666 / 738
外伝 章努の話
バイエンス氏が何か話している
しおりを挟む
すまんがちょっとだけ気になる事があるので、先に戻っていてくだされ。」
バイエンス氏はそう言ってギルマスに話をしているぞ?
「それではショー様、私と戻りましょうか。」
俺は結局ねーちゃんと戻ったぞ。
● ● ● ● ●
Side バイエンス氏
行ったか。さて気になる事があるし、今のうちに誤魔化しておこうか。
最初に見つけたらしい死体、あれが気になる。
どうにも変だ。
ショー殿と同じ気配がするとか有り得んが、何故だ?
さてギルマスはレッドボアに取り掛かったようだし、今のうちにやれるだけやっておこう。
カードも気になる。
何故ショー殿も、そして死体カードが取り出せているのか。
この死体、顔は潰れてわからんが髪の毛はショー殿と同じ黒色だな。
そしてこの皮膚の色だ。
同じだな。
同郷か?
顔はひどい状態で判別できないし、全体的に傷んでいるからわかりにくいが、背格好、年齢も同じように感じる。まるで同一人物だぞこれは。
まあいい、こいつをショー殿としてしまうのなら今のうちだな。
そう思いつつバイエンス氏は石板を取り出し、ショーのカードを取り出し、石板の上に取り出す。
そして何故かポケットに忍ばせてある新品のカードを2枚取り出し、
一応スペアを作っておくか。この石板なら可能だろう。
カードをもう一枚置き石板を操作するバイエンス氏。
次にカードを置き換え、別のカードで同じ事をする。
さて、今度は血だな。硬直しているが何とかなるか?
心臓付近の、魔物に体をえぐられた部分があったので、そこに何やら取り出した棒を突っ込む。
ああ、何とかなるな。よしこれなら。
バイエンス氏は石板にショーのカードをもう一度置き、そこに先程採取した血をこすりつける。
暫く待つと、
なんだこれは!変だと思っていたが、この死体は紛れもなくショー殿と同一人物、ショー殿そのものではないか!何故だ?彼は双子か?いや双子でもカードは識別するはず。
なら本当に2人同時に存在しているのか?
しかしカードの記載が違うのも気になる。
それにどうやら追われているようだし、ここはやはり入れ替えておこう。
ショーは死んだ。そしてこのカードを一応紐付けしておけば、誰に追われているか分からんが。
しかしあの他にあった2人の死体、一人は国の兵だったぞ。
では神聖帝国ロンドロッグが追っていたのか?
そう言えば最近皇女様が勇者召喚を行うという話だったが、彼が勇者か?
そして何かの手違いで彼は国を追われ、逃げている最中に乗り物が運悪くレッドボアに襲われたとでも言うのか?
だが目の前にある死体は何だ?
まあいい。この死体は何もないらしいからな。やはりショー殿にはこいつに成りすましてもらおう。
どうやら大事になってきたが、いよいよ日の光を見る時が来たか?
今までは日陰者だった故、奴隷商などというつまらん事をしてきたが。
ショーはバイエンス氏にとって吉と出るのか凶と出るのか、それはまだわからない。
バイエンス氏はそう言ってギルマスに話をしているぞ?
「それではショー様、私と戻りましょうか。」
俺は結局ねーちゃんと戻ったぞ。
● ● ● ● ●
Side バイエンス氏
行ったか。さて気になる事があるし、今のうちに誤魔化しておこうか。
最初に見つけたらしい死体、あれが気になる。
どうにも変だ。
ショー殿と同じ気配がするとか有り得んが、何故だ?
さてギルマスはレッドボアに取り掛かったようだし、今のうちにやれるだけやっておこう。
カードも気になる。
何故ショー殿も、そして死体カードが取り出せているのか。
この死体、顔は潰れてわからんが髪の毛はショー殿と同じ黒色だな。
そしてこの皮膚の色だ。
同じだな。
同郷か?
顔はひどい状態で判別できないし、全体的に傷んでいるからわかりにくいが、背格好、年齢も同じように感じる。まるで同一人物だぞこれは。
まあいい、こいつをショー殿としてしまうのなら今のうちだな。
そう思いつつバイエンス氏は石板を取り出し、ショーのカードを取り出し、石板の上に取り出す。
そして何故かポケットに忍ばせてある新品のカードを2枚取り出し、
一応スペアを作っておくか。この石板なら可能だろう。
カードをもう一枚置き石板を操作するバイエンス氏。
次にカードを置き換え、別のカードで同じ事をする。
さて、今度は血だな。硬直しているが何とかなるか?
心臓付近の、魔物に体をえぐられた部分があったので、そこに何やら取り出した棒を突っ込む。
ああ、何とかなるな。よしこれなら。
バイエンス氏は石板にショーのカードをもう一度置き、そこに先程採取した血をこすりつける。
暫く待つと、
なんだこれは!変だと思っていたが、この死体は紛れもなくショー殿と同一人物、ショー殿そのものではないか!何故だ?彼は双子か?いや双子でもカードは識別するはず。
なら本当に2人同時に存在しているのか?
しかしカードの記載が違うのも気になる。
それにどうやら追われているようだし、ここはやはり入れ替えておこう。
ショーは死んだ。そしてこのカードを一応紐付けしておけば、誰に追われているか分からんが。
しかしあの他にあった2人の死体、一人は国の兵だったぞ。
では神聖帝国ロンドロッグが追っていたのか?
そう言えば最近皇女様が勇者召喚を行うという話だったが、彼が勇者か?
そして何かの手違いで彼は国を追われ、逃げている最中に乗り物が運悪くレッドボアに襲われたとでも言うのか?
だが目の前にある死体は何だ?
まあいい。この死体は何もないらしいからな。やはりショー殿にはこいつに成りすましてもらおう。
どうやら大事になってきたが、いよいよ日の光を見る時が来たか?
今までは日陰者だった故、奴隷商などというつまらん事をしてきたが。
ショーはバイエンス氏にとって吉と出るのか凶と出るのか、それはまだわからない。
1
お気に入りに追加
4,730
あなたにおすすめの小説

ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!

若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました
mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。
なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。
不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇
感想、ご指摘もありがとうございます。
なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。
読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。
お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる