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外伝  章努の話 

干渉

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 幸か不幸か、ペトロネラが所持しているスキルに【干渉】がある。
 直訳すれば他人の活動に口出しするという何とも微妙なスキルなのである。
 または他人の事柄に立ち入り、自分の意思に従わせようとすると言う意味合いもある。

 彼女はこのスキルを有効利用しようと考えた事が無かった。
 自分の思い通りになればいいと思っており、干渉スキルがあれば人の物が手に入ったり、本来他人に有効な事を無理やり自分の事にしてしまったりしていた。

 因みに召喚者用のカードはペトロネラが持っている。
 我が儘を押し通し手にしていたのだ。
 カードが無ければピートロネラが困るわよね?とそんな理由。

 今回も単に妹であるピートロネラを困らせようと言う、ただそれだけの為にスキルを用いた。
 その結果がどういった結末を迎えるなど、想像すらしない。
 そんな事は知らないピートロネラ。
 何とか勇者を!という想いから色々な方面へ語り掛けていたが、遂に見つかった。

 この時丁度ペトロネラは、先程の石板を経由しスキルを発動、ピートロネラが勇者になってもらうべく探し当てた人物との交渉へ割り込む事に成功してしまう。

 そうとは知らず勇者としてこちらにやってきてもらうよう一生懸命語り掛けている間に姉は妨害を開始する。

 しかしここで想定外の出来事が起こる。
 交渉が長引くと思われたが、相手はなんとあっけなく承諾をしてしまったのだ。

 これではまずいとペトロネラは割り込み具合を最大にしてしまう。

 本来であれば召喚が発動するまでもっと時間があるのだが、割り込みを最大限行い、召喚時間を思いっきり短縮させたのである。

 これは本来もっと準備時間を設けるべき所を、その準備をさせないようにとの行動。
 しかしここで無理があったのか、更に予期せぬ出来事が発生してしまう。
 どういう理屈か不明だが時間軸がずれてしまったのだ。
 するとどうなるのか。
 偶然にも並行世界が出来上がってしまい、ペトロネラは本来勇者となるべく人物を引き当てたのだが、ここでピートロネラは並行世界の人物を召喚してしまう。
 するとどうなるのか。
 何と同一人物が2人召喚されてしまうという、前代未聞の出来事が起こってしまう。
 召喚された勇者はそれぞれ起点となる石板の所へ召喚され、ペトロネラの方には本来召喚されるはずの人物が出現する。

 これはまずいと取り急ぎカードを取り出し、石板で無理やり改名、自身が直接従えている騎士にこの勇者を王都の外へ無理やり連れ出させる。

 そして本物の勇者は、王都と次の町の中間付近で無理やり放置させられ、無防備な状態で魔物に襲われ、あえなく命を落としている。

 そしてほんのわずかにずれたずれた時間軸から発生した並行世界より召喚されたもう1人の召喚者。

 何故か裸で大量の水と共に現れ、ピートロネラはその水でずぶ濡れとなり、召喚時の負担も重なり気を失ってしまう。
 何せ本来1人の召喚が、2人行われており、その負担は知らず本人にのしかかっていたせいなのだが、ピートロネラはそれを知らない。

 しかも本来用意されているべきカードは知らない間にペトロネラが使ってしまい手持ちになく、ピートロネラは気絶する前に辛うじて急ぎカードを作ったが、急ぎすぎて記載ミスがあったのだが、誰も確認しないまま召喚者に渡してしまうというミスを犯し、そのカードの記載を見た者が召喚者を遊び人と断罪、追放処分となってしまう。
 本来成功していた召喚だが、こうして失敗扱いとなってしまった。
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