勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

外伝 章努の話

だが断る！

　俺は目の前に、不自然に設置してあるドアを見た。
　壁を作ってドアを設置し、部屋を作ったのか？

　俺は何やら嫌な予感がしたから、そのままガキを後ろに下がらせ、
「おりゃあ！！！！」

　問答無用で俺はドアを勢いよく蹴り破った！！
　おお！すげえぜ！自分で蹴り破ったって言うのも何だがドアが飛んでいったぞ？

　日本でこれやってもここまで飛ばねえだろうなあ。
　金具でしっかり固定されているし、引き戸の場合でもレールになっているからさあ、ドアが吹き飛ぶんじゃなくって、破壊してしまう感じだろう。
　だがこのドアは吹き飛んだ。

　そして・・・・
「ぎゃあ！！！！」

　ドアが吹き飛んだ先に、運悪く人がいたようだ。
　いや、狙ってやったんだがな。
　何せドアの向こうから男達のバカ笑いと怒声？が聞こえていたんだよ。
　多分カードか何かで賭けをしている、そんなのだ。

「な、何が起こった？」
　無事だった奴は何が起こったのか理解していないようで、混乱しているな？

「て、手前がやりやがったのか？何しやがる！」
　俺に向かってきた奴がいたから返り討ちにしてやった。
　俺は剣を構えていたからさあ、剣で思いっきり殴ってやった。
　まだ悪人と判断できねえから、暫く大人しくしてもらいたかったからな。
　因みに刃がついていない方で殴った、つまり鈍器に殴られた感じだな。
「ぐぎゃ！」
　あっさり倒れる。
　うーん、人相は悪い感じだ。
　やはり悪人か？
　だが見た目で判断するのもどうかとは思うから、やはりここは念の為殺すのは控えた方がよさそうだな。

　で、俺はまだ混乱しているもう1人を殴った。
　で、ドアに当たって意識を失ったのが2人、計4人か。

　だがここで俺の身に想定外の出来事が起こった。

【ガチャリ】

　俺は首に猛烈な違和感を覚え、手で確認すると何かが巻き付いていた！いや嵌っていたって言うのが正解か？

「何だよこのクソガキは！あーあ、こいつ等をのしやがって！まあいい。俺が居合わせたのが運の尽きだったな、あんちゃん。」
　気が付かなかった！
　で、俺は背後を振り返ると、どうやら後から部屋に入ってきた連中が居たようで、女の子も拘束されている！
　ご丁寧に猿轡をされているから声が出ないようだ。
「さて、まずはその物騒な物を床に置いてもらおうか。」
　そう言われた瞬間、俺の身体に何か強烈な力が働いた。
　何だか焼けるような・・・・体が熱い！
「な、何だてめえは！何しやがった？」
「あーそれな、抵抗しない方がいいぜ？それなあ、隷属の首輪だから、もうあんちゃんは俺の奴隷だ。つまり逆らえば常にその痛みがその身に降りかかるって事だ。もう一度言う、剣を床に置け。」

　俺は右手の剣を見、相手を見た。
　焼けるような痛みはまだあるが、
「だが断る！」
　俺は断った。
「馬鹿か？早く剣を床に置くんだ。そのまま抵抗すればやがて命を落とすぞ？」

　俺は剣を振りかざした。
「ぎゃあああ！！！！」
　その叫びは俺だったのか、相手だったかは知らねえが、スゲエ痛みが全身を駆け巡って・・・・だが無視して乱入してきた全員をその場で叩きまくって全員の意識を刈り取った。
　勇者なめるなよ！