5 / 262
クーン・カウペル
第5話 最低の結果
しおりを挟む
「次の人。」
俺の番がやってきた。
「名前と性別と出身地を。」
「 クーン・カウペル・男だ。クツーゴ男爵領出身。」
「ではここに手を置いて下さい。」
俺の担当は女の人だ。
見た目で判断すれば母程の年齢の女性。
小太りのおばちゃんって感じだな。間違っても口には出さないが。
俺は言われるまま指定された場所に手を置いた。
「ではクーン君のスキルを確認します。じっとしていなさい。」
何やら装置を起動している。
「あら、何か変ね。ちょっと待ってね。」
問題があったのか、何か調べている。
「ねえ君、これ一度もしていないわよね?」
「よくわからんが俺はこの地に初めて来た。スキルもまだ調べてもらった事はないぞ。何せこの国以外に行った事もないし、ここに来るまでクツーゴ領から出た事もない。」
「そう、なんか変なのよね。もう一度するからここに、そうねさっきは右手だったから今度は左手を置いて。」
なんだ?俺は確かにこの地にやってきたのは初めてだ。それにクツーゴ領から出た事もなかったが、かつて二ホンに住んで・・・・二ホンってなんだ?
確かダイスを振らされたら出た数値が1・・・・ダイスって?
何やら以前にも時々あった訳の分からん記憶がここにきてまた頭に入ってくる。いや引き出しているのか?
よくわからんが今度は左手?
またおばちゃんが装置を起動しているのだが、おばちゃんの様子が変だ。
「何かしらねえ。あなたのスキルは何かしら【土】?あら一つだけ?でも変ねえ。何故土なのかしら?本当なら最初の一つ目は普通ならこの場合土魔法と表示されるはずなんだけど、まあいいか。」
いいのか?
そして、俺のスキルは一つだったのか?
それと必ず最初の一つは何かの属性の魔法が表示されるらしい。
その後俺はさらに奥に進み、何やらカードを受け取った。
名前 :【 クーン・カウペル】
性別 :【男】
レベル :【1】
ランク :【F】
年齢 :【10】
住居並びに連絡先:【ロッベモント王国・クツーゴ領】
所持スキル :【土/0】
身分 :【農民】
所属 :【なし】
賞罰 :【なし】
ポイント残高 :【 0】
残高 :【 0】
どうやらこれが俺の情報らしい。
そしてこのカードを手渡され、更に誘導されここでカードを提出、台の上にまたまた手を置くと少しチクッとしたが、どうやら血を採ったらしい。そのままカードに血を滴らされ、登録?が完了したらしい。
「このカードは今後一生君の個人情報が記載されていく事になる。全てこのカードで生活する事になるので取り扱いは注意するように。金銭もこれで解決する。」
よくわからんがこのカードをずっと所持しないといけないらしい。
で、どうやら特殊なカードらしく、血を垂らした事で本人しか使えないらしい。
俺達は全員終わった訳だが、俺は領地から案内してくれたおっちゃんに肩を叩かれ、
「カウペルの倅よ、残念だったな。過去にスキルが一つって奴等もいたが、例外なく短命だった。まあお前が最初の例外になるよう願っているぜ。それに今回もそれなりにスキルが一つの奴等もいたらしい。お前達が此処に到着した時に立派な身なりの女の子が泣きながら去っていくのを見ただろう?あの女の子もスキルが一つだったらしい。まあ身分に関係なく当たり外れがあるってなもんだ。そして、今回は8つの奴が3人もいたのは驚きだったがな。」
どうやら今回俺達と一緒にやってきた連中の中で最高の数は8。それも3人居たって事だから驚きだ。
だがスキルが2~3の奴らも5人程いたらしい。
で、俺同様スキルが1だった奴も2人居たそうだ。
はあ。平均5のスキルなのに俺は1つか?
兄貴も2つだったよな。
この先どうすりゃいい?
俺はこの時そんな事を考えていたんだが、俺のスキルの表記がおかしな事に気が付いていなかった。
あのおばちゃんもまあいいかで済ませていたからあまり気に留めていなかったのだが。
そして今日はこの王都で一泊し、翌朝領地に帰るようだ。
金は?と思ったのだが、道中狩った魔物の素材やら魔石やら・・・・魔物を狩れば魔石を得る事ができるのだが、それらはそれなりの金額で売れるらしい。
なので今回の魔物・・・・ボアも魔物なのか?俺的には【魔獣】という認識なんだが、あれ?何だこの知識は?
どうも血をカードに垂らしたあたりから何かまた俺に異変が起こっているようだ。
いや違うな、あのスキルを調べる装置を利用してからだな。
やたら変な知識が急に湧いて出てくる、引き出すと言うべきか、まあそんな感じになったんだ。
俺の番がやってきた。
「名前と性別と出身地を。」
「 クーン・カウペル・男だ。クツーゴ男爵領出身。」
「ではここに手を置いて下さい。」
俺の担当は女の人だ。
見た目で判断すれば母程の年齢の女性。
小太りのおばちゃんって感じだな。間違っても口には出さないが。
俺は言われるまま指定された場所に手を置いた。
「ではクーン君のスキルを確認します。じっとしていなさい。」
何やら装置を起動している。
「あら、何か変ね。ちょっと待ってね。」
問題があったのか、何か調べている。
「ねえ君、これ一度もしていないわよね?」
「よくわからんが俺はこの地に初めて来た。スキルもまだ調べてもらった事はないぞ。何せこの国以外に行った事もないし、ここに来るまでクツーゴ領から出た事もない。」
「そう、なんか変なのよね。もう一度するからここに、そうねさっきは右手だったから今度は左手を置いて。」
なんだ?俺は確かにこの地にやってきたのは初めてだ。それにクツーゴ領から出た事もなかったが、かつて二ホンに住んで・・・・二ホンってなんだ?
確かダイスを振らされたら出た数値が1・・・・ダイスって?
何やら以前にも時々あった訳の分からん記憶がここにきてまた頭に入ってくる。いや引き出しているのか?
よくわからんが今度は左手?
またおばちゃんが装置を起動しているのだが、おばちゃんの様子が変だ。
「何かしらねえ。あなたのスキルは何かしら【土】?あら一つだけ?でも変ねえ。何故土なのかしら?本当なら最初の一つ目は普通ならこの場合土魔法と表示されるはずなんだけど、まあいいか。」
いいのか?
そして、俺のスキルは一つだったのか?
それと必ず最初の一つは何かの属性の魔法が表示されるらしい。
その後俺はさらに奥に進み、何やらカードを受け取った。
名前 :【 クーン・カウペル】
性別 :【男】
レベル :【1】
ランク :【F】
年齢 :【10】
住居並びに連絡先:【ロッベモント王国・クツーゴ領】
所持スキル :【土/0】
身分 :【農民】
所属 :【なし】
賞罰 :【なし】
ポイント残高 :【 0】
残高 :【 0】
どうやらこれが俺の情報らしい。
そしてこのカードを手渡され、更に誘導されここでカードを提出、台の上にまたまた手を置くと少しチクッとしたが、どうやら血を採ったらしい。そのままカードに血を滴らされ、登録?が完了したらしい。
「このカードは今後一生君の個人情報が記載されていく事になる。全てこのカードで生活する事になるので取り扱いは注意するように。金銭もこれで解決する。」
よくわからんがこのカードをずっと所持しないといけないらしい。
で、どうやら特殊なカードらしく、血を垂らした事で本人しか使えないらしい。
俺達は全員終わった訳だが、俺は領地から案内してくれたおっちゃんに肩を叩かれ、
「カウペルの倅よ、残念だったな。過去にスキルが一つって奴等もいたが、例外なく短命だった。まあお前が最初の例外になるよう願っているぜ。それに今回もそれなりにスキルが一つの奴等もいたらしい。お前達が此処に到着した時に立派な身なりの女の子が泣きながら去っていくのを見ただろう?あの女の子もスキルが一つだったらしい。まあ身分に関係なく当たり外れがあるってなもんだ。そして、今回は8つの奴が3人もいたのは驚きだったがな。」
どうやら今回俺達と一緒にやってきた連中の中で最高の数は8。それも3人居たって事だから驚きだ。
だがスキルが2~3の奴らも5人程いたらしい。
で、俺同様スキルが1だった奴も2人居たそうだ。
はあ。平均5のスキルなのに俺は1つか?
兄貴も2つだったよな。
この先どうすりゃいい?
俺はこの時そんな事を考えていたんだが、俺のスキルの表記がおかしな事に気が付いていなかった。
あのおばちゃんもまあいいかで済ませていたからあまり気に留めていなかったのだが。
そして今日はこの王都で一泊し、翌朝領地に帰るようだ。
金は?と思ったのだが、道中狩った魔物の素材やら魔石やら・・・・魔物を狩れば魔石を得る事ができるのだが、それらはそれなりの金額で売れるらしい。
なので今回の魔物・・・・ボアも魔物なのか?俺的には【魔獣】という認識なんだが、あれ?何だこの知識は?
どうも血をカードに垂らしたあたりから何かまた俺に異変が起こっているようだ。
いや違うな、あのスキルを調べる装置を利用してからだな。
やたら変な知識が急に湧いて出てくる、引き出すと言うべきか、まあそんな感じになったんだ。
21
お気に入りに追加
938
あなたにおすすめの小説
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
スキル『モデラー』で異世界プラモ無双!? プラモデル愛好家の高校生が異世界転移したら、持っていたスキルは戦闘と無関係なものたったひとつでした
大豆茶
ファンタジー
大学受験を乗り越えた高校三年生の青年『相模 型太(さがみ けいた)』。
無事進路が決まったので受験勉強のため封印していた幼少からの趣味、プラモデル作りを再開した。
しかし長い間押さえていた衝動が爆発し、型太は三日三晩、不眠不休で作業に没頭してしまう。
三日経っていることに気付いた時には既に遅く、型太は椅子から立ち上がると同時に気を失ってしまう。
型太が目を覚さますと、そこは見知らぬ土地だった。
アニメやマンガ関連の造形が深い型太は、自分は異世界転生したのだと悟る。
もうプラモデルを作ることができなくなるという喪失感はあるものの、それよりもこの異世界でどんな冒険が待ちわびているのだろうと、型太は胸を躍らせる。
しかし自分のステータスを確認すると、どの能力値も最低ランクで、スキルはたったのひとつだけ。
それも、『モデラー』という謎のスキルだった。
竜が空を飛んでいるような剣と魔法の世界で、どう考えても生き延びることが出来なさそうな能力に型太は絶望する。
しかし、意外なところで型太の持つ謎スキルと、プラモデルの製作技術が役に立つとは、この時はまだ知るよしもなかった。
これは、異世界で趣味を満喫しながら無双してしまう男の物語である。
※主人公がプラモデル作り始めるのは10話あたりからです。全体的にゆったりと話が進行しますのでご了承ください。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜
上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】
普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。
(しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます)
【キャラクター】
マヤ
・主人公(元は如月真也という名前の男)
・銀髪翠眼の少女
・魔物使い
マッシュ
・しゃべるうさぎ
・もふもふ
・高位の魔物らしい
オリガ
・ダークエルフ
・黒髪金眼で褐色肌
・魔力と魔法がすごい
【作者から】
毎日投稿を目指してがんばります。
わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも?
それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。
元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜
一ノ瀬 彩音
ファンタジー
元勇者パーティーで雑用係をしていたが、追放されてしまった。
しかし彼は本当は最強でしかも、真の実力を隠していた!
今は辺境の小さな村でひっそりと暮らしている。
そうしていると……?
※第3回HJ小説大賞一次通過作品です!
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる