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異世界転移編

32話 貴族会議

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「領主様、お三方のご準備が終え着席してお待ちしていますよ」
「そうですか。ありがとうございます」

綺麗なブラウンがベースの分厚いベストを羽織って自身の髪型を気にしながら秘書の言葉を聞く男。

着替えが終わると男はそのまま執務室から移動して応接室へと向かった。他の部屋よりも少し豪華な素材の扉を秘書らしき人物が開ける。

「お待たせしました、皆様もうお揃いで」

入ると男は大きい中華風の円型テーブルに座る男女の3名に向けて、煽り口調でそうぶつける。

その言葉の反応は三者三様。

一人の男は失礼な程怒りを見せ、もう一人の男はいえいえと丁寧にハンカチで汗を拭き取りながら頭をペコペコ下げている。

そして一人の高飛車そうな女性は無言で男を見ている。

「相変わらずのご様子で」

一周した男は当たり前だと言わんばかりにクールに椅子に座る。

「それでは。まずは皆様、本日はお集まりいただき⋯⋯ありがとうございます」

男が席を立ち上がって綺麗な所作で一礼する。

「馴染みのあるお二人は一旦後にしてーーガルダ男爵殿とは今回で2度目ですが、我がカルデアの街は良い所でしょうか?一応先日からお泊り頂いてカルデアの町並みをご覧に頂けたとかなんとか⋯⋯我が家の者から言付かっています」
「あっ、こ、こちらこそ⋯⋯ローグ伯爵殿には何から何までーー」

慌てて立ち上がるガルダ男爵とそれを止めるローグ。

「構いません。私はただ今後の我が領地の発展の為に改善と現在の良い所をお答え頂きたかったもので」
「あっ、やはりこの街は冒険者がかなりいらっしゃいますよね?」
「ええ、やはり、商売や様々な風をドンドン起こしてくれそうなのは⋯⋯冒険者の皆様ですから。その為に領地拡大と共にダンジョンのある箇所をしっかり用意しています。お陰でかなりの利益となっています」

ローグが饒舌に話をする中、ガルダが一声入れる。

「一泊させて頂いた今日の朝、ガラの悪い有名な冒険者"クダン"という者とすれ違いまして。彼だけではなく、かなりの人数一定の盗賊に近いレベルの冒険者もいるようで、住人の評判が悪いという話を耳にしたので一応お伝えさせて頂こうと思った次第です」
「ありがとうございます。やはり冒険者の扱いは難しいですね。ガルダ領主とは今後も仲良くさせていただきたいと考えておりますので、こういう言いづらい事も言っていただけると有り難い事ですね」

伯爵である今回の主催のローグ・フゥン・カルデア。

彼が集めたのは馴染みのある二人と新たに加えようとしている地方貴族の一人ーーユードリック・フィン・ガルダ。

ガルダ家当主であり、男爵というローグから見れば下の者。
 そんな相手にここまで丁寧に話すのも理由があった。

'このガルダ男爵。聞けばかなりのやり手と聞く。ガルダ男爵が治めているガルダ地方はかなりの領土が与えられている'

最初に耳にした時は違和感でしかなかった。何故そんな男爵如きの男が肥沃で、それもかなり質のいい領地を貰えているのかと。

⋯⋯確かめたら物凄いことだと気がついた。

このガルダ当主、あの第一騎士団であるゴルド・フォン・アヴァロンと親しいとか何とか。  
 日頃から彼と連絡を取っており、陛下にも紹介してかなり気に入られているとかなどの情報を息子の友達から聞いたりもした。

おこぼれに預かれるかも知れない。こういう所で彼からの信頼を勝ち取らないと。

「ほ、本当でしょうか?あはは⋯⋯ローグ伯爵様のような方にここまで丁寧されてしまうと逆に畏れ多くて⋯⋯ははは」

そんなガルダ当主の笑みに黙っていた二人のうちの一人ーーブルク・フゥン・トラシバが苛立ちの青筋を浮かべながら机を一回叩き付けた。

「なんですか?ブルク子爵?」
「いつまでじゃれ合っているのだ!我々は一つの目的の為に集まったのではないのか!?」
「あら?トラシバの領主殿は随分偉くなったものですね?一応馴染みがあるとはいえ、相手は伯爵様ですよ?言葉遣いくらい満足に扱えないなんて貴族としても領主としても酷い振る舞いではありませんか?」

嘲笑うように所々ツボって笑いを含みながらブルクに話す女性。

「ヒルダ、お前も小さい頃から見ているが、相変わらず知ったような口をきくな!先代がお亡くなりなったから容認しているものの、女が領主などーーもってのほかだ!」

──彼はブルク・フィン・トラシバ41歳。
ハゲ散らかして小太り⋯⋯まぁいかにもな風貌をしている。

「あら?殿方は口調が強いだけで、弁はさほど立たないということで?」
「クスクス笑って馬鹿にしよって!」

──ヒルダ・フィン・ウィーリェン32歳。
青髪で華奢なスタイルからかなり社交界から好かれる彼女だが、未だに遊び回っていて良くない噂ばかりが目立っている。
 しかし、海の幸を牛耳っている彼女はその力で様々な勢力を裏から見ているとも噂があちこち立っている。

「はぁ⋯⋯あなた達は⋯⋯」

曇った眼鏡を拭き取りながら小さく悪態をつくローグ。

「始めようと言ったのはお二人ですが?」

鋭いローグの口調に二人が一瞬で口を噤む。

「いやいや、すまんすまん」
「こちらこそ、それで?ローグ伯爵」
「気持ち悪いからやめてください、ヒルダ」

そう一旦始めの挨拶を終え、ローグは早速本題に入った。

「さてーー」

ローグが手を上げる。

すると突然何もない所から一人の暗殺者のような黒い衣を羽織っている数人が現れて、ローグの上げている手に何やら一枚の紙切れと机に魔導具らしきモノを置いて静かに消えていった。

「ふむふむ⋯⋯今回の私達の招集選定基準ですが」

全員が無言でローグの言葉を待っている。

「地方貴族である我々の首を掛けた一大計画です」
「一大計画だと?何をまた」

ブルクが大袈裟だなと苦笑いを浮かべ、ヒルダは「茶化さないで」と止める。

「それで?伯爵が言うくらいなのでーー何かそれ程大きい問題なのでは?」
「ええ、こちらを」

ローグは手元にある数枚の写真らしき紙に映る魔物と戦う一人の少年の写真を出した。

だが、戦闘中のせいかだいぶ顔がボケており、判別するのがかなり難しそうだ。

「本来ブルク領主は後処理で忙しい中だとは思いますが、わざわざここまで来ていただいたのは、この為です」

「うっ」と先程までうるさいの一言でも悪態をつきたそうな顔をしていたブルクだったが、今は冷や汗を垂らしながら必死に目を背けている。

「ブルク領主、この件ーーしっかり説明をお願いします」
「しっ、知らなかったんだ!」
「おかしいですね⋯⋯貴方は有望な冒険者がいた場合はすぐに声をかけるほどの悪臭嗅き能力においては一流だったはず」

顎に手を置きながら真面目に考察を始めるローグ。

「しかし、あなたがこの件を流せれば、どうにかなるという可能性も含んでの事かもしれませんよね?」

嫌な汗が少し前から止まらないブルク。

'あのインテリクソ眼鏡!!妙な所で鋭い!'

知らなかったのは事実なのに、変に溝が残るような言い方をしよって!ボルフの奴、さっさと有望冒険者を見つけ次第すぐに囲えとあれだけ釘を差しておいただろうが!

「ほ、本当に知らなかったのだ!」
「では、この白髪の少年が使う空を飛ぶ神級魔法はどう説明するんですか?それにこの空を覆うほどの剣を召喚するなんていう宮廷魔法師でも中々いないこの特異な魔法は。貴方がそれを見逃すとはとても思えないんですよ⋯⋯悪知恵のブルク」

クイッと眼鏡を上げながら悪い笑みと共にここぞとばかりに責め立てるローグ。

'ボルフ⋯⋯!!!!帰ったら覚えてろ!こんなガキ何処に潜んでいたんだ!'

青筋を浮かべて地獄のような形相で必死に怒りを抑えつけるブルク。

「すまなかった、本当に知らなかったんだ!」
「本当に知らない?貴方が?そんな漏れを起こすと?」
「あぁ!おそらく掻い潜ったのだろう。私も帰宅してからすぐに動く予定だったのだ。こんな若くして開花している冒険者など見たことがない」

数秒眺めるローグ。
30秒ほど眺めた後、ゆっくりと溜息をつきながら仕方ないと話を流した。

「仕方ありません。おそらく本当のようなので。それでは、次の話に移りましょう」

そう言ってローグは一枚の契約書を取り出した。

「おっとその前にーーこの少年の功績でしたね」

ローグは間違えたと先に報告書を全員分取り出して秘書に回させる。

全員が手に取り、視線をを左から右へと動かす度にーー瞬きの回数と報告書への食い付きか上がっていく。

「ローグ伯爵、この情報は事実なのか?」
「やめてくださいブルク、こんな場を設けて嘘なんてついて⋯⋯何になりますか?」

書類を読んだブルクは天井を見上げる。

'なんだ?このガキ'

まだ大した年齢でもないのに、既にかなりの戦闘経験と魔法適正まで有している?馬鹿言うな。

貴族の倅でもあるまいし。何なんだ?両親は?出身は?何処の生まれだ?

この世界のどこに自分の力を隠しておく理由がある?力さえあればいくらでも盤面を動かせるというのにーーこのガキ⋯⋯駆け落ちでもしたやつの子供か?それか王族の認知していないたまたま生まれたガキか?
 更に、このガキが扱う戦闘技術には目を見張るものがある?

──我々が知らない動きや身体の使い方が様々なところに組み込まれており、正確に理解し得ないものだった。是非一手ご指南を受けたいほど。

'ふん、所詮まだ知られていないマイナーなスキルだろう。しかし、強さは本物のようだ。報告書の何処を見ても⋯⋯敗北という文字は書かれていない'

他の領主達も似たような反応を示した。
ローグは反応を確かめた上でーー契約書を全員の前に置かせた。

「これは?」
「情報を与えてやるからどうのこうのならば、お断りですわよ?」
「いえいえーー先程申し上げたはずです。首を掛けた一大計画だと」

ローグの言葉を聞いた三人の表情が一気に領主らしい威厳ある形相に変わる。

「「「⋯⋯⋯⋯」」」
「そんな表情をしないでください。私は提案したいだけです」
「それで?どういうつもりだ?」
「軽く数点並べましょう。彼の名前は不明。彼は冒険者換算で言うところでの⋯⋯A級レベルの戦闘能力があると見ていいでしょう。そして、魔力適正も有している。おそらく魔法剣士に近い職業を所有しているんじゃないかと私は考えています。そして、レアなスキル持ち。飛行魔法にーー千から万単位の剣を降らすなどの強力な力を持っている。これだけでそこいらのS級冒険者と並べるほうがおかしい」

ローグの並べる数点に悩む事なく即頷く三人。

「ですから、今後彼が魔物を売却を行ったり、武器を購入したりする事などで大きく市場を動かすと私は予測しております。そこで万が一の事を恐れ、この少年を利用して軍事的勢力とさせない。そして、ここに出席していない他の領主とは関わらせない。我々で協力体制をとり、王都にいる煩い公爵様達とその派閥の耳に入れさせないことーー他にも細かい点はあるのですが、そこは書類を確認して貰えればと思います」
「ローグはつまり、俺達でこの少年が地方から都会の方へは行かせないようにして地方の流れを良くしたい⋯⋯そういう事だな?」

書類を手にブルクが真意をぶつける。
対してローグは鼻で軽く笑う。

「さて、ここで署名をする必要はありません。流れで署名などする事は無いでしょうが、念の為に解散してからそれぞれ側仕えにでも渡してください。それから追って後日連絡でも取りましょう今回の話し合いは以上です」

そう言って立ち上がり、この応接間から一足先に立ち去るローグ。それを見た他の領主達も順番毎に足早で去っていった。


**
「これを」

ブルクが悪魔じみた笑みと共に書類を渡す。

それからそれぞれの馬車に乗った三人は帰り際に書類を側仕えに渡した。

「ブルク様、あの話は如何されるおつもりで?」
「そんなの決まっているだろう!その英雄と称されるガキをさっさと私の前につれて来い!」

そう。あの書類の細かい点にあった記載が⋯⋯すべての答えだった。

"仮にもし本人が属したいという希望があり次第ーー関与する事を是とする"と。

「ふん。さて、どう下に入れるか」

馬車で帰路へ向かうブルクは下卑た笑みを浮かべながら色々妄想と実際に行うことを考えながら街へと戻った。


「少し調査が必要よ。もうすぐ成人前の子供よ?好みを徹底的に調べなさい」

側仕えの数人がヒルダの言葉に頭を下げ、すぐに散らばった。

「大人の魅力は⋯⋯まだ子供には早いわよね」

人魚のような美しさを見せるヒルダは高級料理店で時間つぶしをする為に食事を始めた。

⋯⋯色っぽく脚を組み替える。

「領主様」
「そんな堅苦しいのは止めて?業務外だし」
「は、はい。女が好きそう⋯⋯と言われてましても、我々構成員的に男しかいませんが」

「確かに」という納得した表情を浮かべ、小さく切り分けた肉を口に入れる。

「そうね。連れている女の特徴をそのまま書けば良いわ?後は少しでも多く見ている女の服、顔、身体の部位⋯⋯どんなに小さいことでも書き記しなさい」
「畏まりました」

すぐに男は姿を消し、ヒルダは食事を再開する。

「あの魔導具で写した感じ、ちょー男前よね!?」

恋する乙女のように頬を赤くさせながら美味しそうに肉を頬張る。

所詮成人前のエロガキでしょ。ちょっと可愛い女達にチヤホヤされれば、どんな男も少しは反応するでしょ。

⋯⋯しかも私の領地は他でも類を見ないほど独特な広大な海から取れる料理を出せる。これ以上ないほどの魅力を提供できるし、聡明な子供だったら尚更乗るでしょう。

そして、色々訳ありそうなヒルダもガゼルを狙って早速調査に着手し始めていた。


**

帰宅してから数日。
ユードリックはすぐに行動を移していた。
ある王都にある高級料理店にて、ユードリックはある人物を待ちながら書類を眺めていた。

数十分後、ユードリックの待つ部屋の扉が開く。

入ってきた男の顔を見てユードリックは感嘆の息を漏らしていた。

'やっぱり何度見ても凄い'

⋯⋯そう。約190cmほどの身長にどこから見てもボディビルダーのような縦横に長くとんでもない量の筋肉という筋肉が詰め込まれてある優れた体格。
 
もはや握れば潰せるんじゃないかと錯覚するような太い腕。

何処を見ても常人には見えない。
これが圧倒的な才と言う物。

だが男が優れている点はもう一つあった。そして、ユードリックはそこが最も気に入らない所でもあった。

「おっ、ユードリック!久しぶりだなぁ~!」

ユードリックの顔を見て嬉しそうに近付いてから肩を組んだ。

'太すぎる。このままちょっとでも力が入ると首が潰れるんじゃないか⋯⋯?'

「ゴルド様、このままでは首が無くなってしまいます」
「あぁ⋯⋯すまないすまない」

皆が想像する国の英雄────。
それも、騎士団長という名誉でしかない権威と尊敬ある階級にいる男。

⋯⋯そんな男が、人間性までも素晴らしいと言うのが気に食わない。

現れたゴルドは平民が着るような普通の半袖の薄着に安い素材の半ズボン。片手には本当に護身用の短剣のみ。

誰かに言われてではなく、自らを節制しつつも仲間や部下達には甘いところがあるこの男に批判なんぞしようものなら⋯⋯総攻撃に遭う。

それほど優れた人格者でもあるこの男はーー私の一番嫌いなタイプの人族。

汚い所が無い。どんなに高尚な者でも黒い部分が一つや2つあるだろう!?なぜこの男にはそんな噂すら起きないのだ!?

ユードリックの独り言の間に、ゴルドは向かいの席に座った。そしてキョロキョロしながら一言。

「ユードリック久しぶりだなぁ!俺達の再会の場がこんな高そうな場所だと締まらないだろう?何でこんな所にしたんだ?」

⋯⋯ふざけんな。あんたの為だよ!
本当にこういう所が嫌いだ。

──小さい頃は平民だったが、貴族に拾われてそのまま剣術の指導を受けるとーー一瞬でそのまま才能は開花。まるで物語の主人公のように毎回と錯覚するほど戦果を上げる。
 疎まれていた彼だったが、どんな者達もやがて認めざるを得ないほどの怪物にまで進化した本の中の英雄みたいな男。

普通高い所で使いたいとか当たり前じゃん!良いじゃん!高級料理店!

そのまま暫くユードリックの独り言大会が行われた。頼んだ料理が運ばれるまでに、ありきたりな前説のような定型文を交わす。

そしてーー。

「それで?地方貴族に招待されたんだって?」
「はい」
「よかったら俺に話してみてくれないか?"面白い話"でも」

陽気な彼だが、しっかりと騎士団長。真剣さも混じった爽やかな笑顔がユードリックへと向いた。

「そうですね」

ユードリックは悪い笑みを浮かべた。

⋯⋯そう、彼は最初から王都の貴族側の人間。
中でもゴルドと親しくしてるのは間違いないが、基本的に彼は中央側の人間だ。

「話す内容でこっちもしっかり払うと貴族も言っていた。⋯⋯勿論陛下もな」

お金の形を指で作り、豪快に笑いながら目の前に置かれた肉料理を頬張り始めるゴルド。

 そこからユードリックは9割ほどの内容をゴルドに話した。

「⋯⋯ほう?その白髪の少年が本当の功労者だと?」
「のようです。しかもかなり異質です」
「ん~ならば尚の事囲いたいな」
「はい、それから────」

ユードリックとゴルドはそのまま夕方前まで語り合った。

ガゼルもまだ知らない水面下でーー既に権力とそれに連なる彼曰く"面倒な"戦いはとっくに始まっていた。
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