168 / 192
戻ってきた日常
しおりを挟む
「あれ?」
僅かな物音に、レイは足を止めた。
耳をすますと、その物音は厨房奥のドアの向こうから聞こえてくるようだった。
そっと近寄り、押し開ける。
音と気配から察した通りの生き物がそこにはいた。
「にゃーん」
怖がらせないよう用心しつつ身を屈め、手を差し出す。
猫はレイの手を丸い目で見つめた後、ぷいっとそっぽを向いた。
残念だが仕方がない。それでも諦めきれずに猫の一挙手一投足を見守っていたレイの横に、不意に誰かが立つ気配があった。
「サヤ」
レイに見上げられたサヤはなぜかちょっと得意げな表情で、先程のレイと同じように猫に手を差し出した。ただし、その手はハムの切れ端を摘んでいた。
「おいで」
猫はサヤを見上げ、さらにその手につままれているハムを見ると、警戒を見せながらも近づいてきた。
クンクンと匂いを嗅いだあと、サヤの手からハムを受け取る。
さっと距離を取ると、当然のように戦利品にかぶり付きはじめた。
「どう?」
再び得意げな顔を向けられ、レイは鼻白んだ。
「餌で釣ってるだけじゃないか。それに、今が初めてじゃないよね、絶対」
今までにも何回か餌を与えていたに違いない。そうでなければ、野良と思しき猫が直接人の手から食べ物をもらったりしないだろう。
レイの胡乱な表情にも、サヤはめげることがない。さらなるハムをちらつかせ、猫の鼻先に近づける。
「ほら、食べなさい。コウ」
「セバスさまに怒られても知らないよ・・・って、コウ?」
サヤの言葉に、レイは首を傾げた。
コウといえば、先日までこの屋敷に身を寄せていたが、ある朝忽然と部屋から姿を消してしまった男の名前である。それをなぜ今?
レイの疑問に、サヤは端的に答える。
「そうよ。この子の名前。コウさんがいなくなっちゃった次の日に現れたし、ほら、ちょっと似てるでしょ」
「似てる・・・?」
レイは、猫の顔を覗き込んだ。
茶色のキジトラで、眉がある辺りの毛色が濃い。それが八の字を形成しているせいか、困ったような情けないような表情にも見える。
「うーん。確かに、似てなくもないような」
特に眉毛の感じが。
「そうでしょ。横顔が、掃除してる時のコウさんにそっくりよ」
「あ、本当だー」
猫は人間たちの勝手な評価など気に留めることもなく二つ目のハムを咥えると、うにゃうにゃとなにか言いながら食べ始めた。
「コウさん、どうしていなくなっちゃったんだろう・・・」
「分からないわ」
「今どうしてるのかな。元気にしてるといいけど」
「レイ」
呼ばれて向くと、サヤはなにか決意したような顔でレイを見ていた。
「この子、こんなに似てるんだから、コウさんの生まれ変わりじゃないかしら」
「え?コウさん死んだの?」
「だからね、この子、ここで、飼・・・」
「ダメだかんな」
頭上から降ってきた声に、二人して振り仰ぐ。
「カイ!」
「どうしてだめなのよ」
カイは殊更大きくため息をついた。
「どうしてもこうしてもあるか。ここをどこだと思ってんだ。領主様の食事に猫毛でも入ったらどーすんだよ」
「僕の毛だよって誤魔化せば・・・」
「色が全然ちげーし」
「コウさんに激似なのに」
「全っ然似てねえ。オマエらはただ、猫飼う理由がほしいだけだろーが。大体、似てたらどうだってんだよ。そんな惜しむほど仲良しでもなかっただろーが」
言い返す言葉もなくむくれてしまったサヤと猫と共に、玄関先へと移動する。少し遅れて、ヴァイスもついてきた。
サヤと並んでベンチに腰を下ろす。ヴァイスは地べたに胡座をかいて座り、猫もヴァイスの横で丸くなった。
冬とはいえ暖かい日和で、ぽかぽかと心地がいい。
「カイ、怒ってた?」
ヴァイスが首を横に振る。
「カイも猫は好きだから」
ああいうふうに言ったのは、カイの本意ではない。そんなふうなことをポツポツと言って、ヴァイスは日光浴する犬みたいに目を閉じた。
喋る者がいなくなると、途端に辺りは静けさに包まれる。
それはレイにとっても身に馴染んだ静けさだった。
「なんだか、あっという間にみんな居なくなっちゃったね」
突然コウが居なくなり、お嬢様とメイドが失意の表情を浮かべたまま出ていったのが二日前。
たった三人増えただけだったのに、なんとなく落ち着かな日々だった。それも終わったのだ。
「あ」
目を閉じていたはずのヴァイスが、すっと立ち上がる。見ると、1台の馬車が門をくぐってくるところだった。
ヴァイスは身軽にポーチまで駆けていき、馬車を出迎える。御者台に座っているのは若い女性だった。見たことがある人だ。あれは・・・
「洗濯屋さんね」
「うん」
屋敷にやってくる外部の卸業者の内、食べ物以外のものはみんなヴァイスが対応している。洗濯屋もその内の一つだ。馬車の荷台や屋敷の中を指さしながらなにやら話している二人を見るともなしにする眺めていると、不意にぞくりと寒気が走った。
「・・・カイ」
いつの間にか、真横にカイが立っていた。
視線の先には、楽しそうに話す二人の姿が。
レイは首を傾げつつ、現実的な提案をしてみた。
「洗濯専門の人を雇えばいいのに。ほら、カイが妬かなくてすむような感じの人をさ」
「誰が妬いてるって?」
妬いてないとすれば、その顔は何の顔なのか。
「べっつに、なんとも思ってねーし」
言いながら、レイの横にどかっと腰掛ける。
不穏な雰囲気を感じとったのか、丸くなっていた猫が慌てたように飛び起きる。さっと草むらに飛び込んで消えてしまった。
「もー。カイが驚かせたからー」
また来るだろうか。来たら、飼いたいとエイベルに言ってみようか。やっぱり駄目かな?
考えながら、エイベルがいるはずの執務室の辺りに視線をやる。窓が開いていた。その窓から、愛しい男の姿が。目があった。遠目にも彼が微笑んだことが、レイには分かった。
「エイベルがいいって言えばいいんだよね?」
「なにが」
「猫!」
「あぁ?まぁ、そりゃそーだけど」
「僕、頼んでくる!」
レイは駆け出した。数日前までのように、誰かに制約されるされることもなかった。
ああ、日常が戻ってきたんだ。
レイは唐突に実感した。
僅かな物音に、レイは足を止めた。
耳をすますと、その物音は厨房奥のドアの向こうから聞こえてくるようだった。
そっと近寄り、押し開ける。
音と気配から察した通りの生き物がそこにはいた。
「にゃーん」
怖がらせないよう用心しつつ身を屈め、手を差し出す。
猫はレイの手を丸い目で見つめた後、ぷいっとそっぽを向いた。
残念だが仕方がない。それでも諦めきれずに猫の一挙手一投足を見守っていたレイの横に、不意に誰かが立つ気配があった。
「サヤ」
レイに見上げられたサヤはなぜかちょっと得意げな表情で、先程のレイと同じように猫に手を差し出した。ただし、その手はハムの切れ端を摘んでいた。
「おいで」
猫はサヤを見上げ、さらにその手につままれているハムを見ると、警戒を見せながらも近づいてきた。
クンクンと匂いを嗅いだあと、サヤの手からハムを受け取る。
さっと距離を取ると、当然のように戦利品にかぶり付きはじめた。
「どう?」
再び得意げな顔を向けられ、レイは鼻白んだ。
「餌で釣ってるだけじゃないか。それに、今が初めてじゃないよね、絶対」
今までにも何回か餌を与えていたに違いない。そうでなければ、野良と思しき猫が直接人の手から食べ物をもらったりしないだろう。
レイの胡乱な表情にも、サヤはめげることがない。さらなるハムをちらつかせ、猫の鼻先に近づける。
「ほら、食べなさい。コウ」
「セバスさまに怒られても知らないよ・・・って、コウ?」
サヤの言葉に、レイは首を傾げた。
コウといえば、先日までこの屋敷に身を寄せていたが、ある朝忽然と部屋から姿を消してしまった男の名前である。それをなぜ今?
レイの疑問に、サヤは端的に答える。
「そうよ。この子の名前。コウさんがいなくなっちゃった次の日に現れたし、ほら、ちょっと似てるでしょ」
「似てる・・・?」
レイは、猫の顔を覗き込んだ。
茶色のキジトラで、眉がある辺りの毛色が濃い。それが八の字を形成しているせいか、困ったような情けないような表情にも見える。
「うーん。確かに、似てなくもないような」
特に眉毛の感じが。
「そうでしょ。横顔が、掃除してる時のコウさんにそっくりよ」
「あ、本当だー」
猫は人間たちの勝手な評価など気に留めることもなく二つ目のハムを咥えると、うにゃうにゃとなにか言いながら食べ始めた。
「コウさん、どうしていなくなっちゃったんだろう・・・」
「分からないわ」
「今どうしてるのかな。元気にしてるといいけど」
「レイ」
呼ばれて向くと、サヤはなにか決意したような顔でレイを見ていた。
「この子、こんなに似てるんだから、コウさんの生まれ変わりじゃないかしら」
「え?コウさん死んだの?」
「だからね、この子、ここで、飼・・・」
「ダメだかんな」
頭上から降ってきた声に、二人して振り仰ぐ。
「カイ!」
「どうしてだめなのよ」
カイは殊更大きくため息をついた。
「どうしてもこうしてもあるか。ここをどこだと思ってんだ。領主様の食事に猫毛でも入ったらどーすんだよ」
「僕の毛だよって誤魔化せば・・・」
「色が全然ちげーし」
「コウさんに激似なのに」
「全っ然似てねえ。オマエらはただ、猫飼う理由がほしいだけだろーが。大体、似てたらどうだってんだよ。そんな惜しむほど仲良しでもなかっただろーが」
言い返す言葉もなくむくれてしまったサヤと猫と共に、玄関先へと移動する。少し遅れて、ヴァイスもついてきた。
サヤと並んでベンチに腰を下ろす。ヴァイスは地べたに胡座をかいて座り、猫もヴァイスの横で丸くなった。
冬とはいえ暖かい日和で、ぽかぽかと心地がいい。
「カイ、怒ってた?」
ヴァイスが首を横に振る。
「カイも猫は好きだから」
ああいうふうに言ったのは、カイの本意ではない。そんなふうなことをポツポツと言って、ヴァイスは日光浴する犬みたいに目を閉じた。
喋る者がいなくなると、途端に辺りは静けさに包まれる。
それはレイにとっても身に馴染んだ静けさだった。
「なんだか、あっという間にみんな居なくなっちゃったね」
突然コウが居なくなり、お嬢様とメイドが失意の表情を浮かべたまま出ていったのが二日前。
たった三人増えただけだったのに、なんとなく落ち着かな日々だった。それも終わったのだ。
「あ」
目を閉じていたはずのヴァイスが、すっと立ち上がる。見ると、1台の馬車が門をくぐってくるところだった。
ヴァイスは身軽にポーチまで駆けていき、馬車を出迎える。御者台に座っているのは若い女性だった。見たことがある人だ。あれは・・・
「洗濯屋さんね」
「うん」
屋敷にやってくる外部の卸業者の内、食べ物以外のものはみんなヴァイスが対応している。洗濯屋もその内の一つだ。馬車の荷台や屋敷の中を指さしながらなにやら話している二人を見るともなしにする眺めていると、不意にぞくりと寒気が走った。
「・・・カイ」
いつの間にか、真横にカイが立っていた。
視線の先には、楽しそうに話す二人の姿が。
レイは首を傾げつつ、現実的な提案をしてみた。
「洗濯専門の人を雇えばいいのに。ほら、カイが妬かなくてすむような感じの人をさ」
「誰が妬いてるって?」
妬いてないとすれば、その顔は何の顔なのか。
「べっつに、なんとも思ってねーし」
言いながら、レイの横にどかっと腰掛ける。
不穏な雰囲気を感じとったのか、丸くなっていた猫が慌てたように飛び起きる。さっと草むらに飛び込んで消えてしまった。
「もー。カイが驚かせたからー」
また来るだろうか。来たら、飼いたいとエイベルに言ってみようか。やっぱり駄目かな?
考えながら、エイベルがいるはずの執務室の辺りに視線をやる。窓が開いていた。その窓から、愛しい男の姿が。目があった。遠目にも彼が微笑んだことが、レイには分かった。
「エイベルがいいって言えばいいんだよね?」
「なにが」
「猫!」
「あぁ?まぁ、そりゃそーだけど」
「僕、頼んでくる!」
レイは駆け出した。数日前までのように、誰かに制約されるされることもなかった。
ああ、日常が戻ってきたんだ。
レイは唐突に実感した。
34
お気に入りに追加
809
あなたにおすすめの小説
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
美醜逆転世界でフツメンの俺が愛されすぎている件について
いつき
BL
いつも通り大学への道を歩いていた青原一樹は、トラックに轢かれたと思うと突然見知らぬ森の中で目が覚める。
ゴブリンに襲われ、命の危機に襲われた一樹を救ったのは自己肯定感が低すぎるイケメン騎士で⁉︎
美醜感覚が真逆な異世界で、一樹は無自覚に数多のイケメンたちをたらし込んでいく!
突然異世界転移させられたと思ったら騎士に拾われて執事にされて愛されています
ブラフ
BL
学校からの帰宅中、突然マンホールが光って知らない場所にいた神田伊織は森の中を彷徨っていた
魔獣に襲われ通りかかった騎士に助けてもらったところ、なぜだか騎士にいたく気に入られて屋敷に連れて帰られて執事となった。
そこまではよかったがなぜだか騎士に別の意味で気に入られていたのだった。
だがその騎士にも秘密があった―――。
その秘密を知り、伊織はどう決断していくのか。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
強制悪役令息と4人の聖騎士ー乙女ハーレムエンドー
チョコミント
BL
落ちこぼれ魔法使いと4人の聖騎士とのハーレム物語が始まる。
生まれてから病院から出た事がない少年は生涯を終えた。
生まれ変わったら人並みの幸せを夢見て…
そして生前友人にもらってやっていた乙女ゲームの悪役双子の兄に転生していた。
死亡フラグはハーレムエンドだけだし悪い事をしなきゃ大丈夫だと思っていた。
まさか無意識に悪事を誘発してしまう強制悪役の呪いにかかっているなんて…
それになんでヒロインの個性である共魔術が使えるんですか?
魔力階級が全てを決める魔法の世界で4人の攻略キャラクターである最上級魔法使いの聖戦士達にポンコツ魔法使いが愛されています。
「俺なんてほっといてヒロインに構ってあげてください」
執着溺愛騎士達からは逃げられない。
性描写ページには※があります。
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
ムッツリ眼鏡、転生したらモブのボスになりました(汗)
狼蝶
BL
モブおじさんになりたい自称ムッツリ眼鏡、青津。彼は自転車通学中に交通事故に遭い、最近ハマっていた『モブ族の逆襲』という漫画のしかもモブ族の長に転生してしまっていた!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる