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召喚から15年が経った

第572話 違和感の正体

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特に変な魔道具が動いているわけではなさそうなんだけど、何だろうこの違和感。
娘さんをまた切り刻まないといけない?
出来れば避けたい。というより何だか違う気がする。

今目の前の娘さんは、こちらに来た時の衣類は全て脱いでこちらで用意した衣類に着替えてもらっています。

「この下着素晴らしいです!もっとないですか?」

「サイズの自動調節機能と、調湿機能、浄化機能が備わっておりますので、これ一着で間に合いますが、予備がお要りでしょうか?」
「ええ!そんなすごいの?じゃあその、違うデザインのが欲しいかな?」

「違うデザインですか?」
「ええ。その、もし恋人ができたら・・・・」

「分かりました。ではそう言った機能を備えた別のセットと、そう言った機能のない勝負下着を何点かご用意いたしましょう。サイズの自動調節機能のみ我が紹介の下着類は網羅していますから、そこはご安心を。」

本当はサイズの合った下着をフィッティングしていくのでしょうが、折角このような付与が施せるのですから、特に女性の場合、胸の大きさ、形はなかなかに変わりやすいので、体調の変化や何かしらでサイズが合わなくなってしまう事はよくあるようなので、こういった機能は必須となっています。

ぶっちゃけスポーツブラみたいなのしか対応できないのですが、布地の伸縮性を再現するのは厳しく、結局召喚時に持ち込んで、あるいは身に着けていたのを複製して、それを活用しているんです、未だに。

まあ今はいいでしょう。
それより今は何がこのような認識のずれを引き起こしているのか、それを調べないと。

今娘さんの身に着けていた衣類及び持ち物を全て机の上に並べています。
そしてこれを完全に囲って隔離しました。
そうは言っても透明なんですが。
そしてそこに煙を充満させ、空気の動きを遮断しました。
もし何かしらの変化があればその煙が動きます。
目に見えない変化があっても、煙はほんのわずかな変化にも反応します。

そして娘さんに同じ言葉をしゃべってもらいました。
1ヶ月と1週間、そして1年。
その言葉を発してもらいます。

囲いの前には秘書さんをはじめオイヴィ達がじっと見つめています。
で、娘さんがしゃべり始めると、僕もじっと見つめます。
すると何か変化が現れます。
「順平殿、煙が!」
オイヴィはがっ先に反応しました。

煙は重いので、下に沈んでいくのですが、それが急に動き始めたんです。
うわ、服に仕掛けがあったのか!
あ、違う服じゃない。元々身に着けていた装飾品もすべて外して机の上に置いてもらっていたのですが、彼女は首に輪っかを。いわゆるチョーカーというのを身に着けていたんです。ネックレスではないです。
どうやらそれが反応している様子。
成程これが原因。


こうして原因がわかったのですが、なぜこのような事になったのかは結局分からずじまいに終わってしまいました。
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