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事実上の追放

第19話 ニールスにいと会う

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 翌日、またまた薬草採取をしてから冒険者ギルドで買取をしてもらう。
 しかし今日は受付のお姉さんが買取の前に話しかけてきた。

「ニールス様よりクーン様に伝言があります。」

 昨日は君とか言っていたのに。
 どうやら仕事としては様付けをするらしい。
 じゃあ昨日の君呼ばわりは何だったんだ?

 あれだあれ、【異世界】じゃあ受付のお姉さんが自分の事を好きになってくれて、いずれ嫁になるんだよ!【異世界あるある】さ!!

 何だよ【嫁】って。あの受付のお姉さんが俺の嫁になってくれるとか想像もつかんのだが。ニールスにいならまだ可能性がありそうだが?第一年齢が離れすぎてあっちが俺を対象と思わんのではなかろうか。

 は!いかん、伝言だったな。
「ええと、どういう内容ですか?」
「その前に君、字は読める?」
「字が読めるかだって?たぶん読めん。」
「じゃあ代読しましょうか?」
「そうしてくれると有り難い。」

 無知な俺の事を好きになってくれるとは到底思えないな。
 それに結局君呼ばわりかよ!

「ええとね、これ今日読む事を前提にした伝言だからね。じゃあ読むわよ?
『クーン、無事に到着したんだねおめでとう。父から伝言があった。色々伝えたいからここで待っていてくれ。夜にはそちらに向かう。』ですわ。」
 今は夕方。暫く待っていればいい?

 その後カードを渡して薬草を渡し、入金してもらった。

 そして気が付けば、うぉ!!!!

 昨日の女の子2人がすぐ傍に居るじゃないか。
 あ、薬草の買取か。
 まあ薬草採取は暗くなる前に引き上げるから、買取の時間が被るのは仕方がないんだよな。でも何で同じ受付のおねーさん?

 そして何か言いたげな表情でこちらを見ているんだよな。ひょっとして俺が何かした?心当たりは全くないんだが。
 そんな事を思っていると、外が騒がしいんだが。お、ニールスにいが来た!
 数人が一緒にやってきたようだからパーティーメンバーも一緒なのかな。

「クーン久しぶりだな!それにティーデにヒセラ、暫く見ないうちに大きく・・・・はあまりなっていないが立派になったね!」
「ニールスにい!」
「ニールスにい!!」

 素早いな!2人は早速ニールスにいに飛びついた!
 そして俺には背の高い女性が相手になってくれた。
「おお!いつぞやの弟君だな!君の台車はとても使い勝手がよくてずいぶん活用させてもらっているよ!」

 そうだ!思い出したぞ!そう言えばニールスにいのハーレムパーティーメンバー、ええとなんだっけ、1年前だから思い出す事が出来るか?確かノールチェさんだっけ?
「ええとノールチェさんもお元気そうで。後のメンバーは名前知らないんで、取り敢えずお久しぶりです。」

 まだパーティーから抜けてないんだな。
 周りできゃあきゃあ言われている。

 その周りであの2人の女の子の視線も感じる。

「彼はニールス殿の弟君?」
「だからなのね、彼も優秀なんだわ。」
「如何なさいますか?」

 って聞こえた気がするが俺の事を言っているのか?

 【フラグ】が立った!これで2人は近いうちに接触してくるぞ!【異世界あるある】!完璧だ!!!

【フラグ】ってどういう事だ?完璧って何を基準に?


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