異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ

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クーン20歳

第253話 久しぶりに活躍する【土】

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 俺は貞操の危機にさらされた。
 既にズボンを脱がそうとベルトが・・・・

 ここで俺は【土】を発動させた。
 先ずは俺を押し倒しているエルフの女性だ。
 地面から土をせり出し俺から無理やり離させた。
 そして素早く起きた俺はヤーナの手を取り抱き寄せ、そのまま【土】で囲った。

 俺とヤーナは安心を手に入れた!

 だが俺はメタボを置き去りにしてしまった。
 何せ既に囲まれている。

「よくもまあ戻ってこれたわね!覚悟をおし!」
 俺はメタボ、終わったな、そう思った。
 ある意味終わっていた。俺の考えとは違ったが。

「あんたには感謝しているんだよ!胸がでかすぎて重くて肩が凝って姿勢が悪くなって、それをこんなにスマートな胸にしてくれたからねえ!」

 デカいのを小さくしたんだ?脂肪吸引?

「だ、だってあんた達もき、希望したじゃないか!」

「ああそうさ、あんたのせいで抑えていた性欲が解放されてしまって、男どもはそれに耐えられなかったのは残念さ。だが男の夢だろう?腹上死って。」

 ・・・・へ?何だ今のは。
「ヤ、ヤーナ、今凄い事言っていたよな?」
「・・・・まさかと思うけれど、エルフの男性がいないのって・・・・」

「きっとエルフの女性が凄すぎて、耐えられなかったってオチだよな・・・・メタボはむしろ被害者?それじゃああの里に居たエルフの女性ってなんだ?メタボの子供って話だろう?」
「ええ、そう言っていたわ。」

 何だか危険な展開だ。

「私達をこんな場所へ連れてきたのがいけないのよ!なぜ世界樹の近くで暮らしていたと思っているのよ!」

 世界樹。世界に5か所に存在すると言われていた巨木。
 その巨大さは天を突き抜けるほど。

「俺の認識おかしいのか?」
「まさか世界樹って、真の役割ってまさかの性欲抑止?確かにそうかも?お姉さま達は自ら求めなかったもの。」

 俺は判断に困った。
 メタボをこのままここに置いておくべきか。
 何だか思っていたのと違う。
 さっきも感じたが、まさかのメタボが本当は被害者説が有力になってきた!
 俺はまだ近くに居たエルフの女性を手招きし、
「なあ、俺はメタボがあんた等を無理やり犯して孕ませたと思っていたんだが、違うのか?」
「そういう事になっていたのね?うふふ。」
 こ、怖い。
 別の女性が、
「私達は魔法に関して一寸一家言あるからねえ。」
「じゃあ一つ聞く。メタボを恨んでいないのか?」
「恨む?どうして?妊娠しにくい私達を百発百中なんだよ?殺しても死なないし?まあれがいればいいさ。そうそう、洗脳されているのはあっちさ。うふふ。」

 どうやらメタボは被害者だったようだ。

 後で知ったが、既に俺が本にしてしまった自称神のジジイ共、あれらがその昔あまりにも性に奔放過ぎるエルフを何とかしてほしいとの信者の願いを聞き届け、世界樹を授けたのだとか。

 ここにきてようやく世界樹の謎化解き明かされた。
 どうする?連れて行くのか?
 それとも・・・・ここにも植えちゃう?
 多分株分けみたいのがまたできるぞ?

 俺はメタボをこの場に残し、ヤーナとこっそりと去った。
 うーん、すっきりしない展開だなあ。

 だがエルフの里に居た女性達、実の子と聞いているが犯したのは事実。
 うーん、うーん、ぅ――――――ン・・・・・・・・

 そして俺が去った後、エルフの女性達は大騒ぎだった。

「ない!子種が無いぞ!まさか去勢されたのか?」
「くっ!一度切除して再生を・・・・駄目だ!子種だけは再生されない!」
「オークの睾丸を合成するか?」
「ひ、ひいいいいい!!!!」

 すっかり忘れていたがちょん切られていたんだった。
 そして、俺は何が真実かさっぱり理解できなくなった。
 だがまあ、メタボは利用されていたにしてもあんな美人達とけしからん!
 闇落ちエルフの闇落ちメタボ狩り。
 こうなってしまったエルフに救いはないのか?

 矢張り世界樹を導入するか、連れて行くか。
 ポチのトカゲ顔を見れば皆生理的に駄目になるだろう。俺がそうなんだから。

 俺はトカゲが苦手だ。
 ポチのトカゲ顔は未だ慣れんからな。

「まだポチをトカゲとか主張するの?」
「トカゲだろう?」
「ねえクーン、私と夫婦で居続けたい?」
「そりゃあそうだろう?」
「じゃあ今から言う事をしっかり覚えてね。ポチはドラゴン。」
「そんな訳がないだろう!」
「ポチはドラゴン。」
「ポチはドラゴン。」
「ポチはドラゴン。」

 ヤーナは俺に100編言い続けた。
 俺は折れた。
 負けた気もするが、ヤーナが晴れやかな顔をしていたから良しとしよう。



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