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外伝  章努の話 

バイエンス氏と順平

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 バイエンス氏と4人の妻は道中、町で物資の補給をすべく別行動をしていた。

 気配を追えば章と皇女に関しては直ぐに行方が分かる。
 そしてガルム行動を共にしていれば安心だろう。

 最近魔王の行動が活発になっており、気になるところであるし、魔王の気配がコロコロ変わるのも気になり、情報収集も行っていた。
 それ故章と皇女から遅れること1時間、やっと目的地へ到着した。

 章がバイエンス氏の所へ駆けつけ、引っ張ってくる。
 で、章がバイエンス氏を順平に紹介するのだが・・・・

「おう!紹介してやんぜ!こいつは俺の右腕、バイアグラ氏だ!」

「章殿、バイエンスです。何度言ったら覚えてくれるのですかな?」
「おっとそうだった、サイエンスだったな。」
「バイエンスです。」
「・・・・まあいい、バイオマスっつうんだが、俺様の右腕にしてリア充死ね!だ!!」

「リア充が何か知りませんが、まあ私がバイエンスです、常山殿。そして後に控えているのが我妻達です。」

「奴隷を手籠めにしたんだぜ!馬山だぜ!」

 4人の美女と結婚とか、男の夢って言うのか?
「私達は自ら望んで妻になりました。誤解なさらぬよう。」

「そして、こいつが俺の妻・・・・いてえ!脛蹴るんじゃねえよ!地味にいてえんだよ!」
 何だ?恥ずかしいのか??
「私、章様の妻になった覚えはございませんわ。」

 伴侶って夫婦って事じゃねえのか?

「は!魔王を倒したら妻になるんだろ?」

「章様が討伐なさいましたらば考えますわ。」

「何だよその残念なものを見るような目で俺を見やがって!おいピートモス!俺は召喚に応じていないんだ!責任ぐらいとりやがれ!」

「勿論責任は取りますわ。」

 頭を撫でるのが責任か?まあこいつのこれ、気に入っているってのは内緒だ!

「おい!さっさと魔王の所に行くぜ!あいつ今人間に憑依してんだろ?」

「え?憑依?」

「何だよそんな事も知らねえのかよ?こっちに来た奴の一人が魔王に乗っ取られた。だから今がチャンスだ!」

「オイヴィ、何の事かわかるかい?」

「私は聞いていないが、どうやら順平殿と一緒にやってきた元勇者、その体を魔王が乗っ取ったと主張しているようなのだ。」

「ええ??知らないよそんなの?確認しないといけない・・・・いや、もしそうなら確認しに行くのも危険だな。わかった、もし間違いならそれはそれでいい。以前森信君を見た時、目が死んでいたからね。魔王に憑依されていると考えて、それなりの準備をして向かおう。」

 よっしゃあ!森信にリベンジだぜえ!

 何やらおっさん同士が話し合っているが何言っているんだ?

「残念ながらあほの子そのものですな。」
 あほの子って誰の事だ?
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