上 下
580 / 735
召喚から15年が経った

第574話 ケルちゃんのお使い完了編

しおりを挟む
「よかったんですか?彼女猛者ですよ?」
誰かがそんな事を言っている気がします。
「問題ありません。彼女は自らそうなったのであって、経験自体はないそうです。初体験のお相手は・・・・こちらです。」
何か見せているようですが、僕は意識が朦朧としていて身動きが取れません。
「何これ動いてる!」

「そのボタンで振動、回転、うねうね等々・・・・公爵様は気がついておられないようですが、先ほどのチョーカーではあのような事にはなりません。彼女の名誉のためにあえて伏せておりました。」

「まさかの違和感の正体がこれでは、言えないわね?」

「極秘事項でお願いいたします。」

・・・・
・・・
・・



目が覚めました。それも唐突に。
なんか聞こえた気がしましたが、特に変わりもなさそうなので、夢だったのでしょう。
そして、不幸中の幸い?
冥府の娘さんは経験済みだったようで、もし初めてをあんな形でしてしまったのであれば、後であの夫妻に何を言われる事か。

しかしそこでふと何かの気配が近づいてくるのを感じました。

ああ、これはケルベロスだな。
お使いを頼んだんだっけ。
夫妻に知らせと手紙を頼んだんだったかな。

で、戻って来たという事は、無事に知らせたって事でしょうか。

しかしおかしいですね。別の気配も感じます。

あ、ケルベロスが戻ってきました。

「ケルちゃんえらいねえ!」

娘さんが早速ケルベロスを捕まえています。
うわ、何あの動き。殆ど見えなかった。
補足され身動きの取れないケルベロス。
「まあお疲れ様ね!ご褒美を上げないといけないけれど、何がいいかしら?」

「くうーーーーん」

またあの有り得ない可愛らしい鳴き声のケルベロス。

あの姿を見なければ、本当に可愛らしい声なんだけど。

「やっぱりお肉かしら?」

お肉って、そんなの今ないよ?

「ケルちゃん頭3つだし、難しいわね?2つは脚でいいかしら?もうひとつは・・・・そうね、両腕にしましょうか?」

何か物騒な事を言っているようだけど、何が始まるの?

「ちょっと待ってね。脚はいいけれど、最後の腕、どうしましょう・・・・あ、先に腕の一本をもいで、生やせばいいんだわ!」

すると何を思ったのか、右手で左腕を?
「うーん・・・・」
ブチッ!

あ、何をしているの!まさかの自分の腕を自ら肩口から引っこ抜いたよこの娘さん。
「ちょっと痛いわね?うーーーん・・・・あ、ちょっと漏れちゃった。それに昨日のが垂れてきちゃったわ。」
何か卑猥な事を言っている気がしますが、気がつけば左腕が生えてきました。
「これで良し!じゃあ右手ね?」

同じような事を繰り返し、彼女の四肢は新しく生えそろいました。

「たんとお食べ?」

一心不乱に食べるケルベロス。


僕は唖然としてしまいました。
理解できません。
「お腹が空きました!何か頂けると嬉しいのですが。」

すると秘書さんがすっと現れ、
「食事に足しますか?それとも公爵様にいたしますか?」

何を言っているの秘書さん。
「迷ってしまいますが、手っ取り早いのは男性の精子なんですよね。」
「ではどうぞ。」

あ、これやばい奴だ絶対に。

「常山様でしたわね?ではいただきます。」

僕の股間に何故お辞儀?

そして僕は細くされ、暫くして意識が揺らぎ・・・・気がつけば寝かされていました。そしてすでに昼を過ぎています。

あれ?何をしていたんだっけ?
「おい、てめえナニしてやがんだ!」
ナニって・・・・誰?
目を開けるとそこにはハーデースが腕を組んで僕を睨んでいました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

処理中です...