有栖と奉日本『チープな刻の中で』

神爪村の祟り

奉日本-2

「高本さん、アタリでした」
　一週間前、有栖は奉日本から『とある情報』を貰い、神爪村の調査を再び実施した。本日はその調査を終えて、そのお礼と報告に来たのだった。
「情報は役立った、ということですか？」
「はい。教えて頂いた情報を中心に調べると祟りが起きなくなった時期とリンクしていますし、『それ』自体は既に存在していませんが、当時、何があったかは解るそうなので現在調査中です」
「じゃあ、もう少し忙しそうですね」
「はい、腹ごしらえしたら、事情聴取と関係者の調査です」
　そう話す有栖の表情には気合いが入っている。奉日本は鋭気を養って貰おう、と思い提供するランチに腕を振るうのだった。