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再生、そして
第139話 3ヶ月が経過した
しおりを挟むクランの拠点と温泉複合施設【以一当千】、そして白磁器の製造拠点でもあるクーン工房、これらを3ヶ月かけて再生させた。再建?
まあ再び一から建てたって事だ。
クランの拠点は、特に要望や制限が無かった。
なので自分達で好き勝手やらせてもらった。
随分と大所帯になっている事でもあるし、今回の騒動の事もあって、詫びのつもりなのかは知らんが、使える敷地も広くなったようだ。
なので破壊する前の3倍の広さにしてやった。
そして国から建物を管理するプロを紹介してもらった。
金はあるからな。必要なのは人材だ。
次に温泉複合施設だ。これはクーン工房と連結している関係上同時進行だったが、温泉は国王の肝煎りで再開発に近い状態となっている。
やりたい放題だな。
くどい様だが金はある。
採算度外視で豪華なのを建ててやった。ざまあみろ!
は!俺は誰にざまあみろと言っているのだ?
どうやらこの3ケ月、休みなしで頑張ったから疲れがたまってるのかな?
国王の肝入りなのだが、国王夫妻はどさくさで城まで源泉を引きやがった!
気が付いたのはずいぶん後だ。
何せ温泉複合施設が完成したというのに、あれほど入れ込んでいた国王夫妻が来ないのだ。
疑問に思うよな?
源泉を調べると、日本ではパイプと言うのであろうが、こちらでは俺は筒と呼んでいる、その筒が何故か枝分かれしていたのだ。
そう、俺に断りを入れずに!勝手に!!源泉を!!!城へ引き入れたのだ!!!!
俺はケチじゃないからいいのだが、メンテナンスとかどうするつもりだったんだ?
俺は同時並行で元3領地の開発もやっている。
初めて王都にやってきた時は、徒歩で約1ヶ月かかったのに、シロの地脈を使えば半日足らずだ。
信じられない。
だがこのおかげで王都と新たな開発地を同時に関わっている。
但し、こちらの中心は親父に任せている。
何か嫌な予感がしたんだ。
親父には悪いが丸投げだ。
それに親父と共に活動している2人の兄。
2人にも悪いが、犠牲になってもらう。
俺はあくまでも躯体・つまり【土】で建物の外側を用意するという立場を貫いてみた。
ヤーナに言わせれば、
「それ絶対無理があるから!」
因みにヤーナも、俺とセットで行動をしている。
何せ俺が用意した設備には、ほぼ間違いなくヤーナが召喚した精霊に入ってもらう事になるからだ。
元3領地の方は、ポチ達が一度更地にしているから、良くも悪くも何もない。
だから道を先に作った。
ついでに?早い者勝ちだから温泉を掘った。
あと工房や複合施設、拠点となる場所もキープ。
何せ元々障害物だらけだったとはいえ、土地だけは無駄に広かったのだ。
これぐらいで文句を言う奴はいない。
そんなある日、親父を含め開発の中心的な人物が、挙って俺の所に来た。
「クーンよ、お前何か王都でしでかしたんじゃないのか?」
何か紙をひらひらさせているが、その紙に何か書いてあるのか?
「あれ、国王からの親書よ。」
「親書?何で親父がそんなもの持っているんだよ!」
いや待て、親書と言ったな。
国王からの申し伝えであれば、命令が記載してある紙切れがあればいいはずだ。そこに王印だったか?そういうのを押せば済むはずだ。
うん、やっぱり嫌な予感がする。
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