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外伝  章努の話 

再び謎の声が

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 何だ?話はそこで終わらないのか?

「ショー殿、こちらの商人は手紙を預かっていたようで、宛先は不明ながらも宛名はショー殿となっておりますな。」
 はて、俺に手紙を差し出すような知り合いはいないはずなんだが。
 というか俺を知っているってどういう事だ?

「つまり、私が話を聞いた商人殿は、手紙を差し出した御仁と途中で合流し、共にロンドロッグから・・・・いえ、手紙を差し出した御仁は魔王の襲撃がある前にグビッシュに来ていたようで、手紙の差出人は商人殿とグビッシュで合流し、ここまで来たようですな。」

「すまん、さっぱりわからん。」
「つまり、手紙を差し出した御仁と私が話を聞いたロンドロッグ出身の商人殿は、グビッシュ王国で鉢合わせをし、協力してここまでやって来たようですな。きっとその影響でほぼ私共の移動手段と同等、若しくはそれ以上の速度が出る乗り物でやってきたのでしょう。」
 なんで?

 で、俺は意味不明ながら手紙を受け取ったんだが・・・・この世界の文字、俺は読めねえ!

 俺はバイエンス氏に渡した。
「俺はこの世界の文字が読めねえ。言葉も渡された道具を身につけてねえと理解できねえ。読んでくれないか?」
 その時脳内に一度だけ語り掛けてきた謎の声がまた聞こえてきた。

【おおお?久しぶりに繋がった?やっと繋がったあああ!!!絆を!絆を結んでくれええ!!!】

 ・・・・前回もそんな事を言っていた気がする。絆ってなんだ?

「ショー殿どうされた?」
 そう言えばバイエンス氏は知らないんだっけ?
「あのさあ、前にもあったんだが、頭に絆を結んでくれって語り掛けてくる奴がいるんだよ。」

【わあ!他人に言っちゃあ駄目えええ!!!】

 ・・・・こいつこんなキャラだっけ?もっと違う性格だった気がするが、この短期間に何があったんだ?

「それは何とも・・・・幻聴の類ではないのですか?」
「ああ、違うな。この世界にやってくるまで知らなかったし、ああ、こいつ他人に言っちゃあ駄目えええ!!!って語っているんだが、何か知らねえ?」
【何でそこまで説明するんだよ!時間がないんだ!早く絆を結んでほしい!頼む!先っちょだけでいいんだ!】
 何だか嫌な予感しかしねえんだが、先っちょってなんだよ?
【い、今のは忘れてくれたまえ!それより本格的に絆の事を考えてほしい。ほら、私との話は有用性があっただろう?】
 そうだったか?すっかり忘れちまったぞ?
 あ、そうだ死体だ!俺の死体があったんだ。こいつ何もんだ?

 注:外伝 第11話目の なんだ? に出没

 いや待て、さっきから絆って言っていたが、もし絆を結んだらどうなるんだ?

【き、絆を結んでくれれば私の知識は君の物さ!さあ、結ぼう!】
 ・・・・怪しすぎる!
 だから俺は・・・・断る!
【ぎゃあ、待て待て待て待て、そこに君の知り合いダンディがいるじゃないか!彼に繋いでくれないか?彼に触れてもらえば、私と会話ができるんだ。】
「なあ、脳内に絆を連呼する怪しさ全開の意味不明な奴が、あんたと話がしたいってさ。」
「絆・・・・ですか。分かりました。一度確認しましょう。」
【ふう、何とかなった。じゃあ僕と君との絆は大事だと言うのは忘れないでくれたまえ!】
 絆を結べばどうなるのか言わねえが、そこが一番知りたいんだ!やはり問答無用で断るべきだよなあ。
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