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二章
25話:椎蘭志遠?誰それ?
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この目の前で俺に対して堂々殺害予告する女性は一体何なのか。俺はそれで頭がいっぱいになりかけたのだが、一旦落ち着かないとだよな。
「まずは一旦落ち着きませんか? 何かの間違いですよ。それに、大量殺人者⋯⋯? 僕は誰かを殺したりなんかしていないですよ」
一生懸命ビニール袋を持ちながら両手を突き出して違うことを説明する俺だが、全く目の前の女性には話が通じていない。おかしいぞ、なんでこんな断定的なんだ?
「うるさい! お前はただの大量殺人者じゃ!」
「いや、ですから⋯⋯」
「言い訳は聞いておらん!そこにお主が何人人を殺したのかが見えているんだよ!」
⋯⋯は? どういうこと?
「全く言ってる事が分からないのですが⋯⋯」
これいきなり知らん人に喋りかけてくるめちゃくちゃ痛い人間だぜ? 違ってたらただのやべぇ奴だろ。などと思っていると⋯⋯こちらに向かって突き出していた直剣が引かれ、再度上段構えから勢い良くこちらに振るわれる。
「ちょっ⋯⋯!?」
振るう剣に容赦がない。まじで殺す気で連続縦横織り交ぜてやってくる。
「悪事を働く人間は、一人残らず消してやる!」
「ちょっ! 待ってくださいよ! 本当に殺してないんですって!!」
「うるさい!罪人の話など聞くつもりはない!椎蘭志遠!!」
──誰? 思わずそんな事を吐きそうになったが、とりあえずこの人が誰かと勘違いして襲っているのは分かった。
「とりあえず⋯⋯」
視界の時間は突如スローペースに。訓練でコントロールできるようになった感覚を活かして、レジ袋を振り回して柄に巻きつけてそのまま流れるように絡め取る。剣は見事に宙を待って地面にカランと転がった。
「えっ!?」
「誤解です!」
「ごっ、誤解などではない!貴様の名前は椎蘭志遠だろ!?」
「違います!僕の名前は黄河煌星って言います! 誰ですか!?その人は」
そうだそうだ!誰だよそのカッコイイ名前のやつは!
「貴様の頭上にしっかりと椎蘭志遠と書かれているのだ!」
「知りませんよ! 僕の名前は椎蘭志遠とかいう人間ではなく、黄河煌星ですっ!」
押し問答で話が平行線以外の何物でもないぞ。
「21503人」
「⋯⋯は?」
「お前が殺した人間の数だ! これだけ殺しておいて知らぬは嘘も大概にしろ!」
21503? 約二万人を、俺が殺したってのか?んなわけないでしょ!なんで俺がそんなに人を殺す必要があるんだよ!
「そんなわけないでしょ! 最近ちょっとダンジョンに行くことはありましたけど、そんな二万人近くの人間を殺す理由にはならないでしょ!?」
そう言うと女性は少し息を整えるとこちらを凝視した。俺も何か見られてると思ったが、自分はそんなことをした記憶がないので、逆こっちも凝視仕返した。
「目は嘘をついていない。だけどおかしい。私のスキルは今まで一度たりとも外したことがない。本当に殺していないのか?」
「す、スキルですか?」
「そうだ! 私の職業はSSに匹敵する正義の審判者だ! 悪人に対して自分の力を強化する事ができる。その力の上昇率は、相手のカウント数によって決まる。貴方は二万のカウントがあるから、さっきからとんでもない強化率で攻撃しているにもかかわらず⋯⋯貴方はそれをさも当たり前のように避けている。これは確信に近い!貴方がそこまで殺せる力を持つ者に違いないのだ!」
まずいぞ。殺した記憶はないのに、その力が適応されているということは、少なくとも俺が殺した事には間違いなくなっているわけだ。どうするべきなんだ!?
「これから攻撃してくるなりは正直構いません! 事実スキルが反応しているわけですし、今更こうしてカウントとやらが出ているわけですから⋯⋯ですが、事実僕自身は誓ってそんな自ら危機に陥っていない殺害などを決してしていないので、事実潔白だと言わせてください!」
「くっ⋯⋯!」
こう言うしかない!
だってスキルは反応しているんだからここでなんと言おうとどうしようもない。それでも自分違うという意思表示をするという要素を加えるならこれしかない!
⋯⋯現に彼女は俺の言葉に反応し、狼狽えているぞ!
すると彼女はマジックバッグなのか詳細は分からないが、鞄からもう一本の剣を取り出して再度こちらへ今にも斬りかかりそうな空気を醸し出す。
⋯⋯やるしかないか。
ていうか、なんで俺金持ちになってからこんな物騒な出来事ばかり巻き込まれているんや!!
とそんなことは言ってられない。
こちらも袋を肘まで移動させてからボクシングスタイルの構えを取る。
「やっぱりそんな人間か!」
「だから言ってるじゃないですか。こちらは攻撃するつもりはありませんが、攻撃されたら対応するしかないじゃないですかって」
数秒の沈黙。見合ったまま互いの身体の機微に集中している。
息すら気軽に吐けない中、先に動いたのは⋯⋯向こうだった。
「ハァッ!」
地面を蹴ったと思ったら、一瞬で真横に。
次に瞬きした時には、一回のうちに真反対にいつの間にか移動している。
⋯⋯なるほど、コレが強化率って奴か。とんでもない速度だ。俺でも見失いそうになる。
「喰らえ!」
実際の速度は僅かたった5秒も掛かっていない。そう心の中で呟いた時には、彼女は突きの姿勢でこちらとの距離はそう離れていなかった。俺は迫る突きを深い上体反らしをしながら前進する。
丁度交差した時に、俺は回転しながら彼女の足元へ足を振りぬいた。
「うわっ!」
なるほど。実戦経験は乏しい。
姿勢を元に戻しすぐに体勢を整えて攻撃へと転換する。
地面を蹴り上がって上段から踵落としを出す。躓いている最中だ。今俺が出せるのはこれが速い。
ブンッ──!
身体強化が入っているからか、振り下ろす空を走る脚の音が鈍い。これがまともに直撃すれば、彼女は一旦気絶するのは目に見えているが、ここで落とさないと後で面倒になるのは目に見えている。
「悪いが人違いだ」
「ぎゃうっ!!」
まともに彼女のガラ空きな背中に踵落としがクリーンヒットし、地面にかなりの勢いで叩きつけられた。一瞬で意識が失っているのを理解し可哀想なので気絶している彼女の身体を端っこの方へとずらしてレジ袋片手にめちゃめちゃ駆け足で家路へと急いだ。
──見られていないことを願うばかりだ。
「まずは一旦落ち着きませんか? 何かの間違いですよ。それに、大量殺人者⋯⋯? 僕は誰かを殺したりなんかしていないですよ」
一生懸命ビニール袋を持ちながら両手を突き出して違うことを説明する俺だが、全く目の前の女性には話が通じていない。おかしいぞ、なんでこんな断定的なんだ?
「うるさい! お前はただの大量殺人者じゃ!」
「いや、ですから⋯⋯」
「言い訳は聞いておらん!そこにお主が何人人を殺したのかが見えているんだよ!」
⋯⋯は? どういうこと?
「全く言ってる事が分からないのですが⋯⋯」
これいきなり知らん人に喋りかけてくるめちゃくちゃ痛い人間だぜ? 違ってたらただのやべぇ奴だろ。などと思っていると⋯⋯こちらに向かって突き出していた直剣が引かれ、再度上段構えから勢い良くこちらに振るわれる。
「ちょっ⋯⋯!?」
振るう剣に容赦がない。まじで殺す気で連続縦横織り交ぜてやってくる。
「悪事を働く人間は、一人残らず消してやる!」
「ちょっ! 待ってくださいよ! 本当に殺してないんですって!!」
「うるさい!罪人の話など聞くつもりはない!椎蘭志遠!!」
──誰? 思わずそんな事を吐きそうになったが、とりあえずこの人が誰かと勘違いして襲っているのは分かった。
「とりあえず⋯⋯」
視界の時間は突如スローペースに。訓練でコントロールできるようになった感覚を活かして、レジ袋を振り回して柄に巻きつけてそのまま流れるように絡め取る。剣は見事に宙を待って地面にカランと転がった。
「えっ!?」
「誤解です!」
「ごっ、誤解などではない!貴様の名前は椎蘭志遠だろ!?」
「違います!僕の名前は黄河煌星って言います! 誰ですか!?その人は」
そうだそうだ!誰だよそのカッコイイ名前のやつは!
「貴様の頭上にしっかりと椎蘭志遠と書かれているのだ!」
「知りませんよ! 僕の名前は椎蘭志遠とかいう人間ではなく、黄河煌星ですっ!」
押し問答で話が平行線以外の何物でもないぞ。
「21503人」
「⋯⋯は?」
「お前が殺した人間の数だ! これだけ殺しておいて知らぬは嘘も大概にしろ!」
21503? 約二万人を、俺が殺したってのか?んなわけないでしょ!なんで俺がそんなに人を殺す必要があるんだよ!
「そんなわけないでしょ! 最近ちょっとダンジョンに行くことはありましたけど、そんな二万人近くの人間を殺す理由にはならないでしょ!?」
そう言うと女性は少し息を整えるとこちらを凝視した。俺も何か見られてると思ったが、自分はそんなことをした記憶がないので、逆こっちも凝視仕返した。
「目は嘘をついていない。だけどおかしい。私のスキルは今まで一度たりとも外したことがない。本当に殺していないのか?」
「す、スキルですか?」
「そうだ! 私の職業はSSに匹敵する正義の審判者だ! 悪人に対して自分の力を強化する事ができる。その力の上昇率は、相手のカウント数によって決まる。貴方は二万のカウントがあるから、さっきからとんでもない強化率で攻撃しているにもかかわらず⋯⋯貴方はそれをさも当たり前のように避けている。これは確信に近い!貴方がそこまで殺せる力を持つ者に違いないのだ!」
まずいぞ。殺した記憶はないのに、その力が適応されているということは、少なくとも俺が殺した事には間違いなくなっているわけだ。どうするべきなんだ!?
「これから攻撃してくるなりは正直構いません! 事実スキルが反応しているわけですし、今更こうしてカウントとやらが出ているわけですから⋯⋯ですが、事実僕自身は誓ってそんな自ら危機に陥っていない殺害などを決してしていないので、事実潔白だと言わせてください!」
「くっ⋯⋯!」
こう言うしかない!
だってスキルは反応しているんだからここでなんと言おうとどうしようもない。それでも自分違うという意思表示をするという要素を加えるならこれしかない!
⋯⋯現に彼女は俺の言葉に反応し、狼狽えているぞ!
すると彼女はマジックバッグなのか詳細は分からないが、鞄からもう一本の剣を取り出して再度こちらへ今にも斬りかかりそうな空気を醸し出す。
⋯⋯やるしかないか。
ていうか、なんで俺金持ちになってからこんな物騒な出来事ばかり巻き込まれているんや!!
とそんなことは言ってられない。
こちらも袋を肘まで移動させてからボクシングスタイルの構えを取る。
「やっぱりそんな人間か!」
「だから言ってるじゃないですか。こちらは攻撃するつもりはありませんが、攻撃されたら対応するしかないじゃないですかって」
数秒の沈黙。見合ったまま互いの身体の機微に集中している。
息すら気軽に吐けない中、先に動いたのは⋯⋯向こうだった。
「ハァッ!」
地面を蹴ったと思ったら、一瞬で真横に。
次に瞬きした時には、一回のうちに真反対にいつの間にか移動している。
⋯⋯なるほど、コレが強化率って奴か。とんでもない速度だ。俺でも見失いそうになる。
「喰らえ!」
実際の速度は僅かたった5秒も掛かっていない。そう心の中で呟いた時には、彼女は突きの姿勢でこちらとの距離はそう離れていなかった。俺は迫る突きを深い上体反らしをしながら前進する。
丁度交差した時に、俺は回転しながら彼女の足元へ足を振りぬいた。
「うわっ!」
なるほど。実戦経験は乏しい。
姿勢を元に戻しすぐに体勢を整えて攻撃へと転換する。
地面を蹴り上がって上段から踵落としを出す。躓いている最中だ。今俺が出せるのはこれが速い。
ブンッ──!
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「悪いが人違いだ」
「ぎゃうっ!!」
まともに彼女のガラ空きな背中に踵落としがクリーンヒットし、地面にかなりの勢いで叩きつけられた。一瞬で意識が失っているのを理解し可哀想なので気絶している彼女の身体を端っこの方へとずらしてレジ袋片手にめちゃめちゃ駆け足で家路へと急いだ。
──見られていないことを願うばかりだ。
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