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外伝 章努の話
見てはいけないものを見てしまった
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俺は衝撃を受けた。
あの死体は、やはり俺だったのか!
Ifの世界というか、並行世界というかそういうなんだろう。
本当なら俺はあのねーちゃんに呼ばれて勇者になるはずが、もう1人いたスマホに映っていたきつめな眼つきが特徴のねーちゃんによって無理矢理な横やりでこうなってしまったのか?
何だよあのわがままねーちゃん!
それがなければ俺様今頃あの綺麗なねーちゃんとあんな事やこんな事が!
しかし現実って厳しいな。
なんか呼ばれてやってきたら、いらん子扱いで簀巻きにされて乗り物から落っこちて。
これってさあ、俺が生きているのバレたら追手が来るんじゃね?
俺はこの時物凄く震えていたようだ。
一番近くに居たねーちゃんが気付いたようで、何も言わずに抱きしめてくれたよ。いやなんつうか、大人の綺麗な女っていいよな。
何か知らんがいい匂いだし、同じ生き物なのか?
そして気が付けばこの魔導車だっけ?俺達の居る荷台部分はすっかり明るくなっていたよ。
よく寝たはずなんだが、何でこう疲れがとれねえんだ?
「ごちそうさまでした。」
俺を抱きしめていたエルフのねーちゃんがそんな事を言う。
何だっけ?
「ショー様の魔力を頂いたのですよ。」
ああそうだった。あんな風にエルフのねえちゃんは俺を抱きしめる事で、俺の魔力を自分の物にしてるらしいんだったな。
で、バイエンス氏を見ると俺と同じくあまり顔色がよろしくない。
「私も限界まで搾り取られておりますからな。」
そして別のねーちゃんが無言で俺を抱きしめてくる。
せめて何か言えよ?
「頂きます。」
頂きますじゃねえよ!
相変わらず休憩なしで進む魔導車・・・・だったよな。
そして何日か経った頃、バイエンス氏が魔導車を止めるように命令してた。
「ショー殿、もうすぐ国境です。」
お!ついに国境か?
「どうなんだ?このまま国境とやらを超えるんか?」
バイエンス氏は何か考えてるな。
「恐らく問題ないでしょう。流石にここまで追っ手はまだ来ないでしょうし。ではいよいよこの国を出ますぞ。」
早くそうしてくれ。
なんか大きな壁があるが、門があるな。
どうやらその門から出入りするみたいだ。
俺は一応警戒しておく。
土壇場で売られちゃあ、たまったもんじゃないからな。
そして気が付けばエルフのねーちゃんは全員起きているし、何故か手を握ってくれる。
おお?なんか安心するな。
「きっと大丈夫。」
「いざという時に備えて、魔力頂戴。」
起きている時に抱きしめるのやめてくれ。
下半身が反応しちまう。
しかしながらどうやら魔導車の荷台を門番でいいのか?門を守っている野郎が俺たちを見つけ、
「おい、荷物がないじゃないか!」
うわ、いきなりピンチ?
「荷物は収納カバンに入って御座います。そして彼女達は魔法を使える護衛でございます。」
「おっとそうだったな。すっかり忘れていたぞ。行っていいぞ。」
俺は見逃さなかった。バイエンス氏はこの門番にお金を渡してた。
「こんな辺境では、こんなものですよ。」
俺はこの世界にやってきてからたぶん1週間が経ち、やっと国境を越えたようだ。
最初乗り物は国境までと聞いていた気もしたが、乗り物ごと国境を越えたがいいのか?
あの死体は、やはり俺だったのか!
Ifの世界というか、並行世界というかそういうなんだろう。
本当なら俺はあのねーちゃんに呼ばれて勇者になるはずが、もう1人いたスマホに映っていたきつめな眼つきが特徴のねーちゃんによって無理矢理な横やりでこうなってしまったのか?
何だよあのわがままねーちゃん!
それがなければ俺様今頃あの綺麗なねーちゃんとあんな事やこんな事が!
しかし現実って厳しいな。
なんか呼ばれてやってきたら、いらん子扱いで簀巻きにされて乗り物から落っこちて。
これってさあ、俺が生きているのバレたら追手が来るんじゃね?
俺はこの時物凄く震えていたようだ。
一番近くに居たねーちゃんが気付いたようで、何も言わずに抱きしめてくれたよ。いやなんつうか、大人の綺麗な女っていいよな。
何か知らんがいい匂いだし、同じ生き物なのか?
そして気が付けばこの魔導車だっけ?俺達の居る荷台部分はすっかり明るくなっていたよ。
よく寝たはずなんだが、何でこう疲れがとれねえんだ?
「ごちそうさまでした。」
俺を抱きしめていたエルフのねーちゃんがそんな事を言う。
何だっけ?
「ショー様の魔力を頂いたのですよ。」
ああそうだった。あんな風にエルフのねえちゃんは俺を抱きしめる事で、俺の魔力を自分の物にしてるらしいんだったな。
で、バイエンス氏を見ると俺と同じくあまり顔色がよろしくない。
「私も限界まで搾り取られておりますからな。」
そして別のねーちゃんが無言で俺を抱きしめてくる。
せめて何か言えよ?
「頂きます。」
頂きますじゃねえよ!
相変わらず休憩なしで進む魔導車・・・・だったよな。
そして何日か経った頃、バイエンス氏が魔導車を止めるように命令してた。
「ショー殿、もうすぐ国境です。」
お!ついに国境か?
「どうなんだ?このまま国境とやらを超えるんか?」
バイエンス氏は何か考えてるな。
「恐らく問題ないでしょう。流石にここまで追っ手はまだ来ないでしょうし。ではいよいよこの国を出ますぞ。」
早くそうしてくれ。
なんか大きな壁があるが、門があるな。
どうやらその門から出入りするみたいだ。
俺は一応警戒しておく。
土壇場で売られちゃあ、たまったもんじゃないからな。
そして気が付けばエルフのねーちゃんは全員起きているし、何故か手を握ってくれる。
おお?なんか安心するな。
「きっと大丈夫。」
「いざという時に備えて、魔力頂戴。」
起きている時に抱きしめるのやめてくれ。
下半身が反応しちまう。
しかしながらどうやら魔導車の荷台を門番でいいのか?門を守っている野郎が俺たちを見つけ、
「おい、荷物がないじゃないか!」
うわ、いきなりピンチ?
「荷物は収納カバンに入って御座います。そして彼女達は魔法を使える護衛でございます。」
「おっとそうだったな。すっかり忘れていたぞ。行っていいぞ。」
俺は見逃さなかった。バイエンス氏はこの門番にお金を渡してた。
「こんな辺境では、こんなものですよ。」
俺はこの世界にやってきてからたぶん1週間が経ち、やっと国境を越えたようだ。
最初乗り物は国境までと聞いていた気もしたが、乗り物ごと国境を越えたがいいのか?
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