいつかな。」
そう言って店番は汚い箱の中から薄汚れた黒フードを取り出す。
その黒フードは丈が長く、着たら足元までありそうだった。
(これならズボン買う金も浮いて安上がりだな。)
「いくらっすか?」
「……銅貨20枚。」
店番は俺の左手に握られた銅貨を凝視しながら答える。
「ぼったくりだろ。」
「いや、適切な価格設定だとも。」
「はぁ…なら他の店で買いますよ。」
「やめとけ、この街の服屋はここだけだし、他の街は基本的に悪魔みてぇなモンスターが統治してっから、ここくらいしか買う場所なんてねぇよ。クローディアってモンスターの街は特にたちが悪い。あそこに足を踏み入れようもんなら即刻奴隷だね。」
「……分かりましたよ。買えば良いんだろ。はい、どうぞ。」
オレは全財産を店番ジジイの掌に叩きつける。
「へっ、まいど!」
店番のジジイは薄ら笑いを浮かべている。ご満悦のようで何よりだ。
「じゃあせめて、こいつ処分しといてくださいね。」
オレは着ていた病院服を店番に投げつける。
「うわっと……うわ! くっせえ!! 何だこれ!」
店番の怒鳴り声をよそにオレは黒フードに着替え、足早に街を去った。
「くそ、また一文無しかよ。どうしたもんか……」
「……はぁ、また稼ぐしかねぇよな。」
ため息をついたオレはポケットに突っ込んだオ○ホを握る。
「あぁ、そういえばスライム倒した時に、新しいスキルが何とか、とか言ってたな。」
オレはオ○ホを取り出して強く握り、オ○ホのステータスを表示させる。
『ステータス』
「しゅごいオ○ホール」
固有スキル【不滅の肉欲】
このオ○ホールに常時「破壊不能」を付与する
【硬貨取得権】
このオ○ホールでモンスターを倒したとき、倒したモンスターの
強さに応じて硬貨がドロップする
【色欲調整】
半径50メートル圏内の対象を発情させる
【感度深化】
このオ○ホールと接触した対象の感度を3000倍にする
【命令遵守】
このオ○ホールは使用者と離れていても、使用者が必要と
すれば、即座に使用者の手に戻る
獲得スキル【駆逐の意志】
・このオ○ホールの使用者は任意のタイミングで、
設定した対象者(チ○コを持つもの)のいる、指定した場所へ
高速移動できる
・移動時は使用者に無敵状態
(あらゆる攻撃・妨害・ダメージを無効化)を付与する
・ただし移動から5分以内に精液が確認できなければ
このオ○ホールは破壊される
「へぇ、これが新しいスキルってやつか……」
ん? 待てよ……
ティンポラスのモンスターは全員ち○こを持っている。
このオ○ホはもともと様々な固有スキルを持っていて、挿れればもはや勝ち確定。
そしてこの新しい獲得スキルというやつは、モンスターのち○こまで移動中のオレを無敵状態にしてくれる。
デメリットも「五分以内にオ○ホに精液つけろ」とかいう、あって無いようなもんだし……
「……あれ? これ最強じゃね?」
オレはとりあえず新スキルを試すべく、さっきの店番のおっさんが喋っていた「クローディア」というやつのところにでも行ってみることにした。
ん? クローディアって前にもどこかで聞いたような気がするな……
まぁ、金が手に入るならなんでもいいか……
スライムとの死闘を終え、我に帰ったオレがまず目にしたのは液体まみれの自分の病院服だった。
「どこかで新しい服、調達しねぇとな……」
20枚の銅貨を握りしめ、俺は街を探して歩き始めた。
四時間くらい歩いただろうか……
歩くのは苦痛ではなかった。
と言うより、苦痛を感じにくくなっているのかもしれない
「まぁ今までの悪夢に比べればこのくらい何でもないか……」
まさか異世界に来てまでこんなにボロボロになるとは思いもしなかった。
しばらくすると、スラム街のようなところが見えて来た。
オレは生気の宿らない目を凝らして街を見据える。
「汚い街だな……まぁこんな服着てるオレも人のこと言えないがな……」
スラム街に到着し、しばらく歩いていくと、古着を売っている店を見つけた。
「ん? あぁ、いらっしゃい。」
店番をしている50代くらいのおじさんがめんどくさそうに言葉を発する。
「この店で一番安い服ってどれすか?」
「安いやつ? こいつかな。」
そう言って店番は汚い箱の中から薄汚れた黒フードを取り出す。
その黒フードは丈が長く、着たら足元までありそうだった。
(これならズボン買う金も浮いて安上がりだな。)
「いくらっすか?」
「……銅貨20枚。」
店番は俺の左手に握られた銅貨を凝視しながら答える。
「ぼったくりだろ。」
「いや、適切な価格設定だとも。」
「はぁ…なら他の店で買いますよ。」
「やめとけ、この街の服屋はここだけだし、他の街は基本的に悪魔みてぇなモンスターが統治してっから、ここくらいしか買う場所なんてねぇよ。クローディアってモンスターの街は特にたちが悪い。あそこに足を踏み入れようもんなら即刻奴隷だね。」
「……分かりましたよ。買えば良いんだろ。はい、どうぞ。」
オレは全財産を店番ジジイの掌に叩きつける。
「へっ、まいど!」
店番のジジイは薄ら笑いを浮かべている。ご満悦のようで何よりだ。
「じゃあせめて、こいつ処分しといてくださいね。」
オレは着ていた病院服を店番に投げつける。
「うわっと……うわ! くっせえ!! 何だこれ!」
店番の怒鳴り声をよそにオレは黒フードに着替え、足早に街を去った。
「くそ、また一文無しかよ。どうしたもんか……」
「……はぁ、また稼ぐしかねぇよな。」
ため息をついたオレはポケットに突っ込んだオ○ホを握る。
「あぁ、そういえばスライム倒した時に、新しいスキルが何とか、とか言ってたな。」
オレはオ○ホを取り出して強く握り、オ○ホのステータスを表示させる。
『ステータス』
「しゅごいオ○ホール」
固有スキル【不滅の肉欲】
このオ○ホールに常時「破壊不能」を付与する
【硬貨取得権】
このオ○ホールでモンスターを倒したとき、倒したモンスターの
強さに応じて硬貨がドロップする
【色欲調整】
半径50メートル圏内の対象を発情させる
【感度深化】
このオ○ホールと接触した対象の感度を3000倍にする
【命令遵守】
このオ○ホールは使用者と離れていても、使用者が必要と
すれば、即座に使用者の手に戻る
獲得スキル【駆逐の意志】
・このオ○ホールの使用者は任意のタイミングで、
設定した対象者(チ○コを持つもの)のいる、指定した場所へ
高速移動できる
・移動時は使用者に無敵状態
(あらゆる攻撃・妨害・ダメージを無効化)を付与する
・ただし移動から5分以内に精液が確認できなければ
このオ○ホールは破壊される
「へぇ、これが新しいスキルってやつか……」
ん? 待てよ……
ティンポラスのモンスターは全員ち○こを持っている。
このオ○ホはもともと様々な固有スキルを持っていて、挿れればもはや勝ち確定。
そしてこの新しい獲得スキルというやつは、モンスターのち○こまで移動中のオレを無敵状態にしてくれる。
デメリットも「五分以内にオ○ホに精液つけろ」とかいう、あって無いようなもんだし……
「……あれ? これ最強じゃね?」
オレはとりあえず新スキルを試すべく、さっきの店番のおっさんが喋っていた「クローディア」というやつのところにでも行ってみることにした。
ん? クローディアって前にもどこかで聞いたような気がするな……
まぁ、金が手に入るならなんでもいいか……
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