71 / 116
追憶_7
一色_三十九歳_4
しおりを挟む またアキちゃんについていく。とは言ってもアキちゃんのお目当てのモノはすぐそこにあった。
「ボールギャグ……?」とおそるおそる聞いてみる。アキちゃんは夢中で選んでいる。
「メイちゃんはお口小さいからこっちかな……、でも黒より赤の方が情緒あるよなぁ。」なんて言っている。全然人の話を聞いてくれない。
「そんなの買って何につかうのっ……!」と言ってみたが、
「もちろんメイちゃんに使うんだよ?声出さないように。あと唾液が垂れるのもいいよね。」なんてアキちゃんは相変わらずご機嫌だ。
どうやら今晩はボールギャグを使われるらしい。いや夜とは限らないが……、とにかく使われてしまうのは確かだ。何だか怖そう。息は普通にできるのだろうか。苦しいのだろうか、やっぱり声は出せないよね……とどんどん不安になってくる。
湧き上がってきた不安を拭おうとして、店内を一人で物色してみる。もちろんアキちゃんの側から離れないようにして、だ。
やたらと種類が多いコンドームゾーン、潤滑ゼリーにローション、そして布面積が少ない下着……、いったいこんな下着で何を守ろうというのだろうか。理解に苦しむ。
ふとバラ鞭が私の目に留まった。この前のことを思い返す。お尻を叩かれてすごく痛かったけれど、でも何かから解放されていくような痛みが気持ちよかった。
洗濯バサミやメンタームを使って一人で散々思い返しながらしたけれど、お尻も軽く叩いてはみたけれど……、アキちゃんにされている時程自分を追い詰めることはできなかった。
また叩かれたい、と思う。一人でしていたことも、叩かれたいと思っていることも、とてもアキちゃんには言えないけれど。
お目当てのものを選び終えたのか、気づくとアキちゃんが隣にいた。
いつものニヤニヤ顔で、「ふーん、メイはこれがいいの。」なんて言っている。
私は何も言えずに下を向く。
そりゃ買ってくれたら嬉しいけれど……、やっぱり鞭が欲しいだなんて口が裂けても言えない。
「どうなの?メイ?」とアキちゃんに聞かれるけれど、
「べっ……別に。見てただけ。」なんてそっけなく返してしまう。
アキちゃんは暫く私と鞭を交互に見て、「まぁいっか。」と言って鞭を手に取った。
「ボールギャグ……?」とおそるおそる聞いてみる。アキちゃんは夢中で選んでいる。
「メイちゃんはお口小さいからこっちかな……、でも黒より赤の方が情緒あるよなぁ。」なんて言っている。全然人の話を聞いてくれない。
「そんなの買って何につかうのっ……!」と言ってみたが、
「もちろんメイちゃんに使うんだよ?声出さないように。あと唾液が垂れるのもいいよね。」なんてアキちゃんは相変わらずご機嫌だ。
どうやら今晩はボールギャグを使われるらしい。いや夜とは限らないが……、とにかく使われてしまうのは確かだ。何だか怖そう。息は普通にできるのだろうか。苦しいのだろうか、やっぱり声は出せないよね……とどんどん不安になってくる。
湧き上がってきた不安を拭おうとして、店内を一人で物色してみる。もちろんアキちゃんの側から離れないようにして、だ。
やたらと種類が多いコンドームゾーン、潤滑ゼリーにローション、そして布面積が少ない下着……、いったいこんな下着で何を守ろうというのだろうか。理解に苦しむ。
ふとバラ鞭が私の目に留まった。この前のことを思い返す。お尻を叩かれてすごく痛かったけれど、でも何かから解放されていくような痛みが気持ちよかった。
洗濯バサミやメンタームを使って一人で散々思い返しながらしたけれど、お尻も軽く叩いてはみたけれど……、アキちゃんにされている時程自分を追い詰めることはできなかった。
また叩かれたい、と思う。一人でしていたことも、叩かれたいと思っていることも、とてもアキちゃんには言えないけれど。
お目当てのものを選び終えたのか、気づくとアキちゃんが隣にいた。
いつものニヤニヤ顔で、「ふーん、メイはこれがいいの。」なんて言っている。
私は何も言えずに下を向く。
そりゃ買ってくれたら嬉しいけれど……、やっぱり鞭が欲しいだなんて口が裂けても言えない。
「どうなの?メイ?」とアキちゃんに聞かれるけれど、
「べっ……別に。見てただけ。」なんてそっけなく返してしまう。
アキちゃんは暫く私と鞭を交互に見て、「まぁいっか。」と言って鞭を手に取った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
有栖と奉日本『不気味の谷のアリス』
ぴえ
ミステリー
有栖と奉日本シリーズ第五話。
マザー・エレクトロン株式会社が開催する技術展示会『サイバーフェス』
会場は『ユースティティア』と警察が共同で護衛することになっていた。
その中で有栖達は天才・アース博士の護衛という特別任務を受けることになる。
活気と緊張が入り混じる三日間――不可解な事故と事件が発生してしまう。
表紙・キャラクター制作:studio‐lid様(twitter:@studio_lid)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
有栖と奉日本『ファントムケースに御用心』
ぴえ
ミステリー
有栖と奉日本シリーズ第二話。
少しずつではあるが結果を残し、市民からの信頼を得ていく治安維持組織『ユースティティア』。
『ユースティティア』の所属する有栖は大きな任務を目前に一つの別案件を受け取るが――
表紙・キャラクター制作:studio‐lid様(twitter:@studio_lid)
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。
警狼ゲーム
如月いさみ
ミステリー
東大路将はIT業界に憧れながらも警察官の道へ入ることになり、警察学校へいくことになった。しかし、現在の警察はある組織からの人間に密かに浸食されており、その歯止めとして警察学校でその組織からの人間を更迭するために人狼ゲームを通してその人物を炙り出す計画が持ち上がっており、その実行に巻き込まれる。
警察と組織からの狼とが繰り広げる人狼ゲーム。それに翻弄されながら東大路将は狼を見抜くが……。
強制憑依アプリを使ってみた。
本田 壱好
ミステリー
十八年間モテた試しが無かった俺こと童定春はある日、幼馴染の藍良舞に告白される。
校内一の人気を誇る藍良が俺に告白⁈
これは何かのドッキリか?突然のことに俺は返事が出来なかった。
不幸は続くと言うが、その日は不幸の始まりとなるキッカケが多くあったのだと今となっては思う。
その日の夜、小学生の頃の友人、鴨居常叶から当然連絡が掛かってきたのも、そのキッカケの一つだ。
話の内容は、強制憑依アプリという怪しげなアプリの話であり、それをインストールして欲しいと言われる。
頼まれたら断れない性格の俺は、送られてきたサイトに飛んで、その強制憑依アプリをインストールした。
まさかそれが、運命を大きく変える出来事に発展するなんて‥。当時の俺は、まだ知る由もなかった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる