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召喚から15年が経った
第599話 ポチに乗り魔大陸へ
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周囲に人の気配がない事を確認し、いよいよポチに乗り魔大陸へ向かいます。
一応僕と早起だけで行こうとしたんだけど、オイヴィが同行すると言って譲りません。
「順平殿に何かあっては申し訳が立たぬ!連れていってくれ!イザという時はたとえ数秒でも時間を稼ぐ!」
いざって何?オイヴィは何か勘違いをしている。
僕は何があっても僕の妻達を守る。
オイヴィも例外ではないのだ。
オイヴィは召喚者の妻よりレベルが低いが、戦闘能力は妻の中では一番。
たとえ同じ数値でもそもそもの基礎が全く違う。
オイヴィは若いころから神聖騎士として過酷な鍛錬をしていたはずで、剣の使い方ひとつとっても僕等とは全く違うし、敵と対峙した時の動きも全く違います。
僕なんかスキルと能力の単なるごり押しだから正直戦い方は汚いんです。
だけどオイヴィの戦い方は無駄がなく洗練されています。
見た目もほっそりしたオイヴィ。
そんな彼女は正直さほど力がありません。
だけどそれでも戦いようはいくらでもあるそうで、オイヴィが得意としているのは、相手の力を最大限に利用し、それを己が力にしてしまうというもの。
一朝一夕でできる事ではありません。
地味な鍛錬の賜物。
彼女だけは妊娠している期間を除いて毎日の鍛錬をかかしていませんでした。
それに今思えば、オイヴィと出会ってから、僕の妻の中ではオイヴィが一番僕と接する時間が長かったのではないでしょうか?
「分かったよオイヴィ。でもひとこと言わせてくれ。決して僕を助けるために自分を犠牲にしないでほしい。」
「分かった、善処する。」
そうは言ってもいざとなればオイヴィは身体を張って僕を助けようとするでしょう。
だからと言って同行を拒絶する事もできません。
「ねえ、早くいこうよお!!」
待ちきれない早起が出発を促します。
「わかった。では順平殿、出発しよう。」
いつもオイヴィには頼りっぱなしです。
「オイヴィ、ありがとう。」
「気にするな。好きでやっている事だ。愛するものの傍に常に居たいのだ私は。」
「だけど自分の子供とはあまり・・・・」
「気にするな。主を守る姿を子が見ればそれでいいのだ。」
うーん、未だにこうした思考がわからないなあ。
【我は休めた。いつでも行ける。】
「わかったよ。じゃあ行こうか。早起、魔大陸へ上陸するのに適した場所があれば案内頼むよ。」
「分かったけど、適したって言われてもどうなのかなあ?」
ちょっと怪しい発言がありますが、向かいましょう。
・・・・
・・・
・・
・
特に何の異変もなく海を渡っていきます。
ポチは念のために中々に高く上がっていきます。
ですが特に空でも襲撃を受けることなく飛んでいき、一時間ほど飛んでいると、
【主よ見えてきたぞ。】
どうやら魔大陸が見えたようです。
一応僕と早起だけで行こうとしたんだけど、オイヴィが同行すると言って譲りません。
「順平殿に何かあっては申し訳が立たぬ!連れていってくれ!イザという時はたとえ数秒でも時間を稼ぐ!」
いざって何?オイヴィは何か勘違いをしている。
僕は何があっても僕の妻達を守る。
オイヴィも例外ではないのだ。
オイヴィは召喚者の妻よりレベルが低いが、戦闘能力は妻の中では一番。
たとえ同じ数値でもそもそもの基礎が全く違う。
オイヴィは若いころから神聖騎士として過酷な鍛錬をしていたはずで、剣の使い方ひとつとっても僕等とは全く違うし、敵と対峙した時の動きも全く違います。
僕なんかスキルと能力の単なるごり押しだから正直戦い方は汚いんです。
だけどオイヴィの戦い方は無駄がなく洗練されています。
見た目もほっそりしたオイヴィ。
そんな彼女は正直さほど力がありません。
だけどそれでも戦いようはいくらでもあるそうで、オイヴィが得意としているのは、相手の力を最大限に利用し、それを己が力にしてしまうというもの。
一朝一夕でできる事ではありません。
地味な鍛錬の賜物。
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それに今思えば、オイヴィと出会ってから、僕の妻の中ではオイヴィが一番僕と接する時間が長かったのではないでしょうか?
「分かったよオイヴィ。でもひとこと言わせてくれ。決して僕を助けるために自分を犠牲にしないでほしい。」
「分かった、善処する。」
そうは言ってもいざとなればオイヴィは身体を張って僕を助けようとするでしょう。
だからと言って同行を拒絶する事もできません。
「ねえ、早くいこうよお!!」
待ちきれない早起が出発を促します。
「わかった。では順平殿、出発しよう。」
いつもオイヴィには頼りっぱなしです。
「オイヴィ、ありがとう。」
「気にするな。好きでやっている事だ。愛するものの傍に常に居たいのだ私は。」
「だけど自分の子供とはあまり・・・・」
「気にするな。主を守る姿を子が見ればそれでいいのだ。」
うーん、未だにこうした思考がわからないなあ。
【我は休めた。いつでも行ける。】
「わかったよ。じゃあ行こうか。早起、魔大陸へ上陸するのに適した場所があれば案内頼むよ。」
「分かったけど、適したって言われてもどうなのかなあ?」
ちょっと怪しい発言がありますが、向かいましょう。
・・・・
・・・
・・
・
特に何の異変もなく海を渡っていきます。
ポチは念のために中々に高く上がっていきます。
ですが特に空でも襲撃を受けることなく飛んでいき、一時間ほど飛んでいると、
【主よ見えてきたぞ。】
どうやら魔大陸が見えたようです。
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