勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

外伝 章努の話

修行の日々

「ほらほら、何処を見ているんだ！」
「後ろがあ～お留守よぉ？」
「何で2人でかかってくるんだよ！タイマンじゃねえのかよ！」
「何を言っているんだ！戦場では一対一なんか殆んど無いに等しい！敵はこちらの都合通りに動いちゃくれないんだ！」

　俺は今、元神聖騎士兄妹と模擬戦？をしている。
　早い話が俺の修行だな。


　ぶっちゃけ、俺は魔物相手であれば大抵無双状態だ。
　グビッシュ王国へやってきてからは、魔物との戦いの毎日だったからそうなったんだが、ロンドロッグからの追手もいなかったから対人戦は行っていないんだよな。
　まあエルフのねーちゃん達と魔法での戦いは行っていたが、剣と剣でのこうした対人戦は実際やった事がねえ。

　そして・・・・性格はあれだが、悔しい事にこいつ等兄妹は相当強い。
　男の方は正規の騎士だった事もあって、剣の扱いがすげえ。
　女の方は・・・・微妙だ。
　だが驚異的な再生能力のせいで、俺が致命的な一撃を与えても、平気な顔で向かってくるから厄介極まりない。
　実は真剣で戦っているから当たれば大怪我をする。
　真に恐ろしかったのは男より女の方だ。
　そう、うっかり首ちょんぱをやっちまったんだ。
　だが、俺が驚愕したのは、
「ちょっとおお、女性のー扱いを～もう少し～学んだ方がいいわよお？」

　そして俺の前には女の顔が・・・・何が起こった？

「まあ～どうせ～直ぐにばれちゃうから～ネタバレしちゃうけどぉ、げ・ん・じゅ・つ♪」
　俺の前で手をパチンとしやがった！すると・・・・

　ちゃんと首が繋がっている女がいた。
「あ？何だ？俺あんたを・・・・」
「でもぉ、女性の顔を殴っちゃったのはぁ駄目駄目よう？」
　そう言って何故尻を触る？しかも手付きが何となくいやらしいぜ！

「ヨサンデ！それは私のだから駄目！」
　つまり、俺の尻はピーちゃんのだったのか？知らなかった。
「少しぐらいいいじゃない？ひめさまけちんぼになっちゃったのぉ？」

「そういう訳ではありません！それは我が伴侶・・・・・・・ですから！」
「ぐは！これが次期皇帝とか・・・・終わった・・・・」

　男がひっくり返っていやがる！何故だ？よくわからんが解せんぞ！
　その後も俺は2人と手合わせをしたが、次も女に恐怖を感じた！
　何せ次は女の腹に剣を突き刺してしまったからな！
　その後の流れはまさにトラウマ級だったんだが・・・・

「それはぁ悪手ねえ？」
　俺は腹に刺さった・・・・手首まで食い込んじまったからなあ・・・・その手を掴まれ何と握りつぶされた！いやマジこいつの構造はどうなっているんだ！
　その後剣を抜いたが、穴が開いた腹はあっという間に再生した。
　バケモンがいた。