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外伝  章努の話 

4人いるエルフのねーちゃん達

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 バイエンスのおっさんと共にやって来た4人のエルフのねーちゃん達。
 全員女性で、しかも見目麗しいという・・・・

 やはりエルフというのは皆美形なのか?

 そんな4人のエルフだが、何やらバイエンスのおっさんと揉めているらしい。
 今は難民の受け入れが優先なんだからよ、そっちに集中してほしいんだよな。
 で、何を揉めているのかと思えばいつもの如く、エルフは4人共おっさんの妻にしてほしい、子が欲しいとかそんなのばっかだ。

「何度言ったらわかるんだ。君達4人は奴隷なのだ。奴隷商が奴隷に手を出すなど、言語道断!」
 おっさん廃業したんじゃね?俺の考えが伝わったのか、
「バイエンスさまは既に奴隷商では御座いません。ロンドロッグを出国するにあたり、店は既に手放したでしょう。であれば私共は単なる奴隷です。そして私共は皆バイエンスさまに抱かれる事を望んでおりますの。」

 あんないい女にそこまで言わせて、なお拒否る・・・のか?
「仕方がない。これはしたくなかったが、既に国境を超え、どうやらロンドロッグは滅亡してしまったようだ。残され、生き残ったピートロネラ皇女の身が心配だが、私はショー殿と共に歩む選択をした。そしてもはや追手はないと思われる。そうなるともう、君達4人は逃走するにあたり役目を終えたと見なすべきだろう。そこで私がとる手はこれだ。今から奴隷を解放する。そして解放されれば故郷へ帰るといい。」
「何を言っているのですか!既に故郷は滅んでいるので、もはや帰るべき場所はバイエンスさまの所以外ありません!」

 エルフの故郷って滅んでいるのか?
 確か人狩りに遭ったと言っていた気もするが、もし人狩りがエルフを根こそぎ狩ったとしたら、今後エルフをどう調達するつもりだったんだ?
 別の集落を見つけるつもりだったのか?

「では仕方がない。私はここを発つ。君達4人を奴隷から解放するが、その前に命令をする。この場に留まり生を全うせよ。」
 すると何だか4人が一瞬輝いたと思うと、皆その場にうずくまった。強制命令か?

「我ケルネールス・バイエンスは所持する奴隷4名を解放す!」
 その瞬間、4名のエルフは光り輝いて、その場に倒れた。
 エルフの奴隷が、解放?
 そしてただのエルフになった。
 エルフのねーちゃん達か。

「き、絆が消えた!」
「何て事を!」
「う、動けない・・・・先程の命令が私達を縛るのか?」
「そんなはずは・・・・バイエンスさま、私達を娶って下さい!」

「そうはいかん。君達4人には世話になった。これは少ないかもしれないが、新たな門出への私なりの気持ちだ。」

 おっさん、4人の近くに袋を置いていく。
「そういう訳でショー殿、新たな街へ向かう事となりました。」
 いやいやそれはおかしい。
 見ろよピートロネラを。
 自分と共にやってきた侍女や護衛を難民の世話や対応に向かわせているんだ。
 このままどっかへ行くとは思えねえんだが?
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