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日本へ

第209話 いざ出発!

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 マースに聞いたが、今手元には隠密に適した従魔はいないらしい。

「そもそもクーンさんにはシロがいるじゃないですか。」
「そうなのか?わんこ部隊に適応があるって事か?」

「相変わらずフェンリルをわんこって・・・・まあシロ達が一番でしょう。地面を出入りできますし。地脈に沿って移動できるので彼ら以上に適応している従魔ってそもそもいませんよ。魔物の中には影を活用する種族がいるようですが、僕は今まで出会った事が無いですし。」
「そうか、それは済まないな。」

 仕方がない。シロで我慢しよう。

 ああそうそう、ヤーナはフロリーナと何やら話している。

 少しして戻って来た。
「回復手段を手に入れたわ。流石よね。」
 どうやらポーションの類を貰えたようだ。流石は回復のエキスパートだ。

 俺はと言えば、もし何かあったら困るので、ある程度の土をシロに運ばせる事にした。
 何か特殊な空間を扱えるらしいから便利だ。
 多分地脈に関係しているのだろう。
 それに俺は持っていくカバンにも土を入れている。ポケットにもだ。
 手元にないといざという時何もできないからな。

 あーこういう時収納ボックスとかカバンとか、ストレージとか、そんなのがあればなあ。
 折角【スキル】という【異世界あるある】があるんだ。
 空間拡張があったりしてもいいじゃないかと思うが、そう都合がいいものはないらしい。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 挨拶を終え、いざ日本へ出発する事になった。

 換金できそうなものは既に国王夫妻経由で手に入れている。

 そういえばホーンラビット云々言われていたが、親父に任せているから親父に確認しておかないといけないな。
 今はいい。

 ヤーナも色々準備は終わっているようだから、出発するのみだな。

 ここからでも行けるのか?

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 俺はヤーナの手を取り珠をもう片方の手で握り念じた。

 すると直ぐに視界がぐにゃりと変化し、気が付けば昨日と同じくコンビニ近くに居た。

 早速わんこ達が金策に向かったようだ。
 その間に公園へ移動しておく。

 結構かかるかなあ?そう思ったのだが、思いのほか早く戻って来た。
【かなり落ちているぞ。どうなっているのだ。】

 周囲に誰もいない事を確認し、シロに拾ってきたお金?を出してもらう。

 見ると100円玉と、10円玉が多かったが、500円玉・・・・あれ?新しくなっている?同じ大きさと思うが、少し違う感じのする500円玉もあった。

 暫くするとヤーナのわんこも戻ってきて、
【これはお札という奴か?】
 一万円札の束を持ってきた・・・・誰これ?諭吉じゃないじゃん!
 栄一?
 ?誰よそれ?

 ああそういえば新札になるって言っていたっけな。
 だが何だこれ?まるで中華の絵柄じゃないか。

 そして千円札の絵柄、柴三郎って誰だっけ?
 うーん、思い出せん・・・・

 五千円札は昔のおばちゃん?誰よこれ。
 作家か?

 注:あくまでクーンの主観によるものです。不快に思われた方、謝罪いたします。

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